「未来価値を上げる属性」セルフチェック 5つの視点


転職 年齢
年齢

年齢を考えるうえで、もっとも大きな節目となるのが35歳。

「中途採用は即戦力採用といわれますが、それが絵に描いた餅だということを企業人事側も学習しています」
(小塚氏)

そのため、30代以上の応募者であっても、入社後にどれだけ伸びるか、社風になじめるかというポテンシャルを企業人事は見る傾向があるのだ。
「ただし35歳以上になると、採用側は『入社後に育てる必要があるならもっと若い人を』と考えてしまうものです。ですから35歳以上の応募者は、現在のスペックを最大限に評価してくれる会社を探すのが賢いでしょう」(小塚氏)

転職 外見
外見

技術者にとって意外な落とし穴ともいえるのが外見。特に上流工程を担当したいなら、ルックスへの配慮は無視できないポイントだ。

「コンサルタントなど上流工程の担当者は顧客と会う機会が多く、そこでいかに信頼を得るかがその後の関係を左右します。頼りがいという、心象面からくる付加価値を高める意味でも、外見が第一印象に与える影響は絶大。身だしなみやマナーは本人の心がけに委ねるしかないだけに、面接の際には手を抜かないでほしいですね」(小塚氏)

もし手持ちのスーツや靴が新しい自分にそぐわないと感じたら、新調してみるという「投資」をしてみよう。大きなリターンを生むかもしれない。

転職 実績
実績

実績は格好のアピール材料だが、方法を間違えると逆効果なことも。

「転職先の評価基準は前職の勤務先と同じとは限りません。だから実力を示そうとするあまり、前職での役職名を声高にアピールするのは逆効果。それよりは具体的な業務内容自体を客観的なデータを交えて説明したほうが賢明です」(高野氏)

ただ、未経験分野の求人に応募するときなど自分の実績や経験が心もとないと感じるなら、志望動機を実体験にリンクさせて語るのが得策だ。

「下流工程でもいいので、かつて自分が携わった案件について上流工程担当者のように全体を俯瞰してコメントできれば高評価ですね」(小塚氏)

転職 転職回数
転職回数

「転職は若干、『くせになる』ところがあります。あまりにも転職回数が多い応募者に対して、企業人事は入社後すぐに辞めるのではという恐れを抱くものなのです」(高野氏)

転職の回数自体が問題なのではなく、そうしたデータから推測される「人間性(忍耐力がない/飽きっぽい/キャリアプランを持たず衝動的な転職をするetc)」に疑問を持たれるようだ。だが転職回数の多い応募者であっても、 「なぜ転職したのか、人事からみて納得できる理由があるなら心配ありません。面接で過去の転職理由を聞かれたときに答えられるよう、準備をしておくことが望ましいですね」(小塚氏)

転職 業種
業種

転職未経験者に多いのが、現職の業種に縛られてしまうこと。今と同業種のシステムを扱う会社にしか転職できないと決めつけてしまうのだ。

「たとえば『自分は金融システムしか経験がないから次も金融システムを扱う会社にしか転職できない』と嘆く人がいます。しかし問題なのは、そう決めつける視野の狭さや頭のカタさにあるといえるでしょう。臨機応変に状況に対処する柔軟性や新しい知識を吸収しようとする意欲があれば、過去の担当業種は足枷にはなりません」(高野氏)

上流工程に行けばいくほど、さまざまな特性を持つ案件に対応する必要に迫られるもの。自分で未来価値にリミットを設けるのはもったいない。



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