人材業界のスペシャリストが語る「開発現場主義」キャリアの魅力

「二次請け企業に勤める転職願望の強い技術者の多くは、一次請け企業へ転職することがキャリアアップになると漠然と考えているフシがありますが、それは安直な結論ではないでしょうか」と語るのは、人材紹介を手がけるキープレイヤーズ代表の高野秀敏氏だ。

そもそも一次請け企業は下請け企業と比べて数が少ない。技術者の大半は長年、何らかの受託開発案件を通じて、現場で技術に携わり続けるほうが一般的なのだ。また、いざ一次請け企業で働くとなれば、技術者といえども直接、技術に携わることは稀。関係者の調整や予算管理など、いわゆる管理職としての働きを余儀なくされる。マネジメント志向が強い技術者なら願ってもない環境だが、技術自体にこだわりを持つなら上流工程を担う企業へ転職することが必ずしもキャリアアップにつながるとは限らない。

そこで今回、前出のキープレイヤーズが主宰するキャリアアップ支援サイト『キャリアコンサルタント.jp』の協力コンサルタントたちに取材を敢行。同サイトはユーザーから寄せられたキャリアについての質問に対して、各業界のプロたちが所属企業の枠を超えてアドバイスするサービスを展開している。一時的にQ&Aの場をWebサイトからエンジニアtype誌面に移し、二次請けをはじめとする開発会社で一貫した現場主義を貫くキャリアの魅力と落とし穴について、技能・将来性・やりがい・給与の4つを軸として忌憚ないアドバイスを貰おう。