書類選考を通過したら、まずはチェック! 面接対策パーフェクトガイド

中途採用の面接は、スキルや転職理由、職場との相性を確認する場で、1~3回程度と少ないのが特徴です。少ないチャンスで自分をアピールするためには、採用側の視点を理解していることが必要です。
この「面接対策パーフェクトガイド」では、必須のマナーや押さえておくべきポイントを網羅しています。一次、二次といったそれぞれの段階での採用側の目的、服装や訪問時・控室での振舞い、遅刻など緊急時の対応方法などをご紹介しています。
さらに、本番(面接)の一般的な流れと「よくある質問」「答えにくい質問」「転職者のタイプ別考えておきたい質問」で、質問者の意図や回答のポイント、回答例もあります。「面接対策パーフェクトガイド」を参考に、事前準備を完璧にしていきましょう。

選考(面接)の流れをチェック!自己分析のやり方も

転職活動で書類選考を通過したら、次は「面接」ですね。中途採用での面接は、新卒採用よりも少ない1~3回の企業がほとんどで、主にこれまでの経験やスキル、転職理由を確認されます。
ここでは、一次、二次、最終面接の3回を想定して、各面接の目的、面接官は誰か、中心となる質問を解説しています。また、面接前の心構えやキャリアの棚卸しや自己分析、企業研究の方法についてもご紹介します。
基本を押さえて、心の余裕をもって面接に臨みましょう。

  • 書類選考通過
  • 一次面接
  • 二次面接
  • 最終面接
  • 内定

    「書類選考」は、履歴書や職務経歴書等で応募資格を満たしているか、面接するかどうかを判断されます。専用の応募フォーム、職種によってはポートフォリオの提出も。

    一次面接は、コミュニケーション力など社会人としての適性と、必要な人材かどうかの確認です。人事担当が面接官となり、経験・スキルや志望動機、転職理由等が聞かれます。

    二次面接は、配属先の責任者クラスが面接官となることが多く、スキルの確認や部門メンバーとの相性等が確認されます。実際に働く姿を見極められる場面です。

    最終面接は、社長や役職者による合否判断が目的です。入社意欲の再確認や見だしなみなど、総合的にみられます。ここで不採用になることもありえると考えておきましょう。

    採用が決定したら、電話やメールで内定の連絡があります。また、内定の旨と労働条件が書かれた「内定(採用)通知書」を受け取る場合も。内容を確認し、承諾の連絡をしましょう。

事前準備が成功のカギ。面接の基本マナーをチェック!

面接では「社会人、職場の同僚としての適性」を判断する材料として、身だしなみや基本的なマナーも確認されます。
ここでは、企業と日程調整する際のメールマナーからはじまり、第一印象を良くする身だしなみ、受付から退室までの間に気をつけること、遅刻などトラブル時の対応をご紹介します。事前準備が面接成功のカギですから、しっかりチェックしておきましょう。

日程調整など面接前後でのメールマナー

書類選考を通ると、企業から面接日程について調整のメールが送られてくるでしょう。
なるべく早く(遅くとも24時間以内)、結論から先に書く簡潔な文面といった基本的なビジネスマナーを守って返信しましょう。
ここでは日程調整の他に、日程変更やキャンセル、遅刻連絡、面接のお礼、さらに内定承諾、選考辞退のメール文サンプルをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

面接当日の服装や身だしなみをチェック

面接時の服装や髪型といった身だしなみは、応募者の第一印象が決まり、結果をも左右しかねない大事なポイントです。
ビジネスファッションの自由度が上がった今でも、面接ではやっぱり男女ともスーツが基本です。ただし、新卒採用と同じリクルートスーツでは頼りない印象を与えてしまうかもしれません。
「清潔感」と「TPO」を押さえて、しっかりセルフプロデュースしていきましょう。

前日までに確認!事前準備と持ち物のチェックリスト

面接当日を迎えるまでに、自己分析や企業研究、質問対策、模擬練習など、面接対策でやることはたくさんあります。
そこで、前日までに準備にモレがないか、チェックできるリストを用意しました。また、いよいよ明日は本番!という日に役立つ、持ち物のチェックリストもあります。必須の持ち物もあれば、いざという時に便利な物もあげていますので、ぜひ参考にしてみてください。

