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株式会社インタースパイア
新規事業開発部
シニアマネージャー
相川雅紀氏(35歳) |
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<Carrer history> |
94年に大学卒業後、大手広告代理店に入社。法学部出身ということで法務部に配属されるが、関心のあったインターネットに関わるべく、4年後に社内SEへとキャリアチェンジし、00年にはインターネット広告会社に転職。その後、「外資流の仕事も経験してみたい」と外資系ソフトウエアベンダーの社内コンサルタントに。04年12月、「起業という将来の目標に向けての勉強になるから」と、ネット広告会社時代の上司とともにインタースパイアを設立。携帯コンテンツを主体にしたポータル事業などの確立を目指す |
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■4度のキャリアチェンジは、「それが目標への近道だったから」 |
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「いずれは自分で会社を経営したい」
そう思い始めたのは20代後半。ただ、当時はそのために何が足りないのか も分からなかった。だからこそ相川氏は、大手広告代理店での安定を捨て、ネットベンチャーへのキャリアチェンジ転職という冒険に出た。
「特定の専門知識を徹底的に深めることで、事業を成功させる人もいるでしょう。でも、私が目指しているのは、ひと通りの仕事をすべて理解している経営者。会社を変えることも、仕事を変えることも、必然だったんです」
最初の転職で、大手からベンチャー企業へ。次は、国内企業から外資系へ。会社は広告代理店、ネットベンチャー、ソフト&ハードウエアベンダーと移り変わり、経験してきた職種も法務、SE、事業開発、PMと様々だ。
しかし、それらは行き当たりばったりの行動ではない。相川氏は、キャリアを変えようと転職を考える時、常にあるひとつの思いを大事にしてきた。
「いつも、自分に不足しているものを補うための転職を心がけてきました。1つの仕事、1つの会社の経験だけでは、経験できることも限られますから。だから、すべての転職がゼロからの出発だったわけではないんです」
例えば最初の転職先であるネットベンチャーでは、システム関連の事業部長として、予算管理や人員配置などすべてを任されたが、広告代理店時代に社内SEとしてメンバーや協力会社をまとめてきた経験が役に立った。
「反面、ベンチャー企業では自分で仕事を創り出して、どんどん動かしていかなければいけません。大企業では手に入らなかった力を、新しく得たわけです」
こうした経験があったからこそ、スピードと自立性が問われる外資系のソフト&ハードウエアベンダーに転職した時も、戸惑うことはなかったという。
確固たる信念を持って転職を重ね、培ってきた経験が、インタースパイアというベンチャー企業の設立メンバーとして、事業スタートの陣頭指揮を執る現在につながっている。
失敗を怖がったら得るものも少ない
また、4度のキャリアチェンジを通じて、数多くの失敗を経験してきたことも、相川氏の糧となっている。
ネットベンチャーでの事業部長時代には、メンバー全員に「公平に情報や方針を伝えたこと」で安心してしまい、それで伝わった人、理解できていなかった人の違いに気づかず、痛い思いをしたこともある。
「『接する相手に合わせてコミュニケーションの取り方を変えていかなければいけない』ということも、ずっと同じ職場で働いていたら気がつかなかったかもしれない。インタースパイアはまさにこれから組織を作っていく段階なので、こうした経験を今後採用していくメンバーの教育にも活かせたら、と思っています」
今回の転職で相川氏に任されたポジションは、「社長の右腕」だ。社員も少ないため、当面は経理や人事、営業など、すべてを1人でこなさなければならない。
「すべてが初体験ですし、失敗も必ずあると思います。しかし、それに甘えるのではなく、失敗はしないという姿勢を貫くことが重要です。
成功へ至る過程での失敗ならば、それは自分で体験しておきたい。誰かにそれを任せるなんて、もったいないですから(笑)」
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