新人営業パーソンによくあるミスとは? 失敗を成長につなげるための方法を解説
どんな営業マンも、新人時代には少なからず失敗を経験しているもの。いわゆるトップ営業マンと呼ばれる成績優秀な営業マンでも、新人時代には失敗をいくつも経験しているはずです。
株式会社キャリアデザインセンターの調査によると、新人時代に失敗経験を体験したと自覚のある営業マンは、全体の半数以上を占めています。「顧客とのアポの日程を間違えた……」「メールの返信を忘れていた……」など失敗の種類はさまざま。営業の仕事は社外のたくさんの人と関わることが求められるため、失敗をしてしまうと人を巻き込んだトラブルに発展することも少なくないでしょう。
失敗を経験すると、自分を責めてしまい、営業マンとしての自信をなくしてしまう人もいますが、成長につなげるチャンスでもあります。本記事では、失敗の経験を自身の成長につなげるための方法について紹介します。
※この記事はセールスハックスに掲載された記事の転載です
営業マンの失敗とは
営業マンの失敗とは、例えば営業の活動中に取引先との間でトラブルを起こしてしまったり、迷惑をかけてしまったりすることが挙げられます。営業職は、顧客の貴重な時間やお金をいただくことが多い仕事です。
そのため、営業マンの起こしてしまった失敗が、顧客に対して大きな損失を与えてしまう恐れがあります。場合によってはクレームにつながってしまう失敗もあれば、企業の信用を失ってしまうような失敗もあります。
新人営業マンがなぜ失敗をしてしまうのか
新人営業マンが失敗を起こす理由について考えてみましょう。
マナーが身についていない
若手の新人営業マンの多くは、社会経験が浅いことがあります。そのため、丁寧な言葉使いや身だしなみといったマナーが十分に身についておらず、悪気がなくてもお客様の気分を害してしまったり、トラブルを起こしてしまうことがあります。
例えば、上座・下座の位置や入室する際のノックの回数といったビジネスマナーを間違えてしまったり、メールや電話での言葉遣いを間違えてしまい、取引先に不快な思いをさせてしまうことなどが挙げられます。
スケジュールの管理ができていない
新人営業マンはスケジュールの管理ができていないことにより、顧客に迷惑をかけてしまうことがあります。例えば、お客様との約束した時間に重複して予定を入れてしまっていたり、見積もりを送る期日を遅延させてしまうなどの失敗につながってしまう可能性があります。
お客様との約束を守ることができなくては、顧客との信頼関係も構築することが難しいでしょう。お客様は、商品・サービスに価値を感じて購入することはもちろんですが、信頼できる営業マンでないと買いたいとは感じないはずです。例え、資料を送るだけの小さな約束だとしても、期限内に丁寧に対応することが大切です。
報連相が不足している
新人営業マンは、社内で徹底した「報告・連絡・相談」ができていないと未然にトラブルを防ぐことができないことが多くあります。お客様とのやりとりの経験がないと、どうしても「どのように進めたらよいのか」や「どのような対応をしたらよいのか」が分からず、自己流に対応してしまいお客様を不快にさせてしまうことも少なくありません。
上司や先輩に「報連相」を行うことで、未然にトラブルになりそうな案件や進捗状況を把握することができ、対応策やアドバイスをもらうことができます。また、場合によっては、新人営業マンでは対応が難しい案件では、直接上司に引き継いでもらい、初期の段階で問題を解決させることもできます。
新人営業マンのよくある失敗例
新人営業マンが起こしがちな失敗にはどんなものがあるのでしょうか。
アポの日程を間違えた
まずは、顧客とのアポイントの時間を間違えてしまうことが挙げられます。
お客様にアポイントをする予定の日だったのにカレンダーに記載しておらず、お客様先に訪問するのを忘れてしまった……
お客様先に訪問したものの、よく予定をみたら翌日(あるいは違う時間)だった……
など、日程の確認が不十分だったために、約束した正しい時間にお客様先に訪問できなかったことはありませんでしょうか。
BtoBのお客様は、貴重な業務の時間を割いてもらっていますし、BtoCのお客様の場合はプライベートな時間や家族との時間を割いてもらっているはずです。アポイントは、お客様の貴重なお時間をいただいて提案する機会をいただくという意識を常にもつことが大切です。
上司と案件の連携がとれない
上司と案件の連携がとれていないために、共有している情報にズレが生じ、認識が異なってします可能性があります。