何分前に到着すべき?訪問時のマナー

面接会場へはどれくらい前に到着するべきなのでしょうか。
時間通りを目指しても、トラブルがあれば遅刻してしまいます。早すぎるのも企業側の迷惑なので、印象は良くありません。
ここは、最寄り駅で到着時間を調整して5~10分前に着く、というビジネスパーソンとしてのスマートな振舞いが必要なのです。
あわせて、遅刻やキャンセルといった緊急時の対応方法も押さえておきましょう。

受付や控え室での振舞い方も確認

面接では、受付の時から退室するまで、あなたのビジネスパーソンとしての振舞いが、全て企業側にチェックされていると考えましょう。
ここでは受付、控え室、入室、退室の場面での振舞い方や気を付けるべきポイントが確認できます。常に姿勢を崩さず、やたらとスマートフォンを触るのは控えましょう。
ポイントをしっかり頭に入れて準備できれば、面接官へ好印象が与えられます。

面接中のマナーもしっかり確認

面接中にチェックされているのは、あなたが話している内容だけではありません。面接官は、話し方や姿勢、振舞い、表情などあらゆるところを見て判断しています。
話し方のクセがないかチェックしてもらうなど、事前に対策しておくと安心です。
また、会話のキャッチボールができるコミュニケーション能力も確認されています。しっかり相手の言葉を聞くことを意識しましょう。

スマートに対応できる!面接の流れとよくある質問

面接対策では、「面接がどのように進行するのか」を知っておくことが欠かせません。ここでは、一般的な面接の流れをご紹介します。
面接の目的が新しい人材の採用である以上、どの企業でもほぼ同様の流れになるので、この機会に覚えておくといいでしょう。
また、この面接の流れに沿った「よくある質問」と面接官の意図、回答例とNG例もお伝えします。しっかり理解して身につけておくと、面接官の言葉は違っても適切に答えることができるでしょう。

  • 自己紹介
  • 退職理由
  • 志望動機
  • 実績・スキル
  • 逆質問・希望

    面接のスタートでは、自己紹介や職歴について話すように促されるでしょう。
    面接官に後の質問のきっかけを示す、という心づもりで、1~2分で簡潔にまとめましょう。

    中途採用の面接では、すぐに現(前)職の退職理由を聞かれます。
    面接官は「すぐ辞めないか」「同じ理由で辞めそうか」「他に責任転嫁する傾向の有無」を確認しています。

    面接官は、志望動機から「自社への希望度」や「長く勤めるか」を確認しています。
    「どの会社でもいいの?」と思われないよう、この会社であるべき動機を示しましょう。

    自己紹介等での評価から踏み込んで、「自社でどのように活躍しそうか」を確認するための質問も続くでしょう。応募職種へアピールできる実績やスキルを示すことが大切です。

    面接の最後、面接官が「何か質問はありますか?」と逆質問を促すことがあります。自社の研究度合いや入社意欲、質問力がみられていますので質問を用意しておきましょう。

①自己紹介など自分についての質問

自己紹介から面接が始まることが多いのは、「応募書類の記載内容」や「話し方などの印象」を確認するためです。また、予め準備できる簡単な内容を話してもらうことで応募者の緊張をほぐす、といった目的もあります。
職務経歴を交えて簡潔に1~2分でまとめること、面接官を見てハキハキ話すことがポイントです。面接官に良い印象を持ってもらえるように心がけましょう。

②転職の動機など退職理由や現在の考えについての質問

中途採用の面接では、現職・前職での退職理由を必ず質問されるでしょう。
面接官は「自社ですぐ辞めそうかどうか」を見極めようとしています。「安易な理由」「同じ不満を持って自社を辞めそう」「社風に合わない」「他責的な傾向がある」などと思われないことが大切です。
愚痴や批判に聞こえないように言葉を丁寧に選び、前向きで納得感のある退職理由を用意しましょう。

③志望動機など応募企業の理解度や将来の考えについての質問

志望動機についての質問から、面接官は「自社を本気で志望しているか」「どのように貢献してくれるか」「長く働いてくれそうか」などを確認しています。
企業分析をしっかり行ったとわかる理由を示すことや、強みのスキルと絡めてどう貢献できるかをアピールすることが大切です。
「どの会社でもいいのでは?」と思われないために、この会社であるべき明確な理由を示すことが必要です。

