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楽団員にスキューバダイビング……働いている人に聞いてみた「やりたいことと両立するならタクシー業界」と言える3つの理由
若い営業マンの中には将来の独立や起業を夢見ている人も少なからずいるだろう。だが、一旗上げる「いつの日か」を夢見るのではなく、仕事とやりたいことを「今」両立できる職業として、タクシードライバーがにわかに注目を集めている。
年収800万円を稼ぎ出すカリスマタクシードライバーとして知られる下田大気氏は、その後執筆業やコンサルティング事業でも成功。さらに昨年4月の武蔵野市議会議員選挙にも出馬し、見事当選して大きな話題を呼んだ。
「美人すぎるタクシードライバー」こと生田佳那さんは、タクシー業で生計を立てながら、かねてからの夢だったというモデル業と兼業し、徐々に活躍の幅を広げている。
ただ、一般的にはタクシードライバーは拘束時間の長い過酷な職業として知られており、それほど大きく稼げるイメージもないだろう。下田氏や生田さんの成功は一握りの特別な例に過ぎないというのが、多くの人の冷静な受け止め方ではないだろうか。
そこで今回は、タクシードライバーが「夢追い人」にとって理想の職業であるというのは本当か、そうだとすればその理由は何なのかを探るべく、現役のドライバー2人に話を聞いてきた。
夢をかなえるならタクシー業界――。そう言えるのには、どうやら3つの理由があるようだ。
【タクシードライバーが夢をかなえやすい仕事である3つの理由】
1、隔日勤務だから自分の時間を確保できる
2、稼ぐも休むも自分の裁量で決められる
3、人の温かみを実感できるから仕事ですり減らない
理由1:隔日勤務だから自分の時間を確保できる
星田愛実さんは現在30歳。東洋交通入社1年目の新米女性ドライバーだ。29歳の未経験転職だったが、持ち前の人当たりの良さを武器に、先輩男性ドライバーに交じって奮闘する日々を送っている。
未経験でタクシー業界に飛び込んだのには、星田さんが持つもう一つの顔が関係している。それは、アマチュア楽団に在籍するサックス奏者としての顔だ。タクシードライバーとして生計を立てながら、自主公演やコンクールなど、1年を通じて音楽活動にも励んでいる。
芸能の世界は狭き門。音楽大学を卒業した時点でプロの道は諦め、仕事をしながら趣味として音楽を続けていく生き方を選んだ。だが、20代は理想と現実のはざまで苦しむことになった。
「前職はレンタカー会社のフロントスタッフ。営業所に常時いるのは自分一人だけで、昼食も満足に取れない忙しさでした。毎晩寝るためだけに家に帰るような日々で、サックスの練習に割く時間も気力もない。大学卒業以来8年在籍した楽団も、泣く泣く退団することになりました」
音楽のための時間を確保しようと思うと収入が足りず、収入を優先すると仕事に忙殺されて余力がない。ジレンマに陥り、職を転々とした。そんな日々から抜け出せたのは、タクシードライバーならではの勤務体系が大きいと星田さんは言う。
タクシードライバーは出勤日の拘束時間が約18時間と一般的な仕事と比べて長いが、その分翌日が「明け番」になるため、実質的には隔日勤務。休日でも仕事の問い合わせで電話が鳴っていた前職と比べて、サックスの自主練習の時間を圧倒的に確保しやすいというメリットがあった。
さらに、東洋交通は業界でも珍しく毎週日曜日の固定休を敷いている。週6日を月水金勤務と火木土勤務の2チームできっちり分けられるため、隔日勤務のローテーションがずれていくことがない。シフトの入っていない土曜日に必ず仲間との練習に参加できるのも大きかった。
「こうしたシフトは1月の時点で1年分が確定するため、あらかじめ予定が立てやすい。大事な公演前には休みをとって集中的に練習するといったこともできるんです」
