「貴社の製品は高い」と言われた時こそチャンス!? 踏み込んだ質問をするために必要なこと
マーキュリッチ株式会社 代表取締役 チーフ講師 西野 浩輝/にしの ひろき米テンプル大学Executive MBA(経営学修士)。新卒で入社したリクルートでは、部門初のMVPに2度輝くなどトップ営業として活躍。その後、世界最大の教育コンサルティング企業にヘッドハンティングされ、4年半トップ営業であり続けた。2003年にマーキュリッチを創業し、10数年に渡って50,000人近いビジネスパーソンを指導している。営業の専門家として、All Aboutで人気連載を執筆中。著者には『仕事ができる人の5日で身につく『伝える技術」改訂版―ビジネスで成功するプレゼンテーションの奥義』『5分で売れる! 営業ノウハウ 凡人営業の壁を破る「濃い時間」活用術』などがある
こんにちは、西野浩輝です。
本日のテーマは、「一歩踏み込んだ質問のために必要なこと」です。
お客さまと世間話をしつつ相手の考えや価値観を見極めていくことは、商品の提案をする上でとても大切なこと。
そう、とても重要なファースト・ステップです。
このステップを踏まなければ、お客さまのニーズに応えられないばかりでなく、お客さまに損害を与えることにもなりかねません。
そしてセカンド・ステップは、タイミングを見計らって一歩踏み込んだ質問ができるかどうかということになります。
踏み込むためには、商品の特長理解が必要
あなたは自社の商品の良さを理解していますか?
他社の商品と似たり寄ったりで、何の特長もないと思っているのでは、セカンド・ステップには進めないでしょう。
お客さまから「貴社の商品は高い」と言われると、「分かりました。貴重なお時間を頂きありがとうございました」などと挨拶し、すごすごと退散するパターンを繰り返して終わりです。
でも、どんな商品にも必ず良いところがあります。
場合によっては欠点と思われることでも、見方を180度変えたら長所になるのです。
分かり易い例を一つ挙げてみましょう。どこにでもある「大量生産の既製品」は、魅力に欠ける商品と言えますが、見方を変えれば「安く手に入り、しかも壊れても直ぐに代替品を入手できる素晴らしい商品」と評価することができるのです。
このようにどんな商品でも必ず特長があるので、それをしっかりと頭に入れておくべきです。セカンド・ステップに進む上で、とても大切なことです。
「高い」といわれた時こそ、一歩踏み込んだ質問をするべき
今までお客さまから「高過ぎない?」と言われ、死亡宣告されたように落ち込んでいたあなたも、逆に「チャンス到来!」と思えるはずです。なぜなら、あなたには十分な商品知識があり、特長を理解できているからです。
「高過ぎない?」という言葉は、お客さまの興味が「商品の内容」から「商品の価値」に移ったサインですから、あなたが一番よく知っている商品の価値(特長)という土俵で勝負できるのです。何も心配することなく商談を進めれば良いのです。
お客さまから商品の価格について質問を受けたら、まさにこのタイミングで予算や数量、納期などの踏み込んだ質問をしていきましょう。そこから、いろいろな提案ができるはずです。
ファースト・ステップでしっかりとお客さまのニーズを掴み、その方に合う商品かどうかを見極め、合うと分かれば躊躇することなくセカンド・ステップに進んでいきましょう。
あなたの勧める商品は、お客さまに多大な利益をもたらすのです。自信を持って踏み込んだ質問をしましょう。
※こちらの記事は『マーキュリッチ株式会社 西野浩輝のコラム』より一部再編集して転載しております>>元記事はこちら
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