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『Windows Vista』の発売を間近に控え、エンジニアの間で改めて注目を集めているマイクロソフトテクノロジー。 最近では『.NET』を用いた案件が増えるなど、以前は少なかったエンタープライズ向け開発の分野でもその存在感を増している。 そこでマイクロソフトソリューションの提供で屈指の実績を持つアバナードに、2007年の展望を聞いた。
 
半田 博樹
アバナード株式会社
シニア・ソリューション・アーキテクト
『Windows Vista』がいよいよ1月30日にお目見えする。Vistaとともに、『Office』や開発環境の『.NET Framework』といったマイクロソフト(MS)製品も生まれ変わる。

この新製品ラッシュを「大規模システム開発の世界にマイクロソフトテクノロジーが浸透していく転換期」とみているのは、2005年10月に日本法人を設立したアバナードだ。マイクロソフトとITコンサルティング大手のアクセンチュアが手を携え、エンタープライズ市場におけるMSソリューションの提供に特化したSIerである。

最近、SIの現場では.NETというキーワードをよく耳にする。しかし、エンジニアからすれば「基幹系システムの開発はいまだにUNIXやJavaが主流」というイメージが根強いだろう。

「たしかにマイクロソフトの技術は従来、基幹系システムにはあまり普及していませんでした。しかし、今やロンドン証券取引所はWindows Serverと.NETが支えていますし、日本のある都市銀行も導入しています。マイクロソフト技術の安定性は、もっともミッションクリティカルな分野で徐々に信頼性を確立しているのです」

アバナード創業メンバーの1人である半田博樹氏はこう語る。

「慣れたものこそ信頼できるという硬直した意識が、ユーザー側にも作り手側にもありました。ただ、その状況もこうした実績や今回のマイクロソフト製品の進化によって、加速度的に変わっていくでしょう」


使い勝手のよさも普及をあと押し

もともとコストパフォーマンスには定評のあったMSの製品群。アバナードは世界39拠点に5200人以上のエキスパートを擁し、2300社以上のプロジェクトでMSテクノロジーを導入した実績を誇る。

「グローバルでは、開発ツールとしてのVisual Studioのシェアは大きく、使いやすさは証明済みです。また、Vistaと同時に登場する.NET Framework 3.0には表現力を格段に豊かにするコンポーネント『WPF』が含まれています。こうしたわかりやすさの追究も、ユーザーと作り手の意識を変える一因になるはずです」

この大転換期を控え、マイクロソフトにもっとも近いアバナードの技術者たちはすでに新製品群を学び、活発に議論を重ねている。

「もちろん、もっとも大切なのはユーザー企業の課題解決であり、技術はその手段。オープン化が進みシステム構築が複雑化しているからこそ、最高のパフォーマンスを引き出すために最新技術をとことん究めていく必要があるのです」

2年目を迎えた日本法人では、日本市場の現状を考慮し、まずは上図に示した5つの領域に特に注力するという。

「マイクロソフトの技術力とアクセンチュアの遺伝子であるコンサルティング力を融合し、日本のエンタープライズ市場を変えていく急先鋒になりたい。それが当社の2007年戦略です」



 
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