営業活動においては、顧客との商談状況などの案件の進捗を上司に報告せず、受注が発生した段階で突然報告をしたのでは、当然上司も困惑することでしょう。また、既存の顧客とのやりとりにしても、質問やクレームが来ているのに対して上司と連携を取らず、問題に発展してしまえば、上司は「過去に何があって、どのような状況なのか」から把握しなくてはいけません。
メールの返信を忘れていた
「顧客からのメールを後で返そうと思いつつ、返信しないまま放置してしまった…」。重要な案件に関するメールや期日までに返信が必要なメールなど、営業メールにはさまざまなシーンのメールがあります。
メールを返信しないことで、案件の流れが止まってしまったり、お客様は無視されていると感じて悪い印象を感じてしまう可能性があります。営業活動の中ではすぐに返信の対応ができないこともあるかと思いますが、Gmailなどのメーラーの機能でリマインド設定をしておくか、自身のタスク管理にすぐに入れておくことが大切です。
新人営業マンが失敗から成長するためには
失敗経験を、どうすれば成長に結びつけることができるでしょうか。具体的な方法についてみてみましょう。
自身の行動を振り返る
失敗を起こしたら、新人営業マンはまず自身の行動を冷静に振り返ることが大切です。自分の主観や個人的感情は抜きにして、事実として何が起こったか、振り返りましょう。
とは言え、自分が失敗に至るまでの過程を振り返りたくない、という人もいるかもしれません。当然、失敗を振り返ることは辛いことです。
しかし、振り返らなければまた同じ失敗を繰り返してしまうことになります。自身の行動を振り返り、「悪かったところはどこで」「なぜ起きたのか」分析し、次回はどうすれば失敗を回避できるのか仮説を立てることが大切です。
謙虚さと素直さを持つ
失敗をした恥ずかしさや悔しさ、プライドが傷ついたという思いなどから、ついつい新人営業マンは「自分は悪くない!」と頑固になってしまうことがあります。受け入れたくない事実を拒否することで、自己防衛をしようとしてしまうのです。
しかし、受け入れなかったところで、自身が失敗した事実は変わりません。もし、どんなに「自分は悪くない」と思っていたとしても、まず顧客や上司の意見に耳を傾けることは大切なことです。
新人営業マンはまだまだ営業職に慣れていないので、自分で自分の行動が正しかったか、間違っていたか判断できるだけの経験がありません。そのため、他者の客観的な意見をひとまず聞き、そこから受け入れるべきところは素直に受け入れることが肝要です。
失敗を恐れない
失敗を何度か経験すると、失敗がトラウマになり「失敗したらどうしよう」という恐怖ばかりで頭の中がいっぱいになってしまう営業マンもいます。失敗することばかりを考えていると一歩も動き出せなくなり、売上げに貢献することも難しくなるでしょう。
こうした状況に陥ったら、見方を変えてみましょう。冒頭で述べたとおり、失敗とは成長するためのチャンスでもあります。失敗は恐怖だと捉えることもできますが、見方によってはチャンスと捉えることもできるのです。
リスクが大きすぎる内容でない限り、失敗を過度に恐れないようにしましょう。もし、失敗をしてしまったら、冷静に事実の振り返りを行い、原因を突き止めて改善してください。常に行動の改善を行うことで自然と成長することができます。
本田技研工業株式会社の創業者と知られる本田宗一郎は、自身の実業家としてのスタンスを「チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」という言葉で表しています。この言葉からわかるように、失敗を恐れて何もしないでいることの方が、本当は恐いことなのではないでしょうか。
まとめ
本記事でお伝えしてきたように、失敗そのものは誰にでもあり得るものです。問題は失敗した後に、その失敗をどう捉えるかです。過度に自分を責めてしまったり、逆に開き直って改善策を考えなくなってしまったりすると、何度も同じ失敗を繰り返してしまいます。
大切なのは、失敗した後にすぐ行動を振り返り、失敗の原因を見つけ出すことです。振り返ることは、自分の成長につながります。もし、本当の失敗があるとするならば、失敗をそのままにしておいて振り返らないことなのではないでしょうか。
「営業スキルチェックシート」では、営業マンの営業スキルをチェックできます。営業スキルをチェックして、自分の苦手な部分などを把握し、自己評価を行ってみましょう。これは営業マンとしての自分を客観視し、失敗を未然に防ぐことにもつなげることのできる良い機会になると思います。
※こちらの記事は『セールスハックス』より転載しております
>>元記事はこちら
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