| 「ユーザーが遠くて開発がつまらない」と不満を持つITエンジニアは多い。この特集では、ユーザーと直接やりとりができる積極採用企業を紹介。現場社員の証言から、そんな環境で働く醍醐味を探った。 |
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「先端Javaテクノロジーの象徴」といわれる最首英裕氏が1998年に設立したイーシー・ワン。EJB(Enterprise Java Beans)などによるソフトウエア部品再利用のためのオープンコミュニティ『cBank』を立ち上げるなど、業界内で名実ともにリーディングカンパニーと評される技術立社だ。 「イーシー・ワンへの転職を希望した理由の1つは、やはり最首の存在。『この人のもとで仕事がしたい』という思いが強くありました。ただ、最初に転職を考えた理由はまた別にあるんです」 森田実雄氏のいう「別の理由」とは、顧客との距離にあった。パッケージソフト開発をしていた前職時代は顧客とふれ合う機会が少なく、提供したソフトが本当にユーザーの役に立っているかどうかが見えなかった。「お客様から直接希望を聞いて、それに見合うものをイチから創りたい」と思い始めたことが、転職に乗り出すきっかけとなったのだ。しかし経験の少なさゆえ、転職直後は顧客とのやりとりに苦手意識を持っていたという。 入社早々に担当したのは建設業の顧客。 「未知の業界でしたから最初は会話すらままならず、ときには叱られて学ぶこともありました。けれども、独特の商習慣を理解していくうちに、たとえば承認ワークフローの案件などでも、『システムを改変すると業務もこう変わる』と具体的な提案ができるようになったんです」 そこで学んだのは、コミュニケーションのとり方や提案のコツだけではない。開発に対する考え方も大きく変わった。 「ユーザーに使い勝手の悪さを指摘されても『そういう機能なので』と逃げていた前職時代と違い、『導入後』を強く意識して開発するようになりました」 どんな先端技術を身につけても、ユーザーの業務を理想的な形でサポートできなければ「いいシステム開発」はできない。そんな当たり前に気づけたことが、一番の スキルアップだと森田氏は笑う。
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