転職 Vol.740

憧れの外資系に転職したのに待っていたのは“地獄の日々”。「いつか異動させる」人事の言葉を鵜呑みにした26歳アパレル女子の誤算

type編集部が回避法をレクチャー!
入社した会社でまずは数年頑張らなきゃ、なんて一昔前の話。今では20代の転職希望者も、若手を採用したい企業も増えてきた。 とはいえ「そろそろ自分も……」と思っても、初めての転職は分からないことだらけ。せっかくの貴重な20代を、失敗で終わらせたくない! そこで、typeに訪れた「20代で転職に失敗した人」たちのエピソードを、type編集部のアドバイス付きで紹介。先輩たちの経験談から、‟失敗転職”の回避法を学んでいこう

30歳(女性・年収450万円)松本さん(仮名)のケース22歳 地元の大学を卒業後、大手アパレルメーカーに販売職として就職(年収300万円)
26歳 大手アパレルラグジュアリーブランドの店長候補として転職(年収500万円)
29歳 教育機関の事務職へ転職(年収450万円)
転職活動期間:3カ月
希望条件:外資系企業であること、新しい仕事にチャレンジできること
妥協した条件:職種(本社での営業職を希望→店舗に販売職として配属)
応募社数:3社、書類選考通過:3社、1次面接通過:3社、内定社数:3社

国内アパレルメーカーの販売スタッフから、
憧れの外資系企業にキャリアアップ

学生時代からファッションが好きで、大学卒業後は国内の大手アパレルメーカーに入社した松本さん。販売職として店頭に立ち、めきめきと力を付けていった。

「アパレルの販売職は、正直言って激務でした。ノルマも厳しいですし、その割に給与は高くない。残業が続き、終電で帰宅することもよくありました。それでもやりがいはあったので、楽しく働いました」

販売成績も良く、上司からの評価も高かったという松本さん。キャリアを重ねていくうちに「もっと高級志向の、海外ブランドを扱ってみたい」と考えるようになった。

外資系企業で働きたい、という憧れが昔からあったんです。特に、ラグジュアリーブランドを扱う会社で、営業として世界を飛び回ってみたかった。今思うと、完全に“憧れ”だけなんですけどね。もちろん、給与アップもしたかったです。販売職の給与では、普通の生活を送ることはできても、貯金したりブランドものを買ったりするのは難しかったので」

そこで彼女は、外資系企業でのキャリアアップを目指し、4年間働いた国内メーカーからの転職を決意した。

営業職に異動できたら、ニューヨーク・ミラノに出張できるかも?
希望職種の“空き”を待つ日々

「転職活動中に検討したのは全て外資系のラグジュアリーブランド。覚悟はしていたものの、イメージ通り敷居が高く、転職活動中は緊張の連続でした。しかも当時の勤務先でハードな業務をこなしながら、企業研究をしたり書類や面接の準備をしていたので、体力的にも辛かったですね」

だが、最終的に松本さんは大手外資系アパレル企業3社から内定を勝ち取った。その中でも、最も多くのブランドを展開している業界最大手の外資系アパレル企業から営業職のオファーを受けて、舞い上がったという。

「外資系アパレル企業の営業として勤務できれば、ファッションの本場、ミラノやニューヨークへ出張することもできます。英語力も身に付くし、大きなキャリアアップが見込めると思いました」

転職先では新しいことに挑戦し、ステップアップしたいと考えていた松本さん。世界を飛び回る営業職ならば、これまで経験したことのない刺激的な業務に就けるだろうと意気込んだが、内定承諾前に思わぬ壁が立ちはだかった。

「実は、私が転職したタイミングでは、営業職に空きのポジションがなかったんです。それが分かったのは、最終面接が終わって内定を貰った後。今空きがあるのは販売職だけと言われ、『空きが出たら営業に異動させるね』と言われたんです。『話が違う』とは思いましたが、憧れの外資系企業勤めは叶うわけだし、すぐにポジションに空きがでるだろう……と内定を承諾することに決めました」

