キャリア Vol.735

【椎木里佳×正能茉優】女性のキャリアは短期決戦!? 20代のうちに必ずやるべき「自分の価値の高め方」とは

教育改革実践家の藤原和博さんが、経営のプロフェッショナルをゲストに迎え、「働く力」について考えるtypeの動画コンテンツ「10年後、君に仕事はあるのか?」。

今回のゲストは株式会社AMFを15歳で起業し「女子高生社長」として一躍脚光を浴びた椎木里佳さんと、“可愛いを入り口に地方を元気にしていく会社”ハピキラFACTORY代表取締役であり、ソニーモバイルコミュニケーションズの社員も兼業している正能茉優さん。

記事前半の本記事では、女性社長として活躍する二人に「女性のキャリア形成のポイント」について教えてもらった。

(左)株式会社AMF 代表取締役 椎木里佳さん
2013年、中学3年生で株式会社AMFを設立。女子中高生メンバー50名を擁する「JCJK調査隊」を率いたマーケティング・リサーチ業務で成果を残し、“女子高生社長”としてメディアにも多数出演。著書に『女子高生社長、経営を学ぶ』『大人たちには任せておけない!政治のこと』がある。16年「フォーブスが選ぶ30歳未満の30人」の1人に選出された
(右)株式会社ハピキラFACTORY 代表取締役 正能茉優さん

1991年生まれ。小学校6年生から高校卒業までの7年間、読売新聞こども記者として活動。2010年慶應義塾大学総合政策学部に入学、慶應義塾大学在学中の12年に「小布施若会議」を創設。13年、ハピキラFACTORYを創業。卒業後は同社の代表を務めると共に、広告代理店でプランナーとしても働く。16年ソニー株式会社に転職、18年には慶應義塾大学大学院特任助教に就任

“How”の積み上げで
「自分の市場価値」を高めよう

藤原

今回の記事では、「ひとつ上の転職」を成功させたいという読者に、何か参考になることをお伝えできればなと思っています。まず正能さん、「次のキャリア」を考えている人に対して、何かアドバイスはありますか?

正能

そうですね、まず一つ女性向けに伝えたいのは、「女性のキャリアは短期決戦」だということです。

藤原

短期決戦? というと?

正能

女性が将来「結婚して子供を生む」「産休・育休を取る」という選択をするのであれば、一時的に社会との距離を置くことになりますよね。私は、そうなるまでの間に「自分の名前の価値を高めること」が大事だと思っているんです。

藤原

育休後の職場復帰の苦労話なんかもよく話題になっているしね。それで、具体的にはどんなことをしたらいいと思う?

正能

20代のうちに、「自分はどんな“How”を売りにして社会に存在していくか」ということを定めるんです。“What”ではなく“How”の形で自分の得意なことや好きなことを積み上げていくことがすごく大事だと思っていて。

藤原

“How”というと?

正能

例えば私の場合だと、地方の商品を扱う仕事をしているので「地方が好きなの?」「地方に興味があるの?」という風に、“What(何)”で捉えられることが多いんです。でも私は、「皆がまだ気付いていない良いものを見つけて、それを価値のあるものとして昇華させる。結果としてそれがお金になっていく」という“How(どのように)”が好きなんですよ。

藤原

なるほど。魅力を感じているのは、「地方」ではなく「どうやってやるか」というプロセスの方なんだ。

正能

はい。なので今はソニーでも同じような仕事をしているんです。そんな風に、「自分はこの“How”ならさまざまなジャンルで展開できるぞ」という実績と自信をつけることが重要なんだと思っています。

藤原

「〇〇が好き!」という風に、“What”だけに飛びついていても、実はそれほど自分に蓄積されるものはない。でも“How”の場合は知識や技術が身に付いて、自分の強みになるということだよね。

正能

そうです。社長とか一般社員とかは関係なくて、全員に、意識すべきは“How”だと言いたいですね。

本業だけに囚われず
社外活動で実績を積み上げる

藤原

でも、例えば経理や広報などの部署にいる人の場合、自分の意思を通すことがなかなか難しいと思うんだけど、そういったポジションに配属になった場合はどうすべき?

