転職Vol.619

携帯販売のクレーム対応で対人恐怖症に。年収250万円アップでも割に合わない理不尽な職場【20代の転職失敗談】

@type編集部が回避法をレクチャー!
入社した会社でまずは数年頑張らなきゃ、なんて一昔前の話。今では20代の転職希望者も、若手を採用したい企業も増えてきた。 とはいえ「そろそろ自分も……」と思っても、初めての転職は分からないことだらけ。せっかくの貴重な20代を、失敗で終わらせたくない! そこで、@typeに訪れた「20代で転職に失敗した人」たちのエピソードを、@type編集部のアドバイス付きで紹介。先輩たちの経験談から、‟失敗転職”の回避法を学んでいこう

38歳(女性・年収370万円)F子さんのケース20歳 地元の短大を卒業後、複数園を経営する幼稚園に就職(年収300万)
26歳 大手携帯電話販売会社へ転職、カウンター業務に就く(年収550万)
30歳 親族が経営する化学薬品メーカーの一般事務に転職(年収370万)
転職活動期間:1カ月
希望条件:給与据え置き(大幅減でなければOK)、安定企業、残業なし、実家から車で通える距離
妥協した条件:未経験職種、通勤時間(片道40分)
応募社数:1社、書類選考通過:1社、1次面接通過:1社、内定社数:1社

幼稚園に就職。クラス担任になったことで環境が激変

小さな子どもが大好きで、短大の幼児教育科へ進学したF子さん。卒業後は希望通り、幼稚園への就職を決めた。

「子どもを預かる以上、怪我や事故があってはならないと大きな使命感を持って仕事をしていました。業務もシフト通りに定時で終わりますし、休日も多く、ストレスが溜まるようなことはありませんでした」

子どもの頃からの夢が叶い、憧れの“幼稚園の先生”としてキャリアを歩み始めたF子さんだったが、2年目にクラス担任を任されたことで状況は一変する。

「幼稚園では入園式、夏祭り、音楽発表会、運動会と一年中、何かしらイベントが行われます。担任になってからは、年がら年中、職場でも家でもその準備に追われるようになったんです。就業時間中は担任業務で手いっぱいなので、こうしたイベントの準備は全て持ち帰り。連日深夜まで作業しなければならず、土日も自分の時間を全く取れなくなってしまいました」

当時を思い出したのか疲れた表情でそう語るD子さんは、見かねた両親のすすめで転職を決意した。

「一つのイベントが終われば、すぐ次のイベントと常に行事準備をしている状態。子どもたちのことは大好きでしたが、プライベートの時間は全くないし疲れもとれません。葛藤の中で5年間勤務しましたが、さすがにこれ以上は無理だと思いました」

安定した大手企業で年収250万円アップ。
ハッピーな気持ちを打ち砕いたトラブル対応の日々

安定企業での事務職を目指して転職活動を始めたものの、幼稚園の先生という転職市場では“特殊なキャリア”は、不利にはたらくことが多かったという。

「オフィスワークの経験がないので、パソコンスキルを求められたり、経験者優遇と言われると応募できません。しかも、未経験OKで安定した大手企業の仕事は、地元にはなかなかない。ようやく未経験可の求人を見つけても、応募が殺到して『すでに締め切りました』と言われることもざらでした」

そんなとき、たまたま手に取った求人フリーペーパーで目に留まったのが、携帯電話販売店のカウンター業務。誰もが知っている大手企業で、未経験歓迎のうえ、オープニングスタッフの募集だった。この上のない好条件の仕事だと、迷うことなく飛びついた。

「オープニングスタッフなら同僚も皆スタート地点は一緒。働きやすそうだと思いました。年収も250万円アップ。ちゃんと定時で上がれるし、サービス残業は一切なし。『これはいいところに転職できたぞ』とハッピーな気持ちでいっぱいでした」

ところが世の中、それほど甘くない。F子さんの気持ちを打ち砕いたのは、想像の斜め上行く“理不尽なクレーマーたちの巣窟”と化した、携帯電話販売カウンターの恐るべき実態だった。

「オープンしてしばらくすると、他店からヘルプに来ていたスタッフたちが自店へと帰っていきました。自分一人で接客することも多くなり、トラブル対応も増えてきたんです。

すると、びっくりするようなクレームを言ってくるお客さまが次々と現れるようになったんです。自分の不注意で端末が壊れたのに『お前たちの責任だ、無償で交換しろ』と大声でわめき散らす人や、毎日やってきてスタッフを口説く人、店内に牛乳をぶちまけた人……。もう、限界でした」

見知らぬ人と話をするのが嫌になり、会社へ行くのが辛くなっていったF子さん。他人の顔なんて見たくないと、次第に家に篭るようになった。「学生時代から誰とでも仲良くなれることには自信がありました。でも、世間知らずだったんですね」と肩を落とす。

最終的には、家から一歩も出たくないほどの対人恐怖に陥ってしまった。退職後は身内を頼り、親戚が経営する化学薬品メーカーへ事務職として転職して今に至る。今でもふとした瞬間に当時のトラウマが蘇るというF子さんは、かつての自分の選択についてこう振り返る。

「これまでのキャリアとは全く違う仕事を探すなら、その仕事をまっとうできるだけのスキルや能力が自分にあるのかしっかり検討することが大切だったと思います。異職種への転職は、どうしても『実際はどうなのか』ということが想像しきれないもの。収入や労働条件、会社の規模だけで安易に転職すべきでなかったと思います」

@type編集部からのアドバイスをCHECK!

未経験の業界や職種へ飛び込むときは、F子さんのように条件だけで判断してしまいがち。自分が今持っているスキルや経験が活かせるのか見極めてから、転職活動を始めるべきでした。口コミサイトや業界情報がまとめられたサイトなどを見て、実際はどんな働き方なのか事前に調べることもオススメです。

但し、20代、特に20代前半~半ばまでの転職では、ポテンシャルやマインドが重視される傾向もあります。「誰とでも仲良くできる」というマインド面の強みがあるなら、「職場の雰囲気を和ませることにより、業務を円滑にすすめられます」と伝えたり、クラス担任時代に工夫していたことをアピールしても良かったでしょう。

また、F子さんが希望していた事務職は、そもそも狭き門であることが多いです。仕事の件数に対して、希望者数が圧倒的に多く、有効求人倍率は事務職だけ飛び抜けて低水準で推移しています。そんな中で事務職として活躍したい、けれどパソコンなどのスキルが不足していると感じていたなら、勉強している姿勢を見せるだけでもOKです。いずれにせよ、今の職場で事務職のスキルを磨きながら、人と接することに対する恐怖心を少しずつ緩和していけるといいですね。

参照:「未経験で事務職へ転職するあなたに知っておいてほしいこと

>>【『年間休日120日以上』 または 『完全週休2日制』 の 『正社員』 求人情報】を見る
>>【未経験スタートでも年収600万円以上が見込める求人】を見る

文/石川 香苗子

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