SEの未来価値を上げる転職「3つの正解」

昨年に引き続き活況を呈するIT業界の中途採用市場。自分の力だけでは変えようのない現職での不条理に成長を阻まれている技術者にとっては、転職を通じて環境をリセットする絶好のチャンスだ。そこで今回は、着実に自分の将来の市場価値(=未来価値)を上げる転職とは何かを考える。


大手有力企業やある分野の専門性に特化したベンチャー企業などに転職し、会社が持つコアコンピタンス業務の一翼を担うことで自分のスキルを伸ばして経験を積む、もっともスタンダードな転職パターン。魅力的なのは、たとえば日本オラクルやSAPジャパン、マイクロソフトといった「その会社に入らなければ知ることができない独自の業務ノウハウ・社風」に触れることができる点だ。視野が広がって漠然とした自分の将来のビジョンがクリアになるという副次的な効果も期待できる。

有名企業が多いだけに採用ハードルは低くはないが、現職の企業が社格として劣るからというだけで尻込みする必要はない。

「企業人事から見ても、社格の低い企業に勤務する応募者からキラリと光る逸材を見つければラッキーと思うもの。経験が浅くとも物事を高い視点から見るセンスがある応募者は、ポテンシャル採用が狙えますね」(小塚氏)


「IT技術者」と呼ばれる職種の幅は、IT業界自体の進化とSI企業の事業範囲拡大に伴ってますます広がるばかり。いわゆる「PG→SE→PL→PM」というかつての王道としてのキャリアパスだけでなく、システムアーキテクトやシステムアナリスト、システム監査といった専門職種の枠を拡大する企業もある。ほか、プリセールスと呼ばれる技術営業やITコンサルタント、サポート専門スタッフなど、ITのスキルを活かしつつワークスタイルを転換できる職種が一般的になりつつあるのだ。

「これらの職種は、ITのスキルは積んだけれど開発一辺倒のSEでは性に合わないと思う人には特にオススメです。プリセールスであれば営業職としてのスキルも身につきますし、コンサルタントであれば経営に関する知識やセンスも育っていく。そうして身につけたダブルスキルを応用してCIOを目指すなど、さらに市場価値を高める転身が可能です」(小塚氏)


1回の転職に人生のすべてを賭けるのではなく、数回の転職を視野に入れて自分のキャリア形成を目指すパターン。わらしべ長者よろしく、段階を踏んで、その場の状況に応じて徐々にステップアップを狙う形だ。

「たとえば2次請け、3次請け企業勤務などで、上流工程を担当するSIerをすぐに受けるにはあまりにアピール材料に乏しいという場合。この場合はまず、少なくともワンランク上の下請け会社に転職して2、3年修行を積み、次には大手プライムベンダーを目指すという手が考えられます」(小塚氏)

「もちろん組織で働く以上、すべて思い通りになることはありません。ガチガチに志望を固めて、それが叶わないからと右往左往するよりはゴールに多少の幅を持たせ、『段階を踏んで前向きに妥協しながら軌道修正していく』という余裕を持っておくくらいがちょうどいいでしょうね」(久永氏)



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