在職中に内定を貰った人の  

転職活動のヒミツ大公開

会社を安易に辞めてしまうのは薦めない。なぜなら、どんなに忙しくても、仕事のやり方や転職活動を工夫し、在職中に内定を勝ち取っている人が多数いるからだ。そんな先輩転職者3名のテクニックを学ぼう。 《2004年11月号より抜粋》

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転職活動の方針が明確で経営者に近づけるキャリアを選択した
 
株式会社コムスン 西東京統括部 統括部長
小田 知宏氏(30歳)

 
 
転職活動の効率化を妨げる最大の要因は、本人のキャリア志向が定まっていないことにある。そもそも自分のキャリア上の悩みは、転職によって解決されるか否かが分析されていないものだ。

コムスンに転職した小田知宏氏の場合、転職の基準は明確だった。

「中学生の頃から、社長業を仕事にしたいと思っていました。就職する段階で、いずれは経営者というキャリアの目標があったのです」

97年、大学を卒業し、大手総合商社に就職。まずは日系の大企業でビジネスマンとしての基本を身につけ、できれば将来の事業分野を絞り込むつもりだった。入社時に「3年で辞める」と公言していた。

化学品部門の営業経理を経て、ブラウン管部材の輸出業務担当に異動する。営業経理にいた頃、小田氏は身内の介護問題を機に、介護ビジネスに対する関心を強めていった。そして、異動したばかりだったが、介護事業を手がける他部門への異動を願い出た。

「他部門への異動は、転職より難しい面があります。介護を行っている部署の課長に掛け合うなど、異動の可能性を最後まで探ったのですが、ダメでした」

現部門長から「異動は無理」と引導を渡された99年の秋、小田氏は転職を決意する。介護事業に関する情報収集を続けた結果、介護大手のコムスンに狙いを定めた。実力本位のベンチャーで早く成長できることも、目指すキャリアに合致していた。

「グッドウィルグループの人材紹介会社に登録。役員の方が相談に乗ってくれ、彼からコムスンの経営戦略室を紹介されました」

その年の11月、いきなりコムスンの役員など3名との初面接に臨む。介護事業の経営シミュレーションをテーマに議論する「人生で一番ハードだった面接」を突破。1回の面接で内定を獲得した。コムスンに入社するために、グループ会社の人材紹介会社とコンタクトを取り、しかもコムスンにも顔が利くキーマンを掴んだことが勝因の一つだった。


問われるのは経営者感覚


コムスンへの入社日は00年1月1日。同社は6月までに50箇所の介護拠点を全国1200拠点に増やす一大プロジェクトの真っ只中だった。その中で小田氏は、拠点開発と人材採用にまい進した。

だが、介護保険のスタートに合わせて一気呵成を狙う同社の戦略は、6月を境に一時見直しを余儀なくされた。その後、同社は体制を建て直し、再び拡大路線に転じた。そして今年3月、西東京統括部の統括部長に就任。都内23区中11区が担当エリアで、現在は12?13名の本部スタッフと約60の拠点を抱える。

「担当している業務は、予算管理や顧客獲得のための営業、人材採用に、本部・介護スタッフのマネジメントなど、資金繰り以外の社長業全般。私は予算達成のため、自ら率先して営業に出ています」

小田氏は確実に経営者のキャリアに近づいている。



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