ピンチ&逆境の切り抜け方

結果が出せず焦ってばかり・・・、忙しくてやるべきことが見出せない・・・、現代社会を生き抜くビジネスマンにつきまとうピンチや悩みの連続。今を輝く若きリーダー3人は逆境をどう乗り切ってきたのか、そのポイントを聞く。 《2005年9月号より抜粋》

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■お話を伺った方々
熊谷正寿 GMOインターネット株式会社 代表取締役会長 兼 社長
南場智子さん 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA) 代表取締役社長
山村幸広 エキサイト株式会社 代表取締役社長
 
 
GMOインターネット株式会社
代表取締役会長 兼 社長

熊谷正寿
 
 
実家の事業経営に参画した後、91年GMOインターネットの前身となるボイスメディアを設立。99年に株式店頭上場、05年6月東証一部上場。同月、米国『ニューズウィーク』でSuper CEOs(世界の革新的な経営者10人)に選出された
 
 
Q.起業できた一番の成功要因は何ですか?

A.私は若い頃、父の事業を手伝っていたんですが、なかなか努力が認められず、自分の夢とのギャップに悩んでいました。「やれるものならやってみろ」と父に言われて「やってやる!」と飛び出しましたが、起業後1カ月ぐらいは不安で食事ものどを通らず、布団の中で震えていたことを覚えています。でも「背水の陣」とはよく言ったもので、お金もなくなって崖っぷちに追い込まれた時「やるしかない」と思えた。その後の20年間は無我夢中で仕事のことしか考えていない。バネの反動みたいなものですね。起業にあたって一番必要なのは勇気でした。その勇気がなぜ出せたかというと、「自分にはできる」という自信があったから。自分の心に「できる」と思い込ませることは誰にでもできるテクニック。ただし単なる勘違い野郎で終わってしまわないためには、時間を犠牲にしながらコツコツ勉強する努力を続けることが大切。ここが大きな分かれ道なんです。


Q.店頭上場直後、ネットバブルが崩壊したときの大ピンチはどう乗り越えたのですか?

A.上場した99年に8億円、翌年12億円の利益を上げたのですが、ネットバブルのあおりで利益が2億円に急減。株式の時価総額も130分の1まで下がってしまった。その年の株式総会はまるで犯罪者扱い=Bかなりの大ピンチでしたね。ピンチを乗り越えるために大事なことは、夢や目標を絶えず再確認し、現実を直視して選択肢を考えること。メリットとデメリットを考えながら実現可能性の高い方法に集中し、淡々と進めていく――。それが僕のやり方なのです。


Q.業績低迷、トラブル勃発・・・ 経営者にストレスの種は尽きないと思うのですが。

A.僕はストレスってあまり感じないんです。というより、ストレスを感じている時間がもったいない。経営者にとってピンチは日常的なもの。法人ユーザー50万社、個人ユーザー1800万人、株主2万人に社員が2000人もいれば、トラブルがないほうがおかしい。問題が起こるたびにオロオロせず、ピンチを乗り切るためのロジカルな手法を頭に入れて、黙々とやればいいのです。そうすれば、ギリギリのところでピンチを切り抜けられるのではないでしょうか。
 
 
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