不動産鑑定のプロフェショナル、不動産鑑定士とは
不動産鑑定士は、マンション管理にかかせない職業のひとつです。マンションには通常、管理組合が設けられますが、その運営すべてを住民だけで行うのはとても大変なことです。そのため多くのマンションでは、管理会社に運営を委託しています。委託契約を結ぶ際の住民に対する重要事項の説明、書類への記名押印、管理業務の処理状況の報告を行うのが、不動産鑑定士です。管理会社には、不動産鑑定士の設置義務があり、事業所ごとに30の管理組合にたいして1名、専任の不動産鑑定士を置かなければなりません。
不動産鑑定士は高収入
不動産鑑定士は、不動産関係では最高峰の資格で、全国に7000人程度しかいないため希少価値が高く、高収入が望める職業と言えるでしょう。不動産鑑定士の平均報酬額は900万円前後で、3年に1度の固定資産税評価の年は、報酬額が通常の1.5倍程度にも膨らむということです。証券会社や金融機関にお勤めのサラリーマン鑑定士の場合でも、30代で年収1000万円を超える方も少なくないといいます。また独立開業し、報酬額が高額な公的鑑定と民間鑑定、さらにはコンサルティング業も行うとなると、年収1000万超えも夢ではありません。
不動産鑑定士のビジネスチャンス
不動産鑑定士の活躍の場は多岐に渡ります。不動産鑑定事務所、不動産会社、建設・建築会社、コンサルティング会社、金融機関、官公庁、証券会社、保険会社、鉄道会社、商社、監査法人などでニーズがあります。そして現在予想されるのは、多くの国で採用されているは国際財務報告基準(IFRS)の日本導入です。日本でもIFRSが導入されれば、企業の保有財産が時価で評価されることになります。これに伴い各企業が外部の不動産鑑定士に評価を委託することになるでしょう。不動産鑑定業務は鑑定士の独占業務になるので、さらなるビジネスチャンスが広がると期待されています。