
From セールスハックス
※この記事は2017/1/13にセールスハックスに掲載された記事の転載です
営業活動のゴールは購買契約の締結です。
見込客側から購入の意思を明示してくれることもありますが、ほとんどの場合は営業マンが自ら見込客の意思を確認しなくてはなりません。
クロージングという言葉は、契約締結や成約という意味で使われることが多いのですが、厳密に言うと、提案に対してYESかNOかの返事をもらう、見込客に決断を迫るのが本質的な意味です。
営業マンは目標達成意識が強いため、どうしても見込度を楽観的に見積もる傾向があります。
そして、購入シグナルを察知すると、ついついクロージングしたくなってしまうものです。
しかし、クロージングのタイミングを間違えると、せっかく培った信頼関係が崩れたり、最悪の場合には契約を逃したりしてしまうことになります。
そんな状況を避けるために、まずはクロージングをしていいかどうかの確認をするのがおすすめです。その手法の一つがテストクローズです。
今回はテストクローズのやり方をご紹介します。
基本的にテストクローズは、クロージングのタイミングをはかりたいときにいつでも使えるものです。
例えば、下記のようなシチュエーションに適しています。
1. 自社製品やサービスのよさについて説明をした後
2. プレゼンテーションの後
3. 見込客からの反論に対応する前
4. クロージングの直前
テストクローズの質問の3つの特徴
テストクローズの質問例をご紹介する前に、テストクローズの質問に共通した特徴をご紹介します。
この3点を覚えていれば、状況に合った質問をいつでも作れるようになります。
1. 見込客の意見や考えを話してもらうため、YESかNOでは答えられないオープンクエスチョン。
2. 会話を続けさせる質問。
3. 見込客の理性ではなく、感情に訴えかける質問。
それでは具体的な例を見てみましょう。
・いろいろとご説明させていただきましたが、いかがでしょうか?
・ご提案した解決策についてどうお考えですか?
・ご不明点や懸念点はありますか?
・ご希望に合っていますでしょうか?お探しのものでしょうか?
・10段階ですと、ご希望にどれぐらい合っていますか?
・何か変更したい点はありますか?
・今後について何かご希望はありますか?
・支払い条件についてはいかがでしょうか?
・お客様にとって大切なことで、まだご説明していないことはありますでしょうか?
・この後(次のステップ)はどうされたいですか?
オープンクエスチョンではありませんが、以下のような質問も見込度の意思をはかるのに有効です。
ただ、このように具体的に機能についての意向を聞く場合は、YESやNOの理由を尋ねる質問と必ずセットで使いましょう。
・この機能を使ってみたいと思われましたか?それはどうしてですか?
・これを導入したら、業務が楽になると思われますか(課題の解決になりますか)?それはどうしてですか?
いかがでしたか?
テストクローズによって、見込客の意思だけでなく、営業プロセスのどこにいるかが確認できます。
また、テストクローズの一番のメリットは、お客様から情報を引き出すことにより、信頼関係が深まっていくことです。質問をした後は、回答やボディランゲージなど、お客様の反応をよく観察します。
そして、テストクローズの質問に対し反応がよく、クロージングへの準備ができたと判断した場合は、クロージングへ進みます。ひとつの質問だけで判断をせず、その他の購買シグナルも含め、複数の確証を得てから、次に進むことが大切です。
反応がよくない場合は、どの段階にいるかを再確認し、必要な情報やアクションを探りましょう。
※こちらの記事は『セールスハックス』より転載しております
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