転職 Vol.563

【20代の転職失敗談】年収140万円アップでも私は幸せになれなかった。25歳の転職で、高待遇と引き替えに失ったもの

type編集部が回避法をレクチャー!
入社した会社でまずは数年頑張らなきゃ、なんて一昔前の話。今では20代の転職希望者も、若手を採用したい企業も増えてきた。 とはいえ「そろそろ自分も……」と思っても、初めての転職は分からないことだらけ。せっかくの貴重な20代を、失敗で終わらせたくない! そこで、typeに訪れた「20代で転職に失敗した人」たちのエピソードを、type編集部のアドバイス付きで紹介。先輩たちの経験談から、‟失敗転職”の回避法を学んでいこう

29歳(未婚女性・年収150万)C美さんのケース 22歳 地元の大学を卒業後、首都圏の公立図書館に司書として就職(年収160万)
25歳 小規模特許調査会社の一般事務に転職(年収300万)
27歳 中規模環境調査会社に転職(年収150万)
転職活動期間:3カ月
希望条件:給与の高さ(前職よりアップ)、正社員、事務職、通勤30分以内
妥協した条件:残業が多い、通勤時間が1時間、業界未経験
応募社数:30社、書類選考通過:4社、1次面接通過:1社、内定社数:1社

膨大な仕事量、押し寄せるクレーマー、見合わぬ給与……
年収160万で、生活はいつもギリギリ。

図書館司書

学生時代に苦労して図書館司書の資格を取得したC美さん。大学卒業後には資格を活かして就職することができた。昔から夢だった職業に就いたものの、年収は160万円ほどで、一人暮らしをしていた彼女の生活は、決して楽ではなかったという。

「憧れの仕事だったので、仕事は楽しかったし、充実していました。けれど、配属されたのは地区の中でも大規模な図書館で、来館者数が500人を超える日もありました。忙しい割にスタッフも少なく、いろいろな役職を兼任して目まぐるしい毎日。来館者が増えるほどクレーマーも増える傾向にあるのですが、私の勤めていた図書館は特に悪質なクレーマーが多く、その対応に追われることも多々ありました。

仕事量の少ない他の図書館とほぼ同じ給与で働いているなんて割に合わない!と、我慢の限界を感じましたね」

そうしてC美さんは、3年目にして大好きな仕事を手放すことに後ろ髪を引かれながらも、未経験の業界へ転職する意志を固めた。

終わりの見えない残業に休日出勤。あげくに事業も傾きはじめ……

働きながら転職活動をはじめたC美さん。平日は激務で時間がとれなかったため、ほとんどの休日を転職活動にあてた。ハローワークまで片道40分、自転車で通う日々だ。

「最初は条件を厳しく設定していたんです。正社員の事務職で、残業が少なく、通勤時間30分以内という風に。けれどすべてを満たすところはなかなか見つからず、ハローワークの遠さも相まって、途中で疲れてしまいました。結局、早く転職先を決めたいと、条件のハードルを下げてしまったんです。

図書館司書

「最終的に残した条件は、『正社員で、給料が良い会社』という2つだけ。他のことは、目をつぶることにしました。なんとか内定をもらった会社は、月給で9万円アップ。正社員で、さまざまな福利厚生がついて、年収では140万円も上がりました。おかげで生活水準は一気に上がり、お金に困ることもなくなりました

しかし入社して1カ月後、C美さんの不安は的中する。試用期間にもかかわらず、大幅な残業を命じられたのだ。

「正直言って、驚きました。こんなに早く残業することになるなんて、思ってもいなかったですから。しかも、その残業は自分の仕事ではなく、他の社員の手伝い。その日は友人と食事をする予定が入っていたこともあり、納得がいきませんでした。

やっぱり、一度残業が始まると、習慣になってしまいますね。それ以来、残業は当たり前という雰囲気になり、毎日深夜に帰宅する日々が続きました。どんどん疲労が溜まっていきましたし、精神的にもかなりつらかったです」

それほど残業を続けたにもかかわらず、入社後ほんの1年で会社の業績が傾き始める。それに伴い、社内の雰囲気もどんどん悪くなっていった。

「さすがに事務職の私一人が頑張ったところで、会社の業績を立て直せるわけがありません。社長や他のメンバーの仕事を率先して手伝ったり、いつも明るくふるまい、社内の雰囲気を良くしようと心掛けましたが、焼け石に水。ほとんど効果はありませんでした」

結局、退職を余儀なくされたC美さん。当時のことをこう振り返る。

「年収はアップしたものの、転職して、仕事に対する充実感や楽しさを失ってしまいました。前の職場は辛いことも多かったけど、仕事内容は好きだしやりがいもあった。今となっては、転職したことをとても後悔しています。

これから私が転職をするなら、給与や福利厚生など条件面だけではなく、希望する会社の雰囲気をしっかり把握してからにしたいですね。他の社員の様子や仕事に対する姿勢を見て、自分が働き始めた後のことをイメージすることが大切だと痛感しました。

転職活動中、なかなか内定が出ないと、ただ時間ばかり過ぎていくことに焦りを感じるものです。しかしそこで慌てず、自分に合った転職先をじっくり見つけるべきでした」

年収アップ=幸せ、とは限らない。
type編集部からのアドバイスをCHECK!

「正社員」というワードは、将来を見据えて、安定を求める人にとって非常に魅力的です。しかし正社員になったからといって、必ずしもハッピーな結末が待っているとは限りません。今回のC美さんの例は、その典型といえるでしょう。

C美さんが経験したように、働いているうちに企業の業績が悪化するケースもあります。正社員になったからといって、確実に安定や保障、待遇の良さが得られるとは言いきれません。

「仕事と給料が見合わない」、「残業や休日出勤が発生する」。そんな不測の事態が起こる可能性は、正社員にも充分にあります。正社員は仕事の責任も裁量も大きいもの。条件に惹かれて、興味の持てない仕事に就いてしまうと、モチベーションを保ち続けることが難しくなってしまいます。この仕事が好きで、この先もこの分野でプロフェッショナルになりたい、そう思える仕事に就いた方が良いでしょう。

条件面を重視する場合も、応募や面接の時に、次の3つの点はチェックしておきたいです。

①勤続年数の長い社員はいるか
②社員がめりはりをつけて働いているか
③業界や会社の経営方針が時代に合っているか

入社を検討する会社が見つかったら、その企業に関する業界紙やWebニュースに目を通してみたり、企業HPでIR情報を確認してみると良いでしょう。すると定量的に、企業の良し悪しが分かってくるはずです。

そして面接の際は、面接官以外の社員の表情やフロアの雰囲気をよく見ておくといいですね。イキイキした表情をしているか、コミュニケーションは活発か、オフィスやお手洗いは清潔に保たれているか。こうした細かいところにさりげなく目を向けることで、会社の雰囲気を感じとることができるはずです。

離職率が年間3割以上、社員の平均勤続年数が短い企業も職場環境に問題があるケースが多いので、注意が必要です。

こうした点に気をつけて、ベストマッチな会社と出会えると良いですね。

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取材・文/石川香苗子

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