④実績・スキルなど応募企業での活躍を確認する質問

面接の中盤では、「入社後の働き方を具体的にイメージする」という目的で、実績やスキルについて深堀する質問が出るでしょう。
自己紹介や職務経歴書の内容に関連して、具体的なことを次々に質問されるかもしれません。
実績の数値や応募職種へのアピールになるエピソードの整理など、事前準備をすることはもちろん、面接官との会話がキャッチボールになるように心がけましょう。

⑤逆質問・希望など応募者の話を聞く質問

逆質問とは、面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることです。
自社への研究度や関心度を測り、不明な点を確認して仕事を進められる質問力があるかを判断しています。
仕事内容など確認したいことがあれば質問し、なければ自己アピールにつながる質問を用意しておきましょう。待遇面での希望は、あくまでも条件のミスマッチ回避のためと捉えて慎重に答えましょう。

面接官の心をつかむ!転職者のタイプ別質問、答えにくい質問

転職者のタイプ別質問

20代や経験が浅い転職者への質問

20代やキャリア経験が浅い転職者に対しては、実績やスキルについて深堀できる質問が限られてきます。
このような場合、面接官は「仕事で大切にしていること」や「最近の関心ごと(ニュース)」といった質問をすることがあります。これらの質問では、応募者の仕事への姿勢やモチベーション、社会情勢や業界動向等への関心の高さを判断しています。

30代半ば・キャリアアップの転職者への質問

30代半ばでキャリアアップを狙った転職の場合、業務の即戦力に加えて企業で中核を担うような役割も期待されていることでしょう。
そのため、面接ではマネジメント経験やメンバーとの接し方などの質問で、コミュニケーションスキルや指導力というリーダーとしての資質を判断されます。
また、10年後の自分は?等の質問で、応募者のキャリア観を聞き、長いスパンで活躍してくれそうかを確認されるかもしれません。

仕事にブランクがある・転職回数が多い転職者への質問

職歴にブランクがあると、業務への支障の有無や働く意欲を確認するため、理由が聞かれます。けがや病気療養の場合は現在支障がないこと、資格取得の勉強中だったなど、面接官の不安を払拭できる理由を示しましょう。
また、転職回数が多いと「自社でもすぐ辞めてしまわないか」を見極める質問をされます。意味のある転職だったと、成長してきたことを示すように伝えることが大切です。

答えにくい質問

異業種からの転職者への質問

異業界から、またはキャリアチェンジ(職務未経験)の転職面接では「なぜこの業界や職務を選んだか」が質問されます。
面接官の目的は「イメージで転職しようとしていないか(業界や職務への理解があるか)」「現(前)職で活かせる経験・スキルがあるか」の見極めです。
また、仕事での失敗体験等の質問で、未経験の仕事を続けられるタフさや粘り強さを判断することもあります。

ベンチャー企業を受ける転職者への質問

ベンチャー企業やスタートアップ企業で求められているのは、会社の理念を共有して共に働ける人材、必要なら役割を超えて行動できる人材です。
そのため「理念やビジョンを理解しているか」「突然の休日出勤や部署を超えた仕事は大丈夫か」等のフレキシブルさを確認するための質問が出るでしょう。
また、様々なバックグラウンドの人材とうまくやれるかといった点も判断されます。

転職活動の状況、入社意欲についての質問

面接官は、転職活動中の方が複数の会社へ応募していることを当然と考えていますので、「内定後に辞退されないか」を見極めようとします。
そのため、率直に他社への活動状況を尋ねられることがありますが、正直に回答する方が良いでしょう。その場合、応募企業を選ぶ基準が一貫しているように説明することがポイントです。「御社のみ受けています」といった回答はNGです。

今までの仕事への不満や失敗体験についての質問

今までの仕事への不満を質問することで、面接官はあなたの考え方や問題への対処の仕方を確認します。さらに、この質問への答え方や表情から、コミュニケーション力や社風に合うかも見極めようとしています。
他にも仕事での失敗体験を尋ねて、どのように対応したかという問題解決力や自身の課題の発見・認知力、改善するために努力する前向きな姿勢があるか等を判断します。

面接対策パーフェクトガイド
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