スキルアップ Vol.991

短時間で成果を出すために。書籍「できる営業は、『これ』しかやらない」を要約!【10分で読めるビジネス書】

ビジネスや世の中のことももっと勉強したいけれど、なかなか読書の時間が取れない……。そんなあなたに、10分で読める要約版でおすすめ書籍を紹介します!

コロナ禍を通じてオンライン商談の増加や、クライアントのニーズの変化を体感した人は多いのでは?

世の中の状況やトレンドがめまぐるしく変わる今、「足で稼ぐ」だけではなく、時代にマッチした効率的なアプローチの重要度が増している。

そこで紹介するのが、書籍「できる営業は、『これ』しかやらない 短時間で成果を出す『トップセールス』の習慣」だ。著者はリクルートで累計40回以上の社内表彰経験を持ち、そのノウハウを活かして現在は営業パフォーマンスを向上させる企業研修を年間200回も行う伊庭正康さんが、現代の営業に欠かせないノウハウをまとめている。

この記事では本著の内容を要約して紹介。成果を上げたい営業マン必見の内容だ。

この本のポイント

・オンライン営業は営業効率アップの可能性を秘めている。「電話+オンライン」もしくは「メール+オンライン」でアプローチしよう。

・ニーズは「あるもの」ではなく「つくるもの」だ。ニーズがないと思われるお客様でも、ヒアリングによって「問題」「影響」を引き出すことができる。

・「トップセールス」と「そうではない人」の違いは、顧客基盤にある。多くの営業担当者が「狩猟」のごとく奔走する一方で、トップセールスは、良い顧客基盤を育てることに時間の9割以上を使っている。

Book Review

「販売目標に届かない」「ノルマがきつい」「ニーズがない」 ……営業担当者なら誰しもが一度は悩んだことがあるかと思う。本書は、そんなあなたの悩みを解決してくれる。 本書の著者は、リクルートグループの営業として全国トップ表彰を4回受賞、現在は独立して年間約200回の営業研修を行う人物だ。本書では、「エクセルを使い営業先をグループ分けすることで、アプローチ先を厳選する」「2つの提案をしてお客様を満足させ、リピートを狙う」など、今日から実践できる方法が豊富な具体例とともに解説されている。オンライン営業の方法、顧客との関係構築方法、優れた顧客基盤の築き方など、どれをとっても足で稼ぐことを推奨するような根性論ではなく、効率的な方法を論理的に紹介しているのが特徴だ。

新型コロナウイルスの蔓延をはじめとし、変化が激しい現代においては、訪問数を増やすなどといった昔ながらのアプローチだけで着実に営業成果を残すのは難しい。そんな今だからこそ、本書を読めば、時代に合った営業スキルを身につけることと、優良な顧客基盤を築き上げることが、着実に成果を上げていく秘訣だとわかるだろう。営業の仕事に悩みを抱えている方や、さらなる高みをめざしたい営業担当者に、ぜひ手に取っていただきたい一冊である。きっと明日からの営業活動に変化が生まれるはずだ。

【必読ポイント!】「今の時代に合った」営業力の身につけ方

コールド・メールを活用する

今や、オンライン営業が不要な業界はないだろう。「テレアポ」や「飛び込み営業」だけを行っていては、時代に取り残されてしまうだけでなく、営業効率アップのチャンスを逃してしまうことになる。

オンライン営業で探客する方法は2つある。1つ目は「電話+オンライン」だ。まずは普段のテレアポと同じように電話をかける。肝心なのはその次で、電話中にオンラインツールのURLを送って、そのまま面談に持ち込むのである。営業担当者がわざわざ来ることに抵抗のある人でも、オンラインなら気軽に話をすることができる。

2つ目の方法は「メール+オンライン」である。ホームページ記載のメールアドレスやSNSを通じてメッセージを送り、オンライン商談に持ち込む。この方法の定石は、営業先を「絶対に興味を持ってくれそうな属性」に絞ることである。この、知り合いではない相手にメールなどでアプローチする手法をコールド・メールという。

コールド・メールは、メールやメッセージの内容に興味を持ってもらえなければ、迷惑メールとして無視されてしまう。相手に興味を持ってもらうには、「顧客のことを下調べする」「具体的なサンプルを見せる」「具体的なメリットを提示する」「オンライン商談へ誘導する」という4つのポイントを押さえた文言にすることが重要だ。

営業マン

アプローチ先を厳選する

新規開拓数を半年で2倍にしたいなら、営業しない対象を決めて、アプローチ先を厳選すればいい。ニーズのない客先への営業は非効率だとわかっていても、絞り込みが実践できている人は決して多くないはずだ。

