普通の女の子だった21歳が“相談”で年商1.5億円を売上げる理由「夢を叶えるには、諦めが肝心です」
“相談”によって、年商1億円以上の売上げを叩き出す21歳がいる。自らを「体質改善ビューティ指導士」と名乗る、水紀華さんだ。
19歳で体質改善相談を開始し、20歳で美容サロンをオープン。21歳の現在、彼女が開催する各種講座はキャンセル待ち100名以上の人気ぶりだ。
社会人経験もキャリアもなく、「かつては人前で話すのも苦手な、“普通の女の子”でした」という水紀さん。「まだ若いのに」「特別なスキルがあるわけでもないのに」と、時には批判されることもあった。
だが彼女は等身大の自分を貫き続け、今では月1500万円以上、年商1.5億円の売上げを叩き出している。なぜ水紀さんは、周囲からの批判を恐れず、自信を持って「相談ビジネス」に従事できているのだろうか。
小学生時代からブログで情報発信。
事業化のきっかけは、一通のメールから
私が美容に目覚めたのは、小学校3年生の時でした。初めて美容院に出かけた時、「髪を切っただけで、こんなにも印象が変わるんだ!」と感動して。その時から、美を通じて人を笑顔にする仕事がしたいと思うようになったんです。
それからすぐに、ブログで美容情報を発信し始めました。当時は主にネットで情報収集していましたが、高校生になった頃に、より正確な情報を学ぶために本をたくさん読むようになって。
そこから東洋医学などにも興味を持ち、時には専門家の方に自分からメールを送って、オンラインでいろんな知識を教えてもらっていました。そこで学んだことを自ら実践していくうちに、体調がどんどん良くなり、自然にダイエットや肌荒れの解消ができたんです。そのときに、食を通じて体調を良くしていく方法論に目覚めました。
そんな私が事業をスタートしたのは、19歳の時です。自分の経験をアメブロやTwitterで発信していく中で、読者の方からメールがきて、「お金を払うから、私を指導してほしい」と依頼されたことがきっかけです。相談を受けながら手探りで指導した2週間後、「体調が良くなったので、次は子どもの指導もお願いしたい」と言われて。その経験をもとにオリジナルの体質改善方法をメニュー化してみたら、その方以外からもたくさんの反響がありました。
次に土日を利用し、レンタル会議室を借りての直接指導を開始しました。月に6~12人くらいの方を指導していましたが、どんどん予約が埋まるようになって。自分なりにカウンセリングや指導の内容を改善し、相談者の悩みに応えていくうちに、美容や体質改善といっても、世の中にはいろんなニーズがあることが分かりました。
現在は個人に向けて一回3~4万円で、体質改善指導や、恋愛・美容・自己啓発・スピリチュアル関連の相談を受け付けています。また、そうした情報を『note』で発信する月額制のオンライン講座や、スキルシェアサービスの『REQU』を使ったコンテンツの配信・販売、漢方薬の販売などを手掛けています。悩みがある人たちに向けて、指導・相談することを事業にしている、という感じですね。
セッションは入会審査ありの会員制ですが、講座は30人〜100人規模で参加者を受付け、人気のものはキャンセル待ちが100人を超えることも多いですね。また、noteを使ったオンライン講座には購読者が1000名を超えるものもあり、多い時は月の売り上げが900万円程度に。トータルすると、月商1300万円〜1500万円の売上げをあげています。
過去の失敗や弱さを見せたら、コアなファンができた
私のことを支持してくれる層は、10代から50代まで幅広いです。共通しているのは、「自分の力で叶えたいことがある」というところ。若い世代だけでなく、40代、50代になっても「自分を諦めることなく、変わっていきたい。前向きにチャレンジしたい」という方たちが集まってくれています。
そんな方たちに対して私が大事にしているのは、嫌われることを恐れずに、等身大の自分を発信していくこと。ブログには、太っていて肌荒れも酷かった頃の写真を掲載し、過去の失敗経験や自分の弱さを全面的に打ち出しています。そこで共感・信頼してくれるコアなファンの方が増えていったと感じますね。
それと、Twitterの影響も大きいと思います。情報発信していく中で、リツイートやコメントで反響を分析し、「この情報は求められていない」「もっとこういう発信をしよう」という改善を続けてきました。リツイートの力はやはり強く、工夫していく中でフォロワーがどんどん増えていきます。Twitterでファンの方が求めていることを知り、そこに寄り添う発信を目指しています。