長年在籍した楽団を退団することになり、失意のどん底にあった星田さんは、先輩社員の紹介で新たな楽団に活躍の場を見つけることができた。こうした幸運も手伝って、現在は充実した日々を送ることができているという。
理由2:稼ぐも休むも自分の裁量で決められる
タクシードライバーという職業が、独特の勤務体系ゆえにプライベートの時間を確保しやすいということは分かった。だが、もう一つ気になるのは収入面だ。
星田さんと同じく2015年4月入社の奥田誠氏も、40歳になるまでさまざまな職業を渡り歩いてきた。前職はガソリンスタンドのスタッフ。経験したどの仕事も忙しい割に実入りは少なく、そのほとんどが生活費で消えていったという。
「趣味は学生時代から嗜んでいたスキューバダイビング。でも、働きだしてからは忙しくて行く時間なんてありませんでした。持っている機材もどんどん古くなるから、いつしか行こうという気自体もなくなっていました」
キャリア的にも行き詰まりを感じ始めていた矢先に、「車の運転が昔から好きだった」という理由で門を叩いたのが東洋交通だった。40歳になっての未経験転職にはリスクもあったが、この決断が正解だった。奥田氏は「今までのどの職業より稼げている。今はこれまで我慢していた物欲を満たしているところです」と笑う。
「稼げている」理由は、タクシー業界ならではの「公出」と呼ばれる制度にあるという。公休日に働くことで、給料の他に稼ぎの65%が手当として支給されるのだ。
ガソリンスタンド時代の激務で体力には自信があったという奥田氏は、この「公出」を大いに利用して、先日ロードバイクを購入した。「自宅からロードバイクで出勤することでなまった体を鍛え直し、機材も少しずつ買い揃えて、スキューバを数年ぶりに再開しようと思っているんです」。そう語る口調には再び前向きな力が宿っている。
もちろん「公出」は義務ではないため、ゆっくりと体を休めたり、趣味の時間にあてるのも自由だ。星田さんは奥田氏とは異なり、その時間をもっぱらサックスの練習にあてたり、友人と旅行に行ったりすることに使っているという。
「普段の勤務日にしても、拘束時間が長いものの、疲れたら途中で休憩することができるので、入る前に想像していたほどは辛くありませんでした。結局、稼ぐも休むも自分次第。自分のペースで働けるというのも、この仕事の大きな魅力ではないでしょうか」(星田さん)
理由3:人の温かみを実感できるから仕事ですり減らない
自分のペースで働くことができ、その気になれば稼ぐことも、趣味の時間を確保することもできる。「夢追い人」がタクシードライバーという職業を選ぶ理由の一端は分かった。
だが、いくらワークライフバランスが整っていると言っても、肝心の仕事内容にやりがいが感じられなかったら、充実した仕事人生とは言えないだろう。その点に関して、2人はどう感じているのだろうか。
「始めた当初は都内の道も全く分からない状態だったので、正直不安でした。先輩からは『お客さまに怒られるぞ』と脅されもしましたが、いざやってみると、お客さまが思っていたよりずっと優しく教えてくれた。人の温かさを感じられる仕事だと実感しています。30歳の誕生日直前には、お客さまからお祝いのチップを頂いたこともあったんですよ」(星田さん)
「僕もあまり道が分からず、最短距離よりも無難な迂回ルートを選択しがちで、お客さまから怒られることがよくありました。でも、怒りながらも最終的には近道を教えてくれたりする。そうやって道を覚えて、それを次の機会に活かすと今度は喜んでもらえる。今はそうした積み重ねに充実感を得られていますね」(奥田氏)
夢は一朝一夕には実現しないもの。継続的に夢を追うためには、収入や時間はもちろん、仕事に対して高いモチベーションを維持することも欠かせないはずだ。2人はその意味でも、紆余曲折を経て理想的な環境を手にしたと言えるのだろう。
取材・文/鈴木陸夫 撮影/竹井俊晴
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