【第8問】悪いのは誰？～上手な仕事の進め方～

【第８問】悪いのは誰？～上手な仕事の進め方～

港君は、もともと理系なので、ロジックや数字が得意で、マジメなタイプです。そんな港君は、先日、加藤課長から新しい仕事を頼まれました。それは、お客様に案内する新しいキャンペーンのチラシを作成する仕事です。

加藤課長曰く、「新規のお客様開拓を重視し、新しく『春の得々キャンペーン』を実施する」とのことでした。そのため、お客様に配るチラシが必要となったのです。毎回こういったキャンペーンチラシを作成する仕事は、営業部の社員が持ちまわりで担当しているようで、今回は港君にその役が回ってきたというわけです。

港君は、チラシを制作するのは初めてです。そこで、まずは今までのチラシには全部目を通しました。また先輩にどのように作成すればよいか相談して作成し、加藤課長に無事期限内に提出することができました。

通常の営業活動に加え、チラシ作成作業を行っていて、猫の手も借りたいほどの忙しさだった港君。久しぶりに深夜残業をしていたところ、急に加藤課長に呼び出されました。「何でしょうか・・・？」と、加藤課長のとこｒへ向かうと、加藤課長の目の前には、先日港君が提出したキャンペーンのチラシがありました。そして加藤課長はこう言いました。
「部長にこのチラシを見せたところ、一目見てお怒りなんだ・・。部長はこのキャンペーンにかなり力を入れているらしく、”今までの作り方と一緒でどうする！お客様にこの企画の良さが伝わらないじゃないか！もう一回作り直せ！ちゃんと頭を使え！”と言うんだよ。申し訳ないが、作り直してくれないか？」
港君は思わず「えっ！？」と驚いてしまいました。先輩たちの話では、今まで部長からチラシに対してチェックが入ることはなかったといいます。そのため、港君も加藤課長の承認のみで話を進め、印刷会社に発注したのです。港君は落ち込み、暗い声で印刷会社にキャンセルの電話をするため、暗い顔で加藤課長のデスクから離れていきました。

【質問】さて、今回の原因となり、一番悪いのは誰でしょうか

1.誰も悪くない。港君は運が悪かっただけである。
2.今回だけ口出ししてきた部長が悪い
3.事前にＯＫをだした加藤課長が悪い
4.港君は悪くないが、要領が悪かった

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仕事を進めるときは、「目的」「関わる人」「求められていること」を念頭に置き、
スムーズに進められる方法を考えることが大切

正解は４この仕事に関わる人、本来の目的を理解し、進めることが大切！

今回の問題で、港君は加藤課長の承認を得ているにも関わらず、再度チラシを作成しなければならなくなった原因は何でしょうか。
ポイントは、仕事をするときに「目的」「関わる人」「求められていること」をしっかり把握することです。

今回のケースで言えば、新しいキャンペーンのチラシを作成するということが依頼された仕事ですが、その仕事の「目的」は、新規のお客様を取り込むことです。typeコーポレーションでは、過去に何度もキャンペーンを行っていましたが、全てが新規のお客様向けのものとは限りません。何をアピールするためのチラシなのか、目的から考えることが必要なのです。デザインや文言だけにとらわれ、今まで同様に作成したのでは、本来伝えたいことが伝わりにくいチラシになってしまう可能性があります。今回の目的を果たすため、一番適切な形をゼロベースで考えることが必要です。

次に「関わる人」に関してです。今回の問題で言えば、加藤課長と部長です。
この２人の間で、目的や方向性のブレがないか確認することが必要です。typeコーポレーション内の伝達経路を考えると、部長と直接話をするのは加藤課長です。港君が指示を受ける相手も加藤課長です。しかしながら、その後ろで部長が指示を出していることを忘れてはいけません。指示をする人と作業をする人に間に仲介する人数が多ければ多いほど、指示内容の形は変ってしまいます。個人によって多少の解釈の差が、結果的には大きな歪みになる場合も少なくありません。関わっている人を確認し、支持内容が本来の目的達成に対してズレていないか、自分自身で確認する必要があります。

最後に「求められていること」の確認です。これは前述の2つを意識することで、おのずと見えてくるものです。港君が本来の目的を理解し、部長の存在をもう少し把握していれば、作り直しにはならなかったのではないでしょうか。

皆さんも、無駄な仕事が発生しないように、しっかり「目的」「関わる人」「求められていること」を把握して仕事を進めましょう。

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