もちろん、「キャリアも経験もない女子大生が、なぜ自信を持って人に教えることができるのか」、「なんだかうさんくさいのでは?」と言われることもあります。でも、私としては小学生の頃に抱いた「美を通じて人を笑顔にしたい」という夢を追いかけてきただけなんですよ。有名になりたいとか、お金を儲けたいとか、そういうことじゃなくて、自分がやりたいことに向かっていったら結果的にこうなったんです。
本を読んでも、ネットの情報を見ても、内側からキレイになるための具体的な方法はあまり載っていないし、マインドだけしか教えてくれないものも多い。けれど、私は自分の肌や体型に悩みを抱えながら、美容や健康についてたくさん勉強し、自ら実践し、失敗と成功を重ねてきた経験がある。だからこそ、本物のスキルを提供できると思っています。
もともとは美容師の資格を取得できる学校に進学しましたが、表面的な美容より、体の内側についてより深く学びたいと考えて、大学にも入り直しました。今は化粧品や食品科学、皮膚科学、生体学などについて学びながら、漢方についての研究も進めています。
「自分を幸せにできるのは自分だけ」いい意味での“諦め”を知った
振り返れば、私はもともと自己肯定感の低い子だったと思います。授業中に先生に指されたら、顔が真っ赤になってしまうくらいでしたから。ただ、父の教育が厳しかったことで、幼い頃から「何でも自分でやらなくてはいけない」、「自分のやることに責任を持たなくてはいけない」という意識は強く持っていましたね。
料理も裁縫も礼儀作法も、自分で学ぶことが当たり前。ちゃんとできなければ叱られるという家庭で、褒められることもあまりなかった。けれど、それで良かったんだと思います。
美容学校を中退し、大学に進学したいと話した時も、「自分の夢を叶えたいなら、自分で生活費も学費も払いなさい」と言われました。勉強しながら、どうしたらお金を稼げるか。それを必死で考えた結果、バイトではなく、フリーランスで仕事を掴んでいく方法を取りました。
貧乏生活を送る中、ロウソクを使って電気代を節約したこともありましたし、服もリサイクルショップの500円くらいのもので調達。大学の友達とも、全然遊びにいけなかった。我ながらサバイバルな暮らしでしたが、「それでも自分の夢を叶えたい」というハングリー精神が身に付いたなと感じます。
何事も、誰かが与えてくれるのを待っているだけでは、死ぬまでそれを手に入れられるかどうかは分からない。だから、本当に叶えたい夢や、なりたい自分があるのなら、「自分を幸せにできるのは、自分しかいない」という、いい意味で“諦めること”が必要。私自身も、「与えられること」を諦めたからこそ、必死になって行動できましたし、行動していく中で実績が積み重なり、それが自信に繋がっていきました。
行動することに対し、失敗したらどうしようと思う人は多いですが、それも経験の一つだと思います。私は初めて講座に登壇した時、手が震えるほど緊張しましたが、今では100人の前でも普通に話せるようになっています。何かで失敗しても、その経験を次に活かせばプラスに変えていけますし、前に進んで行く姿は、誰かにとっての力になったり、魅力になったりするものだと思うんです。
そうやって自分なりに考えて次の行動をし、積み重ねたものが実績になっていく。私が売上げ数字を公開しているのも、隠さない信頼性を大事にしているという面だけでなく、数字という事実で自分の実績を証明できるからでもあるんです。そういう確固たる実績があれば、他人に何か悪いことを言われても気にならなくなるもの。だからいちいち悩んだり、イライラすることもなくなりました。
いろいろ言ってくる人もいますが、結局、自分の人生には関係ないし、そんな人の意見で落ち込むのは時間がもったいない。自分を高めるためには、スルーが一番です。
結局、誰かに嫌われたり、否定されることに恐れを抱いてしまう一番の理由は「行動しないから」。一つ行動すれば一つ自信がつき、やれることや実績がどんどん増える。そうすれば自己肯定感もアップして、活躍の場もどんどん広がっていく。だからこれからも私は、いろんな人の悩みを解決して実績をつくり、より多くの人を笑顔にしていきたいですね。
取材・文/上野 真理子 撮影/赤松洋太
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