転職 Vol.39

キャリアが短くても年収80万円アップ! 実績のない新卒2年目がアピールすべきポイントとは【年収アップ相談所】

給料上げたきゃ、転職だ!
営業マンの年収アップ相談所
「もっと稼ぎたい」そんな悩みを抱えるすべて営業マンに捧ぐ、“転職で年収アップ”の成功事例集! 『typeの人材紹介』の敏腕アドバイザーたちが、営業職経験を活かした転職者のリアル・ノウハウをレクチャーします。
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『typeの人材紹介』キャリアアドバイザー 檀上悠一氏新卒で外資系アパレル企業に入社。販売職として約4年経験後、『typeの人材紹介』に入社。これまでに多くの転職者をサポートしている。得意領域は営業全般

はじめまして。『typeの人材紹介』のキャリアアドバイザー、檀上悠一です。今回は、20代前半で転職して年収アップを実現した方のケースをご紹介します。

【転職者DATA】

性別:男性
転職時の年齢:24歳
年収UP額:320万円→400万円 80万円(25%)UP!
業種:メーカー→人材紹介会社
職種:法人営業→法人営業

やりがいと成長を求めて“勢いのある”業界・企業へ転職

父親が大手企業の部長、母親が公務員というお堅い家庭で育ち、新卒で大手メーカーに就職したCさん。大手にありがちな年功序列の安定した労働環境でしたが、それは逆に言えば、若いうちに成長するのが難しいぬるま湯のような環境であると考え、相談に来られました。

当時、彼は入社して1年6カ月ほどだったのですが、もっと変化のスピードが早い環境に身を置いて20代のうちにリーダーとしての資質やスキルを磨きたいという意欲を持っていました。

新卒入社した若手のうち3年以内、早い人で1年未満で辞めてしまうケースが増えていますが、新卒時に抱いていたイメージと現実とのギャップに直面する若手の方は少なくありません。しかし、彼の場合は、元々持っていた志向と、選んだ会社にミスマッチがあったことが転職理由と言えそうです。

転職先の候補は、とにかく自分が成長できる業界・企業ということでしたので、業界として好調で、意欲がある若手の人材を求めている、医療や人材、ITなどの企業を紹介しました。

結果としてCさんは人材紹介会社の営業職として転職することに。20代で管理職への抜擢もしているという点がCさんの意向とうまくマッチしたんですね。

Cさんのような、新卒入社した会社を辞めて、あらためてやりがいや成長できる環境を求めて転職したいというケースの場合、現職への不満がきっかけで転職を考えるので、どうしても転職理由や志望動機がネガティブになりがちです。

しかも、Cさんは社会人経験がわずか1年6カ月。キャリアの面でアピールできる実績はほぼゼロです。では彼はどこを評価されて転職することができたのでしょうか。

第二新卒転職は、業績好調でも知名度が低い企業が狙い目

20代前半での転職の場合、アピールできるような実績を持っている人は多くありません。

実績が少ないとそれを取り繕って自分の経歴を大きく見せようという人も多いですが、それは逆効果。

Cさんに紹介した医療や人材、IT系の企業などは、業界全体が好調なため、意欲がある若手の人材を求めています。しかし、大手に比べて知名度や実績がないので、学生たちは安定志向もあって新卒入社先には選びません。そのため、これらの業績好調な業界・企業は新卒で取れなかった若手層を中途で積極的に採用していく意向を持っています。

そうなると、採用の大きなポイントは熱意やポテンシャルという部分になります。

Cさんの人柄はよく言えば素直。見方によっては不器用にも見える方でした。一見すると不利に見えそうですが、その素直さや誠実さをアピールポイントにすれば、ポテンシャルを重視している企業から見れば高評価につながるんです。ここが評価されるのは、若手ならではですね。

せっかく新卒入社した大手企業をわざわざ辞めて転職する理由も、「やりたい仕事ができなくて」と他責にするのではなく、「入る会社を間違えてしまったので、もう一度御社で再スタートを切りたいんです!」というくらい青臭い姿勢を見せるくらいがいいと思います。

必ず年収アップが実現できるわけではありませんが、若手のうちは年収が低く抑えられている大手よりは、高い報酬が実現できる可能性は高いと思います。逆に、Cさんと同じくらいの若さで中小企業から大手へ転職すると仕事のやりがいやポジションは同じなのに年収が下がってしまうというケースもあります。

多少ぬるま湯のような環境でも30代、40代で活躍できる将来を待つのか、多少厳しい環境でも20代のうちに成長できる環境で成長を目指すのか、どちらを選ぶのかは1人1人価値観が異なりますから、選ぶ答えも違うでしょう。Cさんは転職活動を通して、自分が本当はどの方向に進みたいのかをはっきりと知ることができたんだと思います。

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取材・文/浦野孝嗣


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