アプローチ先を厳選するには、エクセルと向き合い、営業リストのセグメンテーション(グループ分け)を行う。まず、全リストからの「直近の契約率」を出してみる。営業先のリスト全体で契約率が3%だったとすると、効率の悪いクラスターをリストから削除して、全体の契約率が6%になるように絞り込んでいく。業界別、従業員数別、拠点数別などといった切り口で分けて計算してみよう。

このように、新規開拓数を増やすためにまずすべきことは、エクセルと向き合ってアプローチ先を見極めることだ。そうすれば、気合いと根性で行動量を増やす必要はないし、営業スキルを一気に高めるといった理想論も不要となる。

「いいタイミングで来てくれる営業」になる

「契約までの売るプロセス」と「契約後のフォロー」において、あなたはどちらのフェーズのほうがお客様に対する熱量が高いだろうか。多くの場合、「契約までの売るプロセス」のほうが熱心になっているはずだ。しかし、売り続ける営業担当者は「契約後のフォロー」で差をつけている。

お客様からすれば購入後が本番である。トラブルや疑問点があれば、すぐにでも解決したいものだ。ところが、何かあったときに営業担当者の対応が遅かったり、問い合わせしても対処方法が記載されたURLが送付されてくるだけだったりすれば、期待を裏切られたように感じ、不満が溜まってしまう。ここで期待を裏切らないようにするだけでなく、お客様の期待を超えていくことが、トップセールスになる秘訣だ。

お客様の期待を超えるためには、「エモーショナルコネクション(感情的なつながり)」を計画的に築くことが大切である。エモーショナルコネクションとは、契約等で築く関係ではなく、お互いが喜び・感謝といった感情で築く関係をさす。

喜び・感謝で関係を築くには、「なんでわかったの? まさに今、困っていたところだったんだよ」とお客様に驚いてもらえるような察知力が必要だ。すべてのお客様にとって「いいタイミングで来てくれる営業」になるためには、思いつきで行動するのではなく、「いつ」「何を」するかをスケジュールに落とし込んでおくといい。製品やサービスの納入前、納入1週間後、1ヶ月後など、節目ごとにお客様に連絡し、状況を確認して、問題があれば解決を図る。「言われてから」より「言われる前」に行動することが、お客様からの評価を高める鍵だ。

営業マン

ヒアリングでニーズをつくる

景気に左右されず、業績を確実に残していく営業担当者は、ニーズは「あるもの」ではなく「つくるもの」と認識して行動している。

ニーズを「つくる」ために大切なことは、「問題」「影響」をヒアリングする際に、しっかりと聞ききることだ。ここでの目的は、営業担当者が内容を理解することではない。営業担当者に話すことによって、お客様自身に「問題」「影響」に気づいてもらうことだ。
お客様に「問題」「影響」に気づいてもらうにあたっては、「ヒアリングの4ステップ」が役に立つ。ステップ(1)から紹介しよう。

・ステップ(1)状況を確認する
まず、過去または現在について、相手が答えやすい質問をすることから始める。「購入・利用状況」「他社製品・サービス利用の有無」「その会社のサービスを選んだ判断基準」「利用してみての評価」「今後の利用予定」「検討いただく余地の有無」など、ひたすら相手の話を聞く。

・ステップ(2)問題を確認する
ステップ(1)で状況を確認して、ニーズがないように見えても、「もっとこうなったらいいと思う理想」をお客様に考えてもらおう。「10点満点で何点?」「不満があるとしたら?」と聞くと、反応が得られやすい。加えて「どんな状況?」「どうしてそうなっている?」「どのようになればいい?」などと質問を展開し、話を引き出す。

・ステップ(3)リスクを確認する
次に「理想を実現できないとどうなるのか」をお客様に考えてもらう。失礼な質問になりかねないので、クッション言葉を使うといい。「当たり前のことを聞くことをご容赦ください。もし、その問題が解決できないと、どのような状況が想定されるのでしょうか?」などといった表現を使ってみよう。

・ステップ(4)提案の合意を得る
最後に、「問題を解決する方法をお話しできます。もしよろしければ、いかがですか?」とプレゼンへの合意を得る。

ステップ(1)からステップ(4)へと順にコミュニケーションをとっていくと、ニーズを「つくる」ことができるだろう。もし問題を聞くステップで「特に問題はない」と言われてしまった場合は、「サービス面では?」「環境面では?」と対象を絞って質問してみるのも一手だ。

営業マン

「あなたから買いたい」と思われる営業になる

KBFを押さえて差別化を図る

「あなたから買いたい」と思ってもらう営業担当者になるためには、ライバルとの違いを示して差別化する必要がある。例えば、ライバル企業の営業方法が「定期的に訪問する」ことだとする。だからといって「ライバルより多く訪問する」戦略では、勝てる可能性は低い。差別化を図るには、お客様があなたから購入したくなる要素である「KBF(購買決定要因)」を押さえた、次の2つのステップを実践してみよう。

