転職 Vol.52

「休みがほしい」じゃダメ。30代目前の転職者が企業にアピールすべきこととは【年収アップ相談所】

給料上げたきゃ、転職だ!
営業マンの年収アップ相談所
「もっと稼ぎたい」そんな悩みを抱えるすべて営業マンに捧ぐ、“転職で年収アップ”の成功事例集! 『typeの人材紹介』の敏腕アドバイザーたちが、営業職経験を活かした転職者のリアル・ノウハウをレクチャーします。
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『typeの人材紹介』キャリアアドバイザー 檀上悠一氏新卒で外資系アパレル企業に入社。販売職として約4年経験後、『typeの人材紹介』に入社。これまでに多くの転職者をサポートしている。得意領域は営業全般

『typeの人材紹介』でキャリアアドバイザーをしている檀上悠一です。「30歳までに」と転職の目標を立てる方は多いと思いますが、今回は、まさに29歳というタイミングで転職して年収アップを実現した方のケースをご紹介します。

【転職者DATA】

性別:男性
転職時の年齢:29歳
年収UP額:500万円→550万円 50万円(10%)UP!
業種:不動産会社→医療系コンサルティング会社
職種:法人・個人営業→法人営業

生まれてくる子どものため、とにかく週1日は休める仕事に

中堅の不動産会社で営業課長という肩書だったDさん。同期の中でも一番早く出世したという優秀な営業マンですから、オフィスの仲介という法人営業もしながらカウンターで個人向けの営業も任されていました。休みが月に2日しかなく、毎日帰宅するのも終電という、とてもハードな労働環境だったそうです。

週末や祝日が休みではないのは彼が勤めていた不動産業やサービス業などでは一般的なことですし、責任ある立場になれば残業などで勤務が長時間になるのも時として避けられないでしょう。また、これが常態化している業界ではそもそも現場改善や組織改革といった変化が起きにくく、率先して変革していこうという企業も少ないのが実情です。

Dさんが転職を決意したきっかけは、お子さんができたこと。このままだと「子どもに会う時間もない」という切実な悩みから転職を決意されました。

彼の場合、課長という地位もありましたし、仕事の内容にも不満はなかったようですが、とにかく休みなく毎日忙しいという状況を変えたいという要望でした。業界へのこだわりはなく、今までのキャリアを生かせる法人営業という職種で転職先を探しました。

ただ注意しなければいけないのは、「せめて週1日は休みがほしい」という転職理由をそのまま口にしてしまうと、前向きな転職は実現できないということです。

Dさんのように、若くて独身のうちは働けるだけ働いてスキルを磨いて、キャリアを積んできた人でも、ライフイベントを機に、それまでの働き方を見直すというのはよくあることです。結婚したり子どもができたり、変わっていくライフステージに合わせて、よりよいワークライフバランスの実現を目指す転職自体は全く悪いことではありません。

では、「とにかくきちんと休める仕事に就きたい」というDさんの転職理由、志望動機をどのようにポジティブなものに変えていったのか紹介します。

30代に期待されるのは、「業務効率」「生産性」を重視した働き方

「休みがほしい」というDさんの転職の動機を伺って、私は「業務効率や生産性の高い働き方のできる営業マンとして成長していきたい」と転職先候補の企業にアピールするようにアドバイスをしました。

なぜなら30代を目前に控えた転職者に企業が求めるのは、「がむしゃらさ」や「体力」ではなく、「生産性」や「業務効率」だからです。これはいわゆる次期リーダーの資質と言ってもいいかもしれません。

結果としてDさんは、医療機関などに人材を紹介する医療系コンサルティング会社に、営業職として転職することができました。前職では長時間勤務になっていたとはいえ、きちんとした営業方針と戦略を練った上で結果を出していたことが、業務効率重視、生産性重視の志向アリというアピールポイントになったのです。

そもそもなぜ企業は30歳前後の人に業務効率を求めるのでしょうか。それはその年齢くらいから自身の仕事での結果だけでなく、後輩社員の教育に携わることも期待されてくるからです。

部下や後輩を指導する立場になった場合、20代のように時間を気にせずに自分の仕事のみでいっぱいいっぱいになっているようだと、後輩たちが相談しづらいでしょうし、何よりも彼らが引き起こしたトラブルのフォローをする余裕がありません。

そういう観点からも、30歳前後の人には自分の業務に使う時間を圧縮し、他者のサポートに使う時間くらいの余裕を常に持っていられるように、業務効率を意識した働き方が求められるのです。

中途採用を行う企業は、年齢によって求める役割を変えるのが普通です。転職の際には、企業が自分に何を求めているか、それを意識して自己をアピールするといいと思います。

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取材・文/浦野孝嗣

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