キャリア Vol.852

仕事ができる人の特徴と行動パターンを解説|今からでも身に付けられるノウハウとは

深井竜次さん(ブロガー名:たんたん)

社会人を数年経験していくと、20代でも仕事ができる人とできない人で徐々に差が開いてきます。仕事のできる人には、共通する特徴や行動パターンがいくつかあるもの。この記事では、仕事のできる人の特徴と行動パターンを紹介し、今からでも身に付けられるノウハウをご紹介していきます。

目次

・仕事ができる人とは?
・仕事ができる人の基準
・仕事ができる人の行動パターン
・仕事ができる人になるためには?
・「仕事ができる人」になるための要素は後天的に身に付けられる

仕事ができる人とは?

仕事ができる人の特徴

入社してある程度仕事に慣れてきた頃に、仕事を覚える段階からさらに一段階上のステップへと上がりたいと思う人は多いでしょう。そのステップとして「仕事ができる人」を目指すことが考えられます。

しかし、実際に仕事ができる人になるためには、どうすればいいのかが分からない人も多いのでは? そこで今回は、仕事ができる人の特徴と方法をご紹介していきます。

仕事ができる人の基準

仕事ができる人の特徴

仕事ができる人には、4つの共通点があります。これらの点を意識して仕事を進めていくと、自然と仕事ができる人になるための技術が身に付くでしょう。ここではその4つの共通点について詳しく紹介します。

1.的確な判断ができる

例)

・上司の離席中に、重要クライアントからクレーム電話がきたため、まずは謝罪をして一次対応を行った

・上司が大切な資料を会社に忘れてアポに行ってしまったため、すぐに電話をして場所を指定し、届けた

・今日までが期日のタスクを一つ忘れていたため、上司に「1.謝罪 2.対応策の提示 3.新たな期日を自己申告」という対応をした

仕事をしていると、その場で的確な判断を求められる場面に多く遭遇します。

例えばクレーム電話がきた場合。クレーム対応は、企業のイメージを左右する重要な対応の一つです。自分では納得のいかない内容だとしても、まず始めに謝罪をして一次対応をするのも重要な判断だと言えます。ここで謝罪をせずに反論してしまうと相手が不快な気持ちになり、企業のイメージダウンにつながる可能性があるからです。

次の例は、上司が大切な資料を忘れてしまった場合。この場合は、上司自身も忘れたことに気付いていない可能性が高いので、気付いた段階ですぐに上司へ連絡、手元に資料がないことを伝えるのが最優先事項です。その後は、資料をすぐ届けに行く必要があるので、どこで渡すのかを明確に伝えた上で指定した場所へと向かいましょう。

最後の例は、今日までが期日のタスクを忘れてしまった場合です。この場合では、ごまかしたりせずに正直に伝えるのが重要。ただ伝えるだけではなく、「1.謝罪2.対応策の提示3.新たな期日を自己申告」と順番に整理して伝えましょう。ここで重要なのは、できなかったことを伝えるのではなく対応策を提示することです。

これらのような対応を間違えると重大なミスに繋がりかねない状況の中で、的確かつ本質的な「判断」が出来るようになることが大切です。

2.実行スピードが早い人

例)

・タスクのゴールを決め、今日の時点では何をすべきかを分解して実行する。

・クライアントから見積もりを頼まれた。期日は1週間あるが、小さなタスクなので当日中に終わらせる。

実行スピードが早いことも「仕事ができる人」の重要な要素の一つ。仕事が早い人に共通しているのは、頭で考えるよりも、まずは行動をすることを優先しています。

特に日本人は、失敗を恐れる保守的な考えの人が多いと言われています。こういった方は、失敗を恐れるがあまりに考えすぎて行動がなかなかできないケースがほとんど。逆に、すぐに行動をする人は失敗を恐れていません。行動していく中で間違いがあれば、その都度修正して再度行動を始めます。まずは「行動してみること」から始めてみるといいでしょう。

また、素早くタスクを終わらせるための手順として、まずはタスクのゴールを決める必要があります。次にゴールまでの作業を分解し、その作業の中から最も時間のかかる作業を見極めて計画的にタスクをこなしていく方法がおすすめです。