正能

それでいうと、自分の好きなことを“How”で捉えて仕事にする方法は二つあると思うんですね。一つは社内的なポジションを上げていくこと。“社内的な期待値”を背負って、例えば経理なら経理で、広報なら広報で実績を残して、昇進するという方法です。

藤原

組織の中で権力を握っていくということだね。もう一つは?

正能

もう一つは、“社外的な期待値”を背負った上で、社内に君臨するという方法です。

藤原

なるほど、面白い。

正能

「自分はこの“How”が得意だ、好きだ」というものを見つけたら、その手法を用いて社外でサクッと実績を出す。そうすると、「社外で面白いことをやっている子だから、社内でもこんなことが任せられるよね」という風に、社内で好きな“How”をまた仕事にできるという。

藤原

普通はメインで務めている会社を「本業」として、それ以外の副業やコミュニティー活動をセカンドとして捉える人が多いと思うけど、そうではないと。後者の活動に重きを置いて実績を積むことで、本業にフィードバックするということだね。

正能

そういうことです。私はこちらの方が、圧倒的にコスパがいいと思っています。

藤原

コスパがいい?

正能

はい。だって社内でどれほど頑張っても、それが社会で通用するかは分からないじゃないですか。

藤原

たしかにそうだ。

正能

しかも最近は、SNSが発達したが故に“社内的な期待値”を“社会的な期待値”だと勘違いしてしまう人が多いと思っていて。例えば「社長賞を取りました」という投稿に沢山の「いいね」が集まったとしても、それはあくまで社内的な功績なのに、なんとなく自分は“社会的にできる人間だ”って勘違いしてしまう。

藤原

一つ目の、社内的なポジションを上げていった時に起こり得そうなことだね。

正能

はい。でも二つ目に関しては、社会に認められているという前提があった上で、社内でも認められるという流れになるので、私はこちらの方が確実だし効率的だと思うんです。

来るAI社会に必要なことは?
「人生を賭けられる“何か”を見つけ、追求する」

藤原

そうかもしれない。しかもこれからAI社会になったときのことを考えると、事務的な仕事はほとんどなくなってしまうとも言われているしね。そういう意味では、一つの会社で上り詰めるよりも、社外で実績を積むほうが市場価値も社内評価も高まって効率的なのかもしれないですね。椎木さんはどう思いますか?

椎木

AIが台頭してこれからどんどん人が必要なくなってきた時に、「どうして人間が働くのか?」っていう風に皆悩むと思うんですよね。そう考えた時に、最近は「好きなことがない」っていう人も多いので心配になります。

藤原

うんうん。

椎木

私と同年代の子たちに聞いても、「趣味? 分かんない」とかって言う子が多い。じゃあ休みの日は何してるの?って聞いても、「えー……映画?」みたいな。

藤原

そこで「1日中スマホゲームしてる」なんて言われたらちょっとショックだよね。

椎木

別にそれでもいいのかもしれないけど、自分が人生を懸けてもいいと思えるくらいの好きなものがない人が多いって心配で。早いうちに自分が人生を懸けられるものを見つけて、それを追求していった方がいいんじゃないかと思います。

藤原

人生を懸けて挑戦している人と、それをサポートする人とが共同して何かをやるのもいいかもね。二人三脚というか。

正能

ハピキラFACTORYはまさにそうです。大学の先輩と一緒に立ち上げて、今年でもう7年目になるんですけど、私の方がやりたいことがあるタイプで、彼女はそれを計画立てて進めてくれるタイプ。

藤原

すごく良いバランスなんだね。正能さんと同じように、協力し合えるパートナーを見つけられるとポジティブに働けそうだよね。


後半の記事では注目の女性社長の二人が「面接で聞く質問」について紹介します!

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