「営業のいらない企業はない」営業代行サービスの市場拡大を担う人材派遣会社の営業ウーマン
つながり№011
「仕事は最終的に人で決まる」
Q.1 営業スタイルは?
現在は、「営業代行サービス」と言う、法人向けサービスの新規営業を行っております。化粧品メーカーなど小売店に入っているような企業をお客さまに、営業職の方の業務代行を行うサービスで、当社の母体事業である販売員の派遣についての営業ではありません。
具体的には、例えば小売店に陳列されている商品のメンテナンスや棚卸など、本社営業部の方でなくてもできる営業業務を代行するサービスです。そのため、人手が足りていないという業種のクライアントが多いですね。
現在は、通信やIT関係の企業にも多くご利用いただいており、企業の「営業部」と言っても業務内容が細分化されてきているという実感があります。
当社のこのサービス自体は、今年4月に立ちあがったばかりで、私を含め実質3名で動いていて、上手くクライアントとマッチする方法を模索する毎日です。
業務も新規営業のため、まずテレアポから始まるのですが、大学院時代は社交的でなかったので、今でも少し緊張しますよ(笑)。アポ入れの際は、クライアントが私と会うメリットをはっきり伝えるよう心掛けていますね。
また、受注して終わりではないのがこの仕事の面白いところ。当社では私が務める新規営業と実際のサービス運営は部署が異なるので、上手く社内で引き継げるよう、クライアントと運営サイドの調整が非常に重要です。
ここでミスコミュニケーションがあると、クライアントだけでなく、当社の登録スタッフの方からも信頼を失うので、かなり気を付けています。
まだまだ、新規領域の開拓を行っていて大変なことも多いですが、営業のない会社はないので、市場は広がると思います。
Q.2 仕事での“つながリスト”を教えてください。
社内の者ですが、会社の先輩とは不思議なつながりがありました。
入社から半年後、大阪での勤務時に社内のビジネスコンテストがあって、入社間もない私が部長やマネジャーのいるチームのリーダーになりました。
私が束ねるのは本当に難しい状態で、身近な先輩に相談したところ、東京で勤務している優秀な女性の先輩を紹介されまして……。それで、まったく面識のないその先輩にいきなり電話で相談したんです(笑)。
当然、私のことなんか知らないのですが、突然の相談にも冷静に対応してくれ、最終的に「ビジコンの本質は、あなたがチームを束ねることではなく、その提案が会社にとって意味があるかということでしょ」と手厳しく叱られ、目が覚めました(笑)。
入社して半年の新入社員にしては大胆な行動かもしれませんが、大学院卒の入社で、入社4年目の人とは同じ年齢だけど先輩。同期はみんな年下でした。「負けないように頑張らないと」という思いもあっての行動だったと思います。
今は私も東京オフィスに勤務しており、その先輩とも仲良くさせていただいています。当時は、こんな関係になると思っていなかったので不思議な感じですね。
最近は、一緒に何か新しいサービスを作りたいですねと話しています!
Q.3 新しい“つながリスト”の作り方は?
SNSなどで何かしらのイベントにご招待いただいた時は、積極的に参加しています。飲み会やセミナー問わずですね。誘ってもらえるということは、私のことを覚えていただいたということで、単純にうれしいですし、そういった人間関係は大切にしたいんです。
これは、社会経験の中で「仕事って人のつながりで決まる面もあるな」と感じたことが影響しています。
実は、当社では入社時に派遣スタッフの方と同じ現場を経験します。私も現場で販売業務を経験したのですが、同じものを売る時に、「誰から買うのか?」がけっこう重要なんですよね。
“仕事は最後に人で決まる”ということを肌で感じ、人材派遣の仕事は人をつなぐものだからこそ、人間関係を大切にするというのは基本的なことだと考えるようになりましたね。
Q.4 SNSの“つながリスト”を教えてください。
Facebookはプライベート用で使っていて、小学生の時に仲が良かった近所の友達と東京で会いました。10年以上ぶりの再会で、仕事の話をたくさんしました。
京都大学卒業の優秀な女性で、システムエンジニアとしてバリバリ働いているそうで、会話中には印象的なこともありました。
私が大学の後輩から、「人材業界か他業界の他社に進むか悩んでいる」と相談を受けていた頃だったので、「あなたなら何とアドバイスするか?」と質問をしてみたんです。
すると、「その後輩が行きたい『他業界』って、顧客から見た業務の評価を定量的にするのが難しい業界だよね。評価軸が明確じゃないなら、人間的魅力とかも重要なんだろうね」という話をしてくれました。
最終的には、「人材業界にまず就職して人間的魅力を磨いてみたら?」とアドバイスするよう勧めてもらいました。就職先の業界における、顧客からの評価軸まで突き詰めて考えたことがなかったので、本当に頭の良い人で、久しぶりに会って良かったなと思いましたね。
Q.5 営業としての“テッパンネタ”ってありますか?
