男だらけのチームで営業女子が活躍するにはどうしたらいい?【連載:太田彩子】
「営業部女子課」主宰 太田彩子女性営業を応援するコミュニティ「営業部女子課」主宰。早稲田大学法学部卒業後、リクルート『Hot Pepper』創刊期にメンバーとして携わり、営業として数々の社内表彰制度に表彰されたのちに起業。「女性営業の人材育成」や「女性の働き方」を専門とし、女性営業プロジェクトやダイバーシティプロジェクトの立上げ・企画支援を精力的に行う。「1億売るオンナの8つの習慣」(かんき出版)や「成功できる人の営業思考」(PHPビジネス新書)など
営業typeをご覧の皆様、はじめまして。太田彩子と申します。
私自身も社会に出てから営業一筋の人生を歩んできました。その中で、女性ならではの“視点”や“気づき”に着目し、後に人材育成に携わってきた経験をもとに、今はセールスプロモーション系企業の役員を務めながら、ライフワークとして営業女子が活躍できる社会創造に向けた活動を展開しています。
「一人でも多くの女性が輝きながら夢や目標を達成してほしい」
そんな思いを抱き続け、働く女性の支援活動をするべく、2009年より『営業部女子課』という営業女子コミュニティを主宰しております。
そこで、このコラムでは営業職に就く女性を対象に、「結果にコミットする」働き方や、「戦わずして勝つ」「プライベートと営業を両立していく」方法などを、今後一緒になって考えていきたいと思います。
今回のテーマ:『紅一点のチーム! 顧客も会社も男性だらけの中で、私はどうやって女子力を発揮すればいいのか?』第1回
ライフワークとして営業職に就く女性を応援する
私が前職から卒業した2006年頃は、どの業界においても「営業=男性」というイメージがまだ強い傾向にありました。営業男性が大勢いる中に、女性がポツンといる実状にビックリしたと同時に、そこで頑張って働いている営業女性が不憫に思えてしまって、思わず声をかけてみました。
そうすると、大抵の方が「実は私、もうすぐ辞めるんです……。」と、口を揃えて言うんですね。こんなに成績がいいのに何故辞めるのかと尋ねると、「営業の仕事は好きだけど、この先やっていける自信がない」「若いうちはやれても、年を重ねるごとに先のキャリアが描けないから不安」という回答が多く見受けられました。
なぜ、会社にいる営業女性が長く続けられないのか。
そこには、“オス化しないと勝てない”という背景がありました。長時間の労働で、体力面は勿論のこと、所謂“根性論”を中心とした営業の世界。男性と同じように働き、契約がもらえるまでは帰れないといったやり方で昔は通じたかもしれませんが、オス化しないと生き残れないなんて、女性としてはやはり無理があると思います。
せっかくキャリアを積んだ女性が、自ら会社を去るなんて勿体ない……。
そこから転職をする場合、また別の労力や時間がかかってしまう……。
何とかして営業女性達を救済したい! それなら、会社という領域を超えて彼女達を救済できる場を作ったら、助けになるのではないか。
今いる会社で長く働き続けてもらえるためにも、営業女性としての活躍の仕方や、新しい働き方がきっとあるはずだと思い、2009年12月に『営業部女子課』というコミュニティを立ち上げ、“ライフワーク”として営業職に就く女性を応援することで、これまでに延べ45,000人の女性を支援してきました。
営業女性の皆さんにまずお伝えたいことは、男性や特定のスーパーウーマンのような働き方を真似る必要は一切ないということです。自分らしく、女性ならではの強みを活かしつつ、プライベートを充実させながら、しっかり結果にコミットできる“勝ちパターン”を模索して、見つけていただきたいですね。
男性だらけの中で女子力をどう発揮するか?
紅一点のチームや部署に配属されて、そこが周囲に男性しか居ない場合、女性一人だと目立ちますよね。そこで、「私には無理……もう辞める!」というマイナスの発想をするのではなく、逆に“最大のチャンス”だととらえてほしいです。
ひたむきに頑張っていれば、その姿を見ていてくれる人は必ずいて、ちゃんと応援してくれるんですよ。同僚だけでなく、お客さんにも「あの女性、よく頑張ってるね!」と覚えてもらえたり、周囲がこれまでとは違う人達だからこそ、新しい風を吹かせることができると思うんです。
また、女性だからこそ営業に向く点というのは、数えきれないほど持ち合わせているので、備わっている能力を最大限に発揮できるチャンスでもあります。女性は細かい所までよく気が付ける力があるので、周りに気を配ることができます。
例えば、お客さまにご挨拶ひとつするにも電子メールではなく、たまにはお手紙を書いてみる。その手紙も季節を感じるような便せんをチョイスしたり、記念切手を使ったり、“目に見えるツール”を使うというのも女性らしい、ひとつの手段です。
また、お客さまが個人営業の方であれば、ご家族やお子さん宛てに手書きのメッセージを書いてあげたりすると喜ばれます。実際にあったケースで言うと、ただ会社名を書いただけの封筒をお渡しするのではなく、封筒にリボンをかけることで、「お客さまのことを大切に思っている」という特別感がでる。そういった気遣いができるのも女性ならではのことだと思います。
『紅一点のチーム! 顧客も会社も男性だらけの中で、私はどうやって女子力を発揮すればいいのか?』第2回目では、「女性が持つ6つの強み」や、「営業女性のメリット・デメリット」などを詳しくご紹介いたします。
女性ならではの強みを生かせる
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構成/ヨシダマリトモ
公式HP:営業部女子課: http://eigyobu-joshika.jp/
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