キャリア Vol.717

【福士蒼汰インタビュー】「チャンスは“準備した人”のところに舞い降りる。だから僕は努力を惜しまない」

俳優・福士蒼汰さん。インタビューに答える彼の語り口や物腰はとても柔らかく、一切棘がない。

「自分は人と一緒にいるのが好きで、子犬みたいなタイプ」と無邪気な笑顔を見せるが、そんな福士さんが映画『ザ・ファブル』で挑戦したのは、主演の岡田准一さん演じる佐藤アキラを追う殺し屋、通称“フード”だ。本作では、迫力たっぷりのガンアクションを披露し、俳優としての新たな顔を見せた。

福士蒼汰
福士蒼汰(ふくし・そうた)
1993年生まれ。東京都出身。11年、ドラマ『美咲ナンバーワン!!』で俳優デビュー。ドラマ『仮面ライダーフォーゼ』でテレビドラマ初主演。13年、連続テレビ小説『あまちゃん』で脚光を浴び、第38回エランドール新人賞を受賞。映画『好きっていいなよ。』『イン・ザ・ヒーロー』『神さまの言うとおり』で第38回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。以降、数々の作品に出演。最新作に映画『BLEACH』『旅猫リポート』(2018)『ザ・ファブル』(2019)など
■公式インスタアカウント:fukushi_sota_official
■ツイッター:@fukushi_staff

デビュー以来、ずっと第一線を走ってきた福士さんが、新境地となる役を通じて学んだこと、そして、今後目指すキャリアとは――? 「福士蒼汰」として今後も仕事を続けていくために、心掛けていることを聞いた。

※この記事は姉妹サイト『Woman type』より転載しています。

初めて演じた“サイコパスな殺し屋”
原作に描かれない人物像を想像して役づくり

福士蒼汰

どんな相手も6秒以内に殺す――。“ファブル(寓話)”と呼ばれる伝説の殺し屋(岡田准一)が、ボス(佐藤浩市)に命じられ、相棒のヨウコ(木村文乃)と共に、生まれて初めて一般人としての生活を始めることから『ザ・ファブル』の物語は始まる。ペットを飼ったり、バイトをしたり、「普通」を満喫しようとした矢先、殺し屋フード(福士蒼汰)や裏社会の組織がファブルの命を狙い、事態は思わぬ方向へ向かっていく。

福士さん演じるフードは、本作の原作漫画にも登場するキャラクターだが、人物像についてはあまり詳細に描かれてはいない。そんな彼をどう演じればいいのか、福士さんは悩んだという。

福士蒼汰

「フードはゲームみたいに殺人を犯すある種のサイコパス。それに、目的を果たすためには手段を選ばない性格です。これまでに演じたことがないタイプのキャラクターだったので、撮影に入る前には原作漫画を読み込んで、描かれていない人間性の部分を想像するところから始めました」

撮影に入ってからは監督と何度も議論を重ね、岡田さん演じるアキラの対になるようなキャラクターにしていくことを目指したという。

岡田准一さん、柳楽優弥さん……
尊敬する俳優陣との共演で得られたこと

本作では、福士さんが俳優として尊敬する岡田准一さんや柳楽優弥さんとの共演も実現。彼らと一緒に仕事をしたことで、「得られたものは大きかった」と今回の撮影を振り返る。

福士蒼汰

「以前、岡田さんと一緒に武術の稽古をしたことがあるのですが、それ以来アクションシーンの稽古は継続して積むようになりました。今回『ザ・ファブル』でまた岡田さんと共演して新しく学んだのは、“コミカルなアクション”。迫力があるだけでなく、観ていて笑えるアクションができるところも岡田さんのすごさだと思います」

自身を「すごくシャイな性格」と表現する福士さん。柳楽優弥さんを前にし、「緊張してしまってうまく話しかけられなかった」と恥ずかしそうに笑う。

福士蒼汰

「柳楽優弥さんのことは、役者としてすごく尊敬していて。本当はいろいろお話したくて心の中では大はしゃぎだったんですが、それがバレないように、冷静な態度を装っていました(笑)。