・ステップ(1)購買決定要因を想像する
まず、顧客目線で、購入決定に大きな影響を与えるものを考える。「(営業に)できれば○○してくれると嬉しい」といった表現で考えてみるとよい。「できれば商品案内だけでなく販促企画の提案もしてくれると嬉しい」といった具合だ。

・ステップ(2)購買決定要因を解消する行動を考える
ステップ(1)で設定した購買決定要因に対し、「自分だからこそできること」によって差別化する方法を考える。「商品案内に加え、店頭POPの成功事例などといった販促企画を提案し、差別化を試みる」などが挙げられるだろう。

「KBFは何?」「他にKBFはないか?」「新しいKBFを啓蒙できないだろうか?」といったふうに、常にKBFを考えつづけよう。KBFこそ、「あなたを選びたくなる理由」をつくる鍵となる。

営業マン

顧客にとっての「身内」になる

営業として意識しておきたいのは、お客様に「身内の人」と感じてもらうことである。個人営業なら「知人」のように、法人営業ならその会社の「外部ブレーン」のように思ってもらう。

身内のように感じてもらうことができれば、「まだ何も決まってないけど、○○さんに聞いてみるか」と気軽に声をかけてもらえるようになる。ライバルよりも先に情報を得られるようになれば、提案のチャンスは格段に増えるし、コンペにならずにすんなり受注できる。

では、どのようにすれば「悩みが発生した段階」や「購入が決定した段階」で声をかけてもらえるようになるだろうか。常にやっておきたいのは、次の3つである。

まず、顧客の「状況」「課題」を押さえておくことだ。顧客の価値観・問題意識・実現したいことなどを把握する。

次に、ライバル企業の商品・サービスを理解しておくことである。メリットとデメリットを話せるようにしておこう。

最後に、がっつかないことだ。常に営業先の担当者の立場になって、同じ目線で一緒に考える。

上記の3つを実践すれば、相談にフラットに応えられる存在になる。お客様から重宝され、すぐに声がかかるようになるだろう。

「目標を達成し続ける」営業が、実は必ずやっていること

良い顧客基盤を育てることに注力する

「トップセールス」と「そうではない人」の違いは何か。行動量や営業スキルだと思うかもしれないが、実はその答えは顧客基盤である。トップセールスは売れ続ける顧客基盤を持っている。多くの営業担当者が「狩猟」のごとく奔走する一方で、トップセールスは、良い顧客基盤を育てることに時間の9割以上を使う。

良い顧客基盤を築くためには、顧客に優先順位をつける必要がある。言い換えると、顧客を選ぶのだ。可能な限り、「長期的な関係を築けそうな顧客」「提案に価値を感じてくれそうな顧客」を見極めるようにする。

提案を行うときには「顧客の予算の範囲での提案」と「自分がベストだと思う提案」の2つを提示するようにしよう。顧客が満足する要素は「予算内に収めた」ことではなく、「得られた満足感」にあるからだ。その上で、契約後のアフターフォローもしっかり行えば、リピート率の高い顧客基盤を築ける。他のお客様をご紹介いただける機会も増えてくるだろう。

著者情報

株式会社らしさラボ代表取締役 伊庭正康さん
1991年、リクルートグループ入社。求人事業の営業に配属。営業としては致命的となる人見知りを、4万件を超える訪問活動を通じ克服。年間を通じての全国トップ表彰を、プレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で4回受賞。社内表彰は累計40回以上。その後、営業部長、関連会社の代表取締役を歴任。2011年、研修会社「らしさラボ」を設立。営業力強化、リーダーシップ、フォロワーシップ、タイムマネジメント、ストレス対策などの研修・講演・コーチングを実施。特に、その人「らしさ」を活かし、営業マンや営業リーダーのパフォーマンスを飛躍的に向上させる手法が評判を呼び、年間約200回の企業研修を行っており、そのリピート率は9割を超える。また、誰もが受講でき、世界5,000万人が受講するWebラーニング「Udemy」でも、営業をはじめとしたコンテンツを提供。ベストセラーコンテンツとして紹介されている。著書に、『できるリーダーは、「これ」しかやらない』「トップ3%の人は、「これ」を必ずやっている』(ともにPHP研究所)、『目標達成するリーダーが絶対やらないチームの動かし方』(日本実業出版社)、『結果を出す人がやっている!仕事を「楽しくする」方法』(明日香出版社)ほか多数。日本経済新聞、ビジネス誌から女性誌まで、幅広くマスコミでも紹介されている。※無料メールセミナー(全8回)「らしさラボ無料メールセミナー」、YouTube:研修トレーナー伊庭正康の「ビジネスメソッド」も好評。

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