そして、一つ一つのタスクはなるべく前倒しで進めるのが理想です。タスクをこなしていく中で何が起こるか分からないため、ある程度余裕を持って仕事を終わらせるように心掛けましょう。

例えば、クライアントから見積もりを頼まれ、その期日が1週間あったとします。しかし、作業量としては小さなタスクなら、1日あればこなせるはず。こういった場合は、先延ばしにせずに前倒して終わらせておくといいでしょう。そうすることで、クライアントからの修正や要望にも答えられる余裕が出てきます。

3.成果を出すことができる人

例)

・セールスマンがこのままでは「売上500万円」という今月の個人目標の達成ができないと気付き、新規顧客の開拓を取りやめ、既存顧客のアップセルという方針に切り替えた。既存顧客は意思決定が早く、見事目標を達成した

仕事ができる人とは、成果・結果を出すことができる人です。結果を出すことができる人の多くに共通しているのが、結果への執着心が強いこと。ただ単に目標へ向かって業務をこなすのではなく、目標を達成するために必要なことを洗い出し、ゴールから逆算してやるべきことを考えています。

「今行っている業務は目標達成に向けた一つの大切な要素」という目的意識を常に持ち、今のやり方では上手くいかないと感じたら、ときには別のアプローチで取り組んでいくことも大切です。

4.自分で仕事を生み出せる人

例)

・毎日行っているミーティングの精度が低いことに気付いたため、自ら進んで会議アジェンダとフォーマットを整理し、上司に提案をした。

・自社商品の売上が伸びないのはパッケージが悪いのではないかと気付いた。世の中で売れているパッケージデザインを調査し、改善案を上司に提出した。

どんな業界でも「自ら率先して業務を改善をしていく力=仕事を生み出していく力」が必要です。これからの時代は、自分から率先して情報をつかんでいかなければなりません。仕事をする上でも指示待ち人間になるのではなく、自ら考え、動く人材へと成長していくことが大切です。

自分で仕事を生み出す力は、常に物事をさまざまな角度から見るように意識し、疑問を持って仕事に取り組むことで身に付きます。疑問を持つことで、今の業務が無駄ではないのか、もっと上手く行うためにはこういったアプローチはどうだろうか、といった新たな考えが生まれます。

ここで考えたことをPDCAサイクルできちんと回し、上司の指示がなくてもやるべきことを見つけられる能力を身に付けていきましょう。

PDCAとは?

PDCAとは、生産技術における品質管理などの「継続的改善手法」のことです。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善することを目的としています。

Planでは、どういった目標で、目標を達成するまでにどのくらいの期間で何を行うのかを明確化します。この計画をしっかりと立てると、次の実行プランをより細かく洗い出せます。

Doでは実際に目標を達成するために必要な行動を行います。ここで重要なのは、次の評価と改善を行えるように記録を残しておくことです。

Checkでは、現在の行動が目標に対してどの程度の成果が出ているのかを評価します。ここで評価があまり出ていない場合、もう一度行動を見直すことになります。

Actでは、Checkで出てきた良い点と悪い点を踏まえ、今後の改善点を洗い出します。ここで出た改善点を、今後のPlanにつなげていきます。

このPDCAサイクルを繰り返すことで、より精度が高くなっていくでしょう。

仕事ができる人の行動パターン

仕事ができる人の特徴

仕事ができる人には、自然とできている行動パターンがあります。この中で一つでも意識していない点があれば、今後行動する際に注意してみましょう。

常に情報収集をしている

ここでの情報収集とは、自分の業界の最新トレンドの把握世間で起きている事情にアンテナを張ることです。最新の情報を常に知っておくことで、今行っている仕事のヒントになったり、新たなアイデアを生むきっかけになったりと、多くの効果を得られます。

また、顧客と会話する機会がある場合、最新の情報を知っていることで信頼感を得ることもできます。

物事に優先順位を付けている

物事に優先順位を付けることは、仕事を行う上で非常に重要です。仮に優先順位を付けずに仕事をした場合、急ぎではないものばかりが早く終わり、緊急性の高いものは期日ギリギリになってしまうことも。そうすると、残業をしないと期日に間に合わない仕事が生まれてしまいます。仕事に影響を与えるだけではなく、プライベートにも悪影響が出る危険性もあるのです。

