「男の育児休暇」を大調査!20代~40代で育児の意識はこんなに違った【父の日】
共働き夫婦が増えた現代、「仕事も家事も育児も、男女平等であるべき」という傾向は年々強まりつつあります。
それなら、将来結婚や育児を考える20’s type世代は、従来の「家族」や「父親」のあり方を見直す必要があるのではないでしょうか?
そこで20’s typeでは、「父の日」を向かえるにあたって、男子たちの“育児”に関する意識を大調査! 今回は、ビジネスマンの「育児休暇」に関する意識に迫りました。
20~30代の男性は、育児休暇を取得したい人がほとんど。
しかし40代からは「必要性を感じない」との声も
まずは、20・30・40代の男性計150名に、「あなたは、育児休暇を取りたいと思いますか?(既に子供がいる人は、取りたいと思っていましたか?)」という質問。子どもの有無の違いは大きいようですが、多くの人が「育児休暇を取りたい」という結果になりました。
「育児休暇を取得したい」と回答した人に理由を聞いてみると、「パートナーへの負担を減らすのと、子どもとの時間を大事にしたいと思うから」(27歳/既婚)という意見がほとんど。
「妻だけに育児の負担をさせるのは申し訳ないし、子供は2人で育てるものだから」(22歳/未婚)、「育児に参加するのは、仕事なんかより遥かに大事な時期だと思うから。家族を大事にしたい」(39歳/既婚)という声が挙げられていました。男性たちにも「共に子どもを育てる」という意識が根付いていることが伺えます。
反対に「育児休暇を取得したいと思わない」派の意見を見てみると、20・30代の人たちは「自分の仕事がなくなりそうで怖い」、「給料が下がると生活ができない」など、会社内のポジションや収入面を心配する声が目立ちました。
その中でも注目したいのが、40代の意見です。特に子どものいる40代は、半数が「育休を取得したいと思わない」と答えていました。その理由は「休みを取得しなくても、子育てには参加できるから必要ない」(43歳/既婚)、「妻が育児休暇を取得しているので、わざわざ自分が休暇を取得する必要性を感じませんでした」(46歳/既婚)など、取得の必要性が分からない、という意見がちらほら。20・30代の男性たちの意見と比べると、育児参加に対する考え方にギャップを感じます。
“男の育児休暇”はまだまだ現実的ではない?
「専門職でないと育児休暇はとれなそう」なのが現状
次に、「実際に今いる会社で男性の育児休暇は取得できそうか?」と質問。会社の制度としてではなく、現場の感覚として男性が休暇を取得できそうかどうかを聞いてみました。
すると、8割の人が「いいえ」「どちらとも言えない」と回答。「どちらとも言えない」人は、会社の制度として育児休暇取得は可能であっても、前例がないから分からないという答えがほとんどでした。
一方、「はい」と答えた20%は、その中の半数以上が「プログラマー」や「技術職」など、専門的なスキルが必要な職種の人でした。働くペースを自分で調整できたり、比較的フレキシブルな職種であれば、現状でも育休取得しやすいようです。
世代間で分かれる、男性の育児休暇取得率の改善方法
20代は「給与保証」、40代は「現場の人的余裕」を求める結果に
上記の質問で、「育児休暇は取りたくても、取れそうにない」と考えている人がほとんどだということが分かりましたが、その問題を解決するにはどうすればいいのでしょうか? 当事者となる男性たちから最も多く寄せられた意見には、世代間で大きな違いが出ていました。
20代では「会社が給与保証してくれること」が圧倒的1位に。反対に「法整備」や「社会全体の雰囲気」の変革が必要と答える人は少ない結果になりました。育児にはお金がかかるもの。他世代と比べてもともと低年収層が多い20代では、収入の確保は切実な悩みです。
30代の第1位は「社内の雰囲気を良くすること」。中堅社員として現場をリードする人が多い世代では、協調性を重んじる傾向があるようです。他の社員が育児休暇を取得していたり、前例さえできれば30代男性の育休取得率はもっと上がっていきそうです。
最後に、40代の第1位は「人員の余裕を増やすこと」。管理職に就く人も増えてくるこの世代。誰かが長期で休んだとしても業務がきちんと進むかどうかが気になるようです。
また、40代は「社会全体の雰囲気」の改善が必要だと答えた人が、他の世代に比べて多いことも特徴です。「世の中が、男性の育児休暇は当たり前、という雰囲気になったら現状も変わると思う」(42歳/既婚)という意見もありました。
今回の調査結果では、これから結婚・育児を控える人も多い20・30代が「育児休暇を取りたいけど、取れない」と考えていることが分かりました。問題を解決するためには育休中の「給与保証」や「人員の余裕」など、会社側の対応は必要不可欠ですが、「男性が育児参加しやすい雰囲気をつくる」ことは現場のメンバーにもできるはず。
仕事を属人化しないようにしてみたり、先輩社員に育児について聞いてみたり……。いざ自分が父になり、積極的に育児に関わりたいと思った時に理想の働き方が実現できるよう、今日からできることを始めてみましょう!
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文/大室倫子
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