男らしく「仕事、辞めてもいいよ」と言ってはいけない2つの理由【男子マネー】
ハートマネー代表 氏家祥美お金と仕事の相談室「ハートマネー」代表。立教大学卒業後、旅行会社で営業職を担当。結婚や出産を経てファイナンシャルプランナーの資格と出会い、2005年にFP会社を仲間と設立。2010年より独立。結婚・出産・マイホーム購入時の家計相談のほか、転職・起業時のマネープランを得意とする。「いちばんよくわかる!結婚一年生のお金」(学研パブリッシング)、「35歳を過ぎた女性に贈るこれからのお金のお作法」(秀和システム)ほか著書多数。http://www.heart-money.net/
こんにちは。ファイナンシャルプランナーの氏家祥美です。
2015年5月15日に渋谷ヒカリエで開催された「@type 営業適職フェア」にて、営業女子の結婚・出産を考えるワークショップを行いました。仕事にも結婚や子育てにも前向きな営業女子のナマの声がたくさん聞こえてきましたよ。
いつも身近で切磋琢磨し合っている営業女子たちの気持ち、ひいては働く女性たちの気持ちを理解し、協力し合える男性が増えるといいなと思います。ぜひ、こちらのイベントレポートとあわせて、お読みくださいね。
今回のテーマ:働く女性の「結婚への不安」と「お金」の事実
イベント全体を通じて印象に残ったのが、「お仕事大好き」な女性たちが多いこと。「仕事は楽しい」「仕事を一生続けていきたい」とはっきり答える女性ばかりだったのが印象的でした。
ワークショップに参加した女性たちは、現在営業をしている人と、今は営業事務などをしていてこれから営業職に就いてみたいと思っている人がほぼ半数ずつ。彼女たちに「営業職の大変なところ・大変そうなところ」を聞いたところ、営業経験ありの女性たちからは、世間一般的に言われるノルマや飛び込み営業についての不満は全く聞こえず、それよりも、「営業先に合わせるため時間のコントロールがしにくい」、「外回りの後に事務作業をするため残業が増えやすい」など、「時間」への不満・不安を感じている人が多くいました。
こうした不安はそのまま結婚・出産への不安へとつながります。「子どもを持って時短勤務になったら、今のような営業職は続けられないのではないか」、「営業の担当から外されてしまったら、自分の大切なキャリアがリセットされてしまうのではないか」など、今の仕事への愛情があるからこそ、それを失う可能性がある「結婚・出産」に不安を感じてしまう。そんな感情がひしひしと伝わってきました。
「仕事、辞めてもいいよ」を言ってはいけない理由①
女性は必ずしも仕事を辞めたいわけじゃない
結婚を考えている大切な彼女が、「結婚したらこの仕事続けられるのかな?」と不安を口にした場合、あなたなら何と言ってあげるでしょうか?
「俺が働くから、君は仕事を辞めてもいいよ」
こういうのが男の優しさだと思っている人、要注意です。一見、頼りがいのある男らしい言葉ですが、これは極力避けたい回答です。
ごく一部の、経済力に相当自信がある男性と、主婦として生きていきたい専業主婦思考の女性の場合(もちろんその逆もあり得ます)の間には成り立ちますが、冒頭のイベントに参加したような営業女子たちは、この言葉を求めていません。なぜなら、彼女たちはお仕事が大好きだから。
「仕事を続けられるかな?」、「仕事を辞めた方がいいのかな?」と彼女が言っても、それは必ずしも仕事が嫌い、辞めたいと思っているわけではありません。結婚や出産により、今の仕事に100%のエネルギーを注げなくなること、周囲に迷惑を掛けることが不安なのです。それは同時に、「家庭を持ったら、家事や子育てもそれなりにやらないと」というプレッシャーを感じていることでもあります。家庭と仕事の両立に不安を抱いているのです。
仕事を本当に辞めたいわけではない人には、「辞めてもいいよ」は安易に言うべきではありません。
「仕事、辞めてもいいよ」を言ってはいけない理由②
家計にとって1億円の損
また、キャリアプランは長期的な視点に立って考えないと、後悔をすることになります。彼女がもし本当に結婚を機に仕事を辞めた場合、しばらくのんびりと休職したり、派遣社員やアルバイトになったりしてからの再就職となると、転職活動は困難を伴います。
先日私が行った試算では、共働きで結婚生活を継続した場合と、妻が専業主婦になったのち、パート勤務で仕事復帰した場合とでは、家計全体で1億円以上損するという結果になりました。1億円を失う覚悟がないなら、安易に男気を発揮しない方がいいですよね。
女性たちは、仕事も暮らしも協力できるパートナーを求めている
イベントに参加した女性たちに、理想のパートナー像を聞いてみたところ、「私の仕事を理解してくれる人」、「一生働いていきたいので、家事や育児も私と同じにやってくれる人」といった言葉が次々と返ってきました。
近頃はイクメンという言葉も当たり前に使われるようになりましたし、保育園や習い事の送り迎えにも、お父さんの姿があるのが普通の光景になってきました。
「男が稼いで女が家事・育児」の時代から、「男も女も稼いで、男も女も家事・育児」の時代へと確実に変化をしてきています。2人で働いていれば、自由に使えるお金もその分増えます。もし、あなたの仕事が忙しくて家事や育児をあまり一緒にできないときには、シッターさんやヘルパーさんなど外部のサービスも利用しながら、「男も女も稼いで、男も女もシッターさんの助けを借りて家事・育児」と柔軟に考えられると、女性が感じている仕事と家庭の両立のプレッシャーを減らせるでしょうね。
女性はコミュニケーションの生き物。「仕事が大変」「家庭との両立が心配」という言葉は、その状況をあなたに理解してほしいというメッセージです。彼女が仕事への不安を口にしたら、まずは黙って聞いてあげましょう。そして、「一緒にやれば大丈夫だよ」と言ってあげましょう。その言葉で、女性たちはまた翌日から笑顔を取り戻して頑張ることができるのです。
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