職級別に必要な能力が違うように、業界別でも求められるスキルのバランスは違う。そこでエンジニアが必要とされる主要業界の“欲しい技術者”の特性を、それぞれの業界を得意とする人材コンサルタント、企業人事採用担当者、現場を取り仕切るマネジャーへのインタビューから浮き彫りにしていく。
◆ 家電・電機業界
派遣という選択も1つの策

「マネジャークラスであれば、40?45歳くらいまでOK、リーダークラスなら35?40歳くらいまで、メンバーなら35歳以下」。サポートの西地義則氏は、家電・電機業界が求める人材像の年齢的な側面をこのように話すが、必ずしもこの業界の年齢層が高いというわけではない。

「スキルさえあれば若い人が良いというのが企業の本音。家電や電機業界はまだまだ年功序列の企業が多い反面、若い人に新しい風を起こしてほしいというニーズが高まっています」

職種としては、制御ソフトの開発経験者や、半導体設計・デバイス開発者、そして、デジタルやアナログ、またはデジアナ混載の回路設計技術者。なかでも、最近注目を集めているのが、レンズや鏡筒設計などの光学設計エンジニアである。昨今のデジタルカメラやDVDプレーヤーの人気に支えられ、求人ニーズが急増しているのだという。

しかしこの業界の場合、プロジェクトの規模が大きく、関わる技術者の人数も多いため、技術に自信のある人は派遣エンジニアとして活躍しているケースも多い。企業に所属しているのはリーダーやマネジャーのみで、メンバーのほとんどが派遣という場合さえある。派遣エンジニアとして技術を深堀りし、スペシャリストを目指すのも、1つの選択肢である。

生産ラインのシステム化やPOS管理システムの構築など、ソフトウエア開発エンジニアが活躍できる場も多い。「導入したERPシステムを活かしきれていない企業も多い。したがってERPシステム導入エンジニアのニーズもある。臆せずにチャレンジしてほしい」と語る。


製品開発には、技術力とチームワークが重要。モノを生み出していくため期待するポテンシャルも見られる
採用担当者が語る 欲しいヒト
 自分の専門技術を用いて、どういったものを作っていきたいのか、という明確な目標を持った人を歓迎します。社内公募制もありますから、目標とするプロジェクトに入ることができれば、、仕事にやりがいを感じることができる上、成長も早いですからね。先端の技術を集約させ、新しいモノづくりをし、世の中にインパクトを与えていくというエンジニアとしての夢は持っていたほうがいいですね。
(AV機器メーカー・人事部 採用担当者)
現場プロマネが語る 欲しいヒト
 自分の専門技術を用いて、どういったものを作っていきたいのか、という明確な目標を持った人を歓迎します。社内公募制もありますから、目標とするプロジェクトに入ることができれば、、仕事にやりがいを感じることができる上、成長も早いですからね。先端の技術を集約させ、新しいモノづくりをし、世の中にインパクトを与えていくというエンジニアとしての夢は持っていたほうがいいですね。
(AV機器メーカー・人事部 採用担当者)
業界特性
メンバークラス
リーダークラス
マネジャークラス
メーカーの求人が盛んになりつつある。プロジェクトは大規模になりがちなため、自分の仕事が最終製品にどのように活かされているかを考えて仕事をしないと、ただの歯車で終わる可能性が高い モノづくりが好きであること。それが、さまざまなスキルの吸収力を高めてくれる。最終製品が世に与えるインパクトを考えながら仕事できる人がベスト 親会社?下請け会社間のやりとりが多く、折衝能力が求められる。チーム内においてマネジメント業務も任されることが多く、コスト管理力も必要となる 製品によっては数百名規模のプロジェクトとなるため、実績、ノウハウなどから構築されるカリスマ性があるとベター。いずれにせよ、実績がすべて

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