タイムマネジメントの達人が指導する
「超速仕事術」 |
転職したい意思はあるのに、忙しくて転職活動ができない……。やりたい仕事や勉強があるのに忙しくて手が付けられない。 そんな悩みを抱える読者は多い。この特集では、時間をうまく使う達人にそのノウハウを聞いた。 《2004年11月号より抜粋》 |
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Part1 ? 超速転職活動術 | ||
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転職は「出会い」あせらず、よく準備することが重要 2004年4月に2回目の転職をし、現在はアイ・ダブリュー・エヌ・シー グループで組織改革のコンサルタントを努める田中宏明氏。その2回の転職はどちらも働きながら活動を行い、間をあけず転職した。 田中氏の最初のキャリアは、アメリカの大学でホテル経営について学んだ後、NYでのホテル勤務から始まる。充実した日々だったが、主な仕事が日本人顧客の対応だったため、アメリカでしかできない仕事に就こうと4年目に転職を決意する。 「アメリカでの転職活動中は『何でもやります』とやる気をアピールしたが、面接官からしてみたら『何がやりたいのか分からない』ととられたのでしょう。 『これがやりたい』といったほうが採用するほうも判断しやすい。もっと早く決まったでしょうね」経験が買われて、スターウッドホテル&リゾートに入社。スターウッドはシェラトンやウエスティンといった複数のブランドを持つホテル。田中さんはレベニューマネジメントというマーケティングの一環である売上げ管理を担当した。そんな中、宮崎のシーガイアをスターウッドが再建するプロジェクトが立ち上がる。田中氏は、このプロジェクトのリーダーに請われて帰国。ホテルの一角に住み、ブランドリニューアル、組織変革に取り組んだ。 2年間、組織変革に取り組む間にホテル内のコミュニケーションは改善され、再建に向け加速度的にホテルは変化し始めた。仕事に達成感を感じられる仕事だった。だが、次第に自分の成長のために新しい仕事にチャレンジすることを考え始めるようになった。 ホテル業界で、複数のホテルの組織変革や業務プロセス改善を行う仕事か、組織変革のコンサルティング会社に移ることを考え始め、職務経歴書を2パターン用意して、転職活動を始めた。1つは、ホテル業界向けに、業界の専門用語を多用し、スキルを詳しくリストしたもの。もう1つは組織変革を行うコンサルティング会社に転職することを考えて、取り組んできた組織変革の内容を詳しく書き、志望動機が明確に伝わるように努めた。つまり、読み手を想定し書き分けたのだ。最終的には、シーガイアの組織変革のコンサルティングをしていた現在の会社に入社。決め手は「この人たちといっしょに仕事をしたい」と思ったことだった。 「転職を考えるときに大切なのは、あせらないこと。『転職すること』を目的とせず、やりたいことを絞って、新聞・雑誌・インターネット、複数の窓口から情報を収集する。転職もまた出会いですから、よく準備してよい出会いを待つ余裕も必要です」 |
Part2 ? 超速プロジェクト管理術 | ||
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毎日の朝礼、スケジューラー、ケータイ、メールで進捗を管理 中小企業向けのコスト削減コンサルティング会社を経営し、常に15?20のプロジェクト管理をしているウェルバーグ代表取締役社長千葉勝久氏のスケジュールは、驚きの連続だ。 仕事はすでに出社前に始まっている。通勤電車中で、前日に社員から送られてきた「本日の行動計画表」を携帯電話でチェック。9時5分前に始まる恒例の朝礼で、社員が今日どこに訪問し、何をするか再度確認する。社員が「仕事の優先順位付け」を間違えている場合、すかさず「A会社に書類を置いてくるよりは、B社の社長に名刺を置いてくることが大事だ」というように細かく指示をいれる。メールチェックした後は、パソコンで案件ごとの達成度を管理する。10時から夕方6時までは30分単位で毎日平均して7・8件の打ち合わせが詰まっている。30分単位で打ち合わせを終了させるには、お互いの事前準備が欠かせない。そのため、顧客には「今日は販売費の削減について打ち合わせします。ですから、決算書や明細をお持ちください」などと、事前にきちんと依頼しておく。 12時ごろに帰宅すると、顧客に提案する大型プロジェクトの提案書を書いたり、メンバーや提携業者が出してきた資料の最終チェックをしたり、デスクワークをする。こうして千葉氏の長い一日が終わる。 「メンバーの中には注力するべき仕事を履き違えている人もいる。方向性を早めに正してあげることが、何より重要です」 |
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