会話では聞き役が多いので、初対面の方には結構質問しますね。
大学院ではスポーツ心理学を勉強していて、人の心理について興味がありましたし、仕事柄もあってか「何でその仕事をしたのか?」などちょっと聞きづらいことも知りたくなってしまいます(笑)。
また、スポーツ心理学について研究していたのと、中学生の頃にソフトボールもしていたため、「実は、あのプロ野球チームってCRM(顧客関係管理)に力を入れてるんですよ」といった話をすると、スポーツを知らない方でも興味持ってもらえますね。
幅広い年齢の方とも話せるのはスポーツの魅力だと思います。
Q.6 同世代営業職の“つながリスト”と盛り上がる話題は?
基本的には仕事の話です。ただ、愚痴とかではなく、「どうやったら世の中に良い影響を与えられるサービスができるか」など、普段考えているアイデアについて話していますね。
あと、『TED』は好きでよく観ていて、その話も多いですよ。最近だと人工知能の話があって、機械が人間を統制していった場合、“人間がシステム上、不要かどうかを機械が判断するようになる”という話でした。
それで、「今後の人材サービスの領域ってどうなるかのかな」と思ったので、当社営業の同期に「この話どう思う?」ってすぐにメールしましたね。気になったらすぐに話したくなる性格なんです(笑)。
Q.7 移動中の愛読書を教えてください。
ピーター・M. センゲ (著)、守部信之 (翻訳)
『最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か』(徳間書店)
本は家で熟読したい方で、移動中は『TED』などを見ています。ただ、本でいえば最近はこちらを読みました。
私は社内でも良い人に囲まれていて、良い組織だなと普段感じていますが、以前に中途入社した社員と話した際、「良い組織と強い組織は違う」という話題になりました。
その時から、たしかに意味合いは異なるけれど、違いってどこなのかが気になったので現在も読んでいるところです。もともと、スポーツの領域でもチームプレーに興味があったので、そういった組織についての知識が今後の仕事で活かせたらいいなと思っています。
Q.8 前回の“つながリスト”佐々木さんから、「お互い東京に転勤してからも切磋琢磨しています。関西弁を聞きたい時に飲みに行くと癒されます」とご紹介いただきました。
当社は関西出身者が多く、私も関西弁がなかなか抜けませんね(笑)。佐々木さんは大学時代のゼミで、マーケティングについて共に研究していた仲です。
卒業後もこういった形でつながってるのは不思議な縁だなと思いますし、ご紹介いただいてありがとうございます!
Q.9 最後に岡本さんの“つながリスト”の中からステキな営業マンを紹介してください!
株式会社大学スポーツチャンネルの中島幸司さんを紹介します。
以前に私が、社内の新規ビジネスコンテストで、新卒採用ビジネスを提案するにあたり、大学生の意見を聞きたいと思い、大学生向けサービスを提供している中島さんにお話を伺いました。
中島さんを紹介してくれたのは、社内の同期で、3人で食事した時にお仕事について熱く、そして楽しく話される姿に感化されました。プレイヤーでもファンでもない新しい角度からスポーツを捉えられている中島さんなので、きっと面白いお話をしてくださると思います。
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取材・文/questroom inc.、 撮影/柴田ひろあき
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