タイムマネジメントの達人が指導する
「超速仕事術」 |
転職したい意思はあるのに、忙しくて転職活動ができない……。やりたい仕事や勉強があるのに忙しくて手が付けられない。 そんな悩みを抱える読者は多い。この特集では、時間をうまく使う達人にそのノウハウを聞いた。 《2004年11月号より抜粋》 |
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Part3 ? 超速キャリアアップ術 | ||
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常に「厳しい目標設定」で、プログラマから4年でプロマネに たった4年間で、サポート担当から営業へ、そしてついにはプロマネへー。キャリアアップの快進撃を繰り広げる人がいる。オンラインゲームの提供や、ホスティングサーバのレンタルなどを手掛けるソリッドネットワークスの森健志氏だ。 20代前半は下積みの連続だった。新卒で入社したのは、中堅システム開発会社。プログラマとなったが、「だまされて入ったような会社だった」ことから、わずか1年で退社。その後3年間は、知人経由でお客さんを紹介してもらったり、家の近所の会社に片っ端から営業を掛けたりして、HP製作やネットワークの構築の仕事を請け負った。 だが、「毎日の忙しさに埋もれてしまい、新しいことに挑戦できない。これではダメだと、会社員に戻ることを決意した」。 こうしてソリッドネットワークスに入社。オンラインゲームの運営を担当する「ゲームディレクター」となった。この仕事は、トラブルがいつ発生するか分からない。寝ないでサポートからメンバーや外注スタッフのディレクションまで担当し、自分の仕事に自信がついた。そこで「新たな山」に挑戦するため、自ら営業への異動を申請した。 「フリーのころは仕事を取るために営業をしていたが、あくまで我流だった。きちんとした営業技術を身につけたかった」という。 営業マンになってスグ、「月に300万円売る」と厳しい目標を自ら設定した。当初は目標を実現するためにガムシャラに飛び込み営業をしたが、かえって効率が悪いことに気付き、業界研究をしてターゲットを絞り込んだ。営業方法も提案型に変えた。これが功を奏して、3ヵ月で目標を達成。2年間で年間一億円を売り上げた。 こうした功績が評価された社長から、プロマネをやってみないかと打診された。開発も営業も経験がある森氏は、双方をまとめるのにうってつけの人材になっていたのだ。 現在は10?20のプロジェクトを同時に回す。この仕事の難しさは、多様なタイプの人々をやる気にさせなくてはいけないところ。そのため、自ら運転手となってメンバーを遊園地に連れて行き、「ともに遊ぶ」という経験でお互いの距離を縮めたり、「オタクタイプ」のメンバーと仲良くなるためにコミックマーケットに出向いて共通の話題を探したりと、マネジメントの工夫には余念がない。プロマネとなった今でも常に新たな目標設定を自らに課す。 森氏の「超速キャリアアップ計画」はまだまだ進行中なのだ。 |
Part4 ? 超速会議術 | ||
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効率的な会議運営のコツは、全員の脳ミソを使うこと 「効率的な会議とは、参加者全員の脳ミソがフル回転する会議のこと。このような会議を運営するコツは、最初に目的をはっきり決めておくことです」と語るのは、企業に対しブランド戦略の立案などを提供している博報堂ブランドコンサルティングの高山英樹氏だ。 高山氏の朝は、クライアント先での会議に始まる。午後にも、社内の会議が1つか2つ以上入ることが多い。高山氏によると、会議のタイプは大きく二つある。一つは、何かを決めることが目的の会議。もう一つは、新しいアイデアを出し合うための会議。それぞれの目的によって運営のコツは異なる。前者の場合、「決める内容に応じて参加人数を絞って招集する」ことがポイント。人数が多すぎる議論が散漫になり、「決められない」というお粗末な結果に終わることになる。また、会議の初めに「今回は、これを決めます」と全員に確認することが大切だ。さらに、討議事項を記した会議資料をあらかじめ用意し、それを手元に配布してから、意見を出し合うと良い。加えて、「メールで済ませられる内容と、集まって話し合うべき内容を見分ける」ことも重要だ。無駄な会議は、ないに越したことがない。 後者の場合は、会議をリードする人が、参加者が話しやすい雰囲気をつくることが欠かせない。「絶対に相手の意見を否定しない」といった取り決めを作ることも有効である。このように会議を超速化させるコツはたくさんあるが、中でも高山氏が心がけているのは、「他の参加者の反応を引き出す発言をすること」だという。 「核心をついた発言をすると、それが新たな意見を触発し、モノの見方がぐっと深まります」 |
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