転職後は、店長候補というポジションで、また販売スタッフの仕事をすることになった松本さん。憧れだったブランドの店舗で働けることに誇らしさは感じられたが、業務の幅は広がらなかった。

「大手の外資系企業で働けば、日常的に海外のスタッフや取引先と仕事ができると思い込んでいたんです。だけど、実際は違いました。また、給与は上がったものの、仕事量は1社目の3倍近くになり、責任も重かった。店舗スタッフの人間関係も悪くて、『最悪の転職をしてしまった……』と落ち込みました」

結局、店頭に立って3年が経っても、営業職のポジションに空きはでなかった。松本さんは再び転職活動を始めることになる。

『外資系』というと聞こえはいいですが、英語を使うポジションばかりではないということを知らなかったのは、完全にリサーチ不足でした。せっかく多くの内定を貰ったのだから、もっと現場の実情についても調べてから転職先を決めれば、こんなことにはならなかったかもしれない。この外資系アパレル企業にいた時は、あまりに仕事が忙し過ぎて、いらいらしてばかりいました。当時付き合っていた彼ともけんか別れしてしまい、今思えば良いことなしでした……」

“外資系”、“いつか空きが出たら”という言葉には要注意!
type転職エージェント キャリアアドバイザーからのアドバイスをCHECK

では、今回のケースを「失敗転職」にしないために、松本さんは何をすべきだったのか? type転職エージェントのキャリアアドバイザー・鈴木達郎さんに話を聞いた。

type転職エージェント キャリアアドバイザー 鈴木 達郎さん旅行代理店で法人営業を経験し、『type転職エージェント』キャリアアドバイザーに転身。 自身の転職時の苦労や成功体験を元に転職者に寄り添い、大変さを分かち合う情熱的なスタイルで、多くの転職者の成功を実現している

「今回の松本さんのケースでは、“憧れの会社”から内定を貰えた嬉しさで、実際の業務内容や、転職後のポジションをしっかり確認しなかったことが失敗転職の要因になってしまいました。ご本人もおっしゃっている通りに、外資系企業に過度な期待を寄せてしまう人は実際に多いですね……」(鈴木さん)

松本さんは、「外資系企業なら仕事の中で英語を使うため、自然と語学力もアップする」と考えていたが、それも実情とは異なると鈴木さんは指摘する。なぜなら、「外資系企業」とは、あくまで「海外に本社がある企業の、日本支社」のことだからだ。日本市場に特化したサービスを提供することが求められるケースも多く、海外とのやりとりが発生するポジションばかりではない。

「英語を使って働きたいという人は、松本さんのように『外資系で未経験OKの営業職なら、英語も学べるしスキルアップができるはず』と考える方は多い。ですが、転職市場で求められているのはあくまで“即戦力”です。もし英語を使って働きたいと思っていたのなら、即戦力となる仕事の経験と、それを補うために自分でビジネス英語を習得しようとする姿勢を見せられたらよかったですね」(鈴木さん)

また、松本さんが経験したように、希望のポジションで入社できないのであれば、入社前に「本当にそれでいいのか」じっくり考えた方がいいと鈴木さんは話す。

「長年キャリアアドバイザーの仕事をしていますが、転職後に『希望のポジションに空きが出たから異動した』というケースは、ほとんど見たことがありません。ですから、『いつか時期が来たらね』という口約束に流されてしまうのは危険。万が一、希望と違う職種で働くことになったとしても、そのまま働き続けても構わない職種なのか、自分が納得できる仕事内容かどうかを、しっかり確認した上で内定を受け入れましょう」(鈴木さん)

どんな業種・職種であっても、転職先で自分が「納得して働けるかどうか」が大切。その判断材料を集めるためにも、転職前、内定承諾前には必ず転職先のことをこと細かに確認する必要がある。

特に内定承諾前には必ず人事担当者や現場社員との面談の機会をつくってもららうことが後悔しない転職を実現するポイント。納得いくまで確認を重ね、入社を決めるようにしよう。

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文/石川 香苗子

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