実際に、柳楽さんの演技を見ると震えますね。台詞に頼らず、目線や表情、振る舞いの全てで存在感たっぷりの演技をしていらして。猟奇的な役柄もハマっていて、すごくインパクトがありました」

福士さんが“師匠”と仰ぐ岡田准一さんや、長年憧れていた柳楽優弥さんというプロフェッショナルの演技を目にし、撮影にもますます力が入ったという。

「基本的に、普段の自分はいつもローテンションなんです。常に弱火で、省エネモードで生きてます(笑)。でも、今回の撮影中はずっと強火状態で、自分でもこんなに本気になれたのは初めてかもしれないと思いました」

「チャンスを掴める自分でいたい」
福士蒼汰が“選ばれる人”であり続ける理由

福士蒼汰

ここ2~3年で、活躍の場をますます広げている福士さん。青春映画や恋愛映画のジャンルにとどまらず、サスペンスやアクション映画などでもその名を目にする機会が増えている。既成のイメージを打ち破り、仕事の幅を年々広げていける理由を福士さんに聞くと、「チャンスを掴む準備を怠らないようにしたいと思っています」という答えが返ってきた。

「特定の映画やドラマの役づくりというわけではないんですが、ここ数年は、アクションの稽古を続けてきました。すぐ何かに役立つというわけではないことでも、役者として自分の強みになりそうなことは何でもやってみようと思っているんです。

また、そういう努力をするようになって気付いたのは、ちゃんと準備をしている人のところにチャンスは舞い込んでくるということです。今回のフード役もそうで。自分がアクションの稽古をしているから、『きっとできるんじゃないか』ということで、お声掛けいただきました。

不意に『これやってみる?』と言われたときに、自信を持って『できます』と言ってチャンスを掴める自分でいたいんです。だから、できる努力は何でも続けていかないといけないなと思っています」

福士蒼汰

また、20代半ばになって意識するようになったのは、役者としての個性だ。福士さんは、「チャンスを掴むための準備をしながら、自分の特技を伸ばしていきたい」と話す。

「苦手なことを克服するのも大事ですが、それにパワーや時間を使い切ってしまってはもったいないと思うんです。それよりも、自分は『自分の得意なこと』を人一倍伸ばす努力をした方がいいんじゃないかと思っています。なぜなら、その得意なことが明確になれば、役者としての個性もくっきりと際立つはずですから。自分の個性となるような強みを持っている人が面白い役を勝ち取れるんだと思います」

福士蒼汰

働き方が多様化し、企業の垣根を超え、個人があらゆる組織で働く時代。勤め先の企業に頼らず、“自分の名前で仕事ができる”状態をつくっていくことが、今後のキャリアを長続きさせる鍵であることは間違いない。では、一人一人が“自分の名前で働く”社会がよりいっそうリアリティを増していく中で、私たちができる準備とは何か。「自分の強みとなる得意分野のスキルを磨くこと。舞い込むチャンスを掴み取る準備を常に怠らないこと」福士さんの心掛けの中に、そのヒントが詰まっていた。

取材・文/栗原千明(編集部) 撮影/赤松洋太

【映画情報】『ザ・ファブル』

2019年6月21日(金)全国ロードショー
出演:岡田准一 木村文乃 山本美月 福士蒼汰 柳楽優弥 向井理 木村了 井之脇海 藤森慎吾(オリエンタルラジオ) 宮川大輔 佐藤二朗 光石研/安田顕/佐藤浩市
原作:南勝久『ザ・ファブル』(講談社「ヤングマガジン」連載)
監督:江口カン
主題歌:レディー・ガガ「ボーン・ディス・ウェイ」(ユニバーサル ミュージック)
脚本:渡辺雄介 配給:松竹
公式サイト:http://the-fable-movie.jp/
©2019「ザ・ファブル」製作委員会

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