計画的に行動している

仕事のできる人は期限ぎりぎりに焦って仕事をすることはなく、事前に計画した内容で仕事を行っていきます。物事の優先順位を付けることにも共通していることですが、仕事のできる人は仕事を受けた時点で優先度を決めます。その後、仕事の最終目標から逆算しどれだけのタスクがあるかを洗い出します。タスクを洗い出したら、それぞれのタスクをいつまでやるのかを決めて実際の仕事に入ります。

この時、思ったよりもタスクが多く、指定された期日に間に合わない場合には、理由も合わせて相談する必要があります。事前に見積もりをしておくことで、実際に着手してからも不安なく仕事に集中できるのです。

常に身だしなみを整えている

仕事のできる人というのは、身だしなみもしっかりと整えています。身だしなみを整えることで相手に不快感を与えないのが目的です。

なぜ仕事ができる人は身だしなみが整っているのかと言うと、身だしなみも仕事を一つであると考えているからです。身だしなみは仕事と関係ないと思う人もいますが、最低限のマナーとして常に心掛けていきましょう。

仕事も遊びも「全力」で取り組んでいる

仕事と遊びは真逆のように思えますが、実は非常に関係が深いのです。仕事ができる人はオンとオフの使い分けがうまく、仕事をするときには全力で行い、遊ぶときは仕事のことを忘れて全力で遊びます。

遊びの中で、ときには仕事に生きるアイデアを思いつくこともあります。仕事だけをしていると新しいアイデアが生まれにくいですが、さまざまなものに触れることでアイデアの引き出しが増え、いざというときに生かせる可能性が高まるのです。遊びで気分をリフレッシュできれば、仕事にも全力で打ち込めます。

仕事ができる人になるためには?

仕事ができる人の特徴

それでは、具体的に仕事ができる人になるためにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、仕事ができる人になるために押さえておきたいポイントを、3つに絞って解説していきます。

仕事ができる上司から直接学ぶ

自分の身の周りに仕事ができる人がいる場合、その人から直接学ぶのが一番効果的です。実際に仕事のできる人と一緒に行動することで、どうしてその行動をしているのか、どのように仕事を進めているのかを学び吸収することができます。

例えば、子どもの頃100m走をしたときに、足の速い人の隣で走るとタイムが速くなった経験はありませんか。これも同じ原理で、走るのが速い人と行動をともにしたからこそ、自分の力が発揮されたのです。

始めはできる人の真似をして、その後自分なりのやり方を加えてオリジナリティーを出していくようにしましょう。

今からできることはすぐに実行する

仕事ができる人の特徴の中に、実行スピードが早いという特徴がありました。今すぐに実践できることなので、ぜひ取り入れましょう。もしすぐに実行できない項目の場合、項目の細分化が上手くできていない可能性があります。

仕事ができる人の特徴や行動パターンの中身は、今すぐに実行できるものばかりです。今持っているタスクをできるだけ細分化し、すぐに行動できるようにしていくのを心掛けておくことが大切です。

業務一つ一つの「目的」を意識する

仕事ができる人は、目標を達成するために早く行動したり、的確な判断をしていくものです。決して「早く行動すること」が目的ではありません。そのため、日々取り組んでいる業務は何のためにやっているのかを考え、目標を意識することで、必然的に仕事ができる人になっていきます。

目的を意識することで、今行っている業務の無駄な部分も見えてきます。マクロによる自動化などを検討するのもいいでしょう。こうすることで、業務時間の短縮にもつながります。

「仕事ができる人」になるための要素は後天的に身に付けられる

仕事ができる人の特徴

今回は、仕事ができる人の特徴とその方法をご紹介しました。仕事のできる人には共通している特徴と行動パターンがあります。こうした特徴と行動パターンを真似するだけでも、少しづつ自分も仕事ができる人に変わっていくことができます。

今回の記事を参考に、仕事のできる人から直接学び、すぐに行動していきましょう!


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