ピンチ&逆境の切り抜け方

結果が出せず焦ってばかり・・・、忙しくてやるべきことが見出せない・・・、現代社会を生き抜くビジネスマンにつきまとうピンチや悩みの連続。今を輝く若きリーダー3人は逆境をどう乗り切ってきたのか、そのポイントを聞く。 《2005年9月号より抜粋》

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■お話を伺った方々
熊谷正寿 GMOインターネット株式会社 代表取締役会長 兼 社長
南場智子さん 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA) 代表取締役社長
山村幸広 エキサイト株式会社 代表取締役社長
 
 
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
代表取締役社長

南場智子さん
 
 
86年マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。88年退職しハーバード・ビジネススクールに留学、MBA取得。その後マッキンゼーに復職し、96年日本人女性として3人目のパートナーに。99年DeNAを設立し代表取締役に就任
 
 
Q.仕事をうまく回すコツをつかんだのはいつですか?

A.新卒で戦略コンサルタントとしてスタートした最初のうちは、上司の指示の意味すらわからず、本当に大変でしたね。毎日午前3時まで働いても、時間がかかるばかりで満足な提案ができない。「自分は一人前の仕事ができていない」、「仕事でバリューを出さなければ」と焦りばかりが募る。とりあえずこの環境から逃げたいと思い、退職してハーバード大に留学したんです。卒業後、「今度はできるんじゃないか」と自分からマッキンゼーに連絡して復職。ところが復帰後に担当した最初のプロジェクトがまたしてもうまくいかず、「やはりコンサルタントには向いていない」とあきらめの境地でした。

ところが、最後のご奉公と思って始めた2つ目のプロジェクトが、先輩たちのサポートのおかげで思いがけず成功したんです。「そうか、自分のバリューにこだわらなくても、皆でバリューを出して、最終的にクライアントの役に立てばいいんだ」そう思えたら圧迫感がなくなり、仕事がどんどん面白くなったんです。それが好循環の始まりでした。



Q.DeNA設立直後、大きなシステム開発トラブルを経験されたとか。

A.オークションサイト『ビッダーズ』立ち上げの直前になって、ベンダーに開発依頼していたシステムがほとんどできていないことが発覚し、サービス開始も絶望視されたのですが、周囲の協力もあり、なんとかオープニングにこぎつけました。最悪の事態を回避できたのは、社員の皆と状況や問題、悩みを隠さずシェアしたからだと思います。社員と何度も相談を重ね、会社をどうしていくべきかを皆が一丸となって考えた、それがピンチを乗り切れた最大の理由ですね。


Q.社長としてピンチに直面したときはどう対処されているのですか。

A.会社経営にはピンチはつきもの。私も資金調達や提携の失敗など、あらゆるピンチを経験しています。でも3年くらい前から少しリラックスできるようになったのは、「別にピンチだからって命をとられるわけじゃない」と考えられるようになったから。たかだかビジネスで失敗したからといって、生命体としての基本が脅かされるわけじゃない。常に落ち着いて「自分はどういう人間でありたいのか」と考えれば、自然とリラックスでき、がんばれると思うのです。
 
 
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