スキルアップ Vol.1017

新卒2年目、投資デビューにおすすめなのは? お金のプロがよくある失敗例とあわせて解説【若手営業のマネーお悩み相談室】

「やりたいことが多すぎる!」20代に送る
若手営業のマネーお悩み相談室
日々の生活を豊かにしたいし、売れる営業になるために勉強もしたい。趣味だって楽しみたいけれど、将来のために貯金もしたい……。やりたいことだらけの20代、いくらお金があっても足りない! そんなお悩みに、お金のプロであるマネーコンサルタント頼藤太希さんが回答します。営業なら、自分のお金にもちゃんと向き合おう!
マネーお悩み相談室

若いうちから興味を持つ人が増えている投資。とはいえ何を選んだらいいのか、どんなリスクがあるのか分からず行動に移せていない人も多いのでは?

連載第1回目となる今回は、投資に関心のある20代にオススメの投資と注意点を、マネーコンサルタントの頼藤太希さんに聞いた。

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マネーコンサルタント/株式会社 Money&You 代表取締役 頼藤太希さん慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に株式会社Money&Youを創業し、女性向けお金の総合相談サイト『FP Cafe』、女性向けマネーメディア『Mocha』などを運営。マネーに関するコラム執筆、書籍の執筆・監修、You Tubeなど日本人のマネーリテラシー向上に努めている。著書は「はじめてのNISA&iDeCo」(成美堂出版)、「定年後ずっと困らないお金の話」(大和書房)など多数。日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)

【今回の相談】

新卒2年目、23歳で自動車関係の営業をしています。現在年収 400万円で、このまま仕事を続ければ毎年給与は少しずつ上がっていく予定です。今のうちから将来に向けてコツコツ投資をしていきたいのですが、何から始めればいいのか全く分かりません。投資初心者にオススメの資産運用法があれば教えてください。

投資は貯蓄があってこそ選べる選択肢

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新卒2年目で少し余裕が出てきたから投資をする、いい考え方ですね。年収400万円ということで、収入は同年代よりも少し高いくらいでしょうか。

ただ、投資を行うのは、ある程度の貯蓄があることが前提です。病気や災害など、いつ何が起きるかは誰にも分かりません。新型コロナウイルスの影響で収入が激減した人もいる、というのも記憶に新しいニュースですよね。たとえ何が起こっても当面の生活を維持できるよう、すぐに引き出せるお金は必要です。

新卒2年目だと、まだあまり貯蓄できていない場合が多いと思います。その場合、まず優先すべきは貯蓄。目安としたい貯蓄額は、生活費の6カ月分〜1年分です。

預貯金がある程度貯まったら、そこから投資に移りましょう。

このとき、「投資は余裕資金で行う」ことが鉄則です。くれぐれも生活費や貯蓄に手を付けないようにしてくださいね。

投資初心者が大事にすべき5つのキーワード

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初めて投資をする人に意識していただきたいキーワードが5つあります。それが「長期」「積立」「分散」「低コスト」「非課税」です。

まず、リスクを抑えながらリターンを得るために大切なのが最初の3つ。

「長期」長い時間をかけて投資を行う
「積立」一定額ずつコツコツと投資する
「分散」投資先や購入タイミングをわける

そして、「いくら儲かるか」ではなく、「いくら手残りがあるか」という観点で重要なのが残りの2つです。

●「低コスト」金融商品の購入・維持にかかる手数料を少なくする
●「非課税」国に徴収される税金を少なくする

20代の投資デビュー、まずはつみたてNISAがおすすめ

先程の5つのキーワードすべてを実践できるのが、iDeCoとつみたてNISAです。

●「iDeCo」老後の年金を上乗せするための制度
●「つみたてNISA」投資で得られた利益にかかる税金をゼロにできる制度

今回の相談者はまだ社会人2年目。iDeCoとつみたてNISAの両方に資金を投入する余裕はないかもしれません。

そんなときは、まずつみたてNISAをオススメします。

iDeCoは60歳まで引き出せませんが、つみたてNISAであればいつでも引き出せます。

「途中で引き出したら意味がない」と考えてしまうかもしれませんが、事前に「子どもの大学資金に充てる」「5年後に住宅購入資金にする」と目的を決めているのであれば、そのライフプラン通りにお金を引き出すことは何の問題もありません。

もちろん、引き出ししなければ老後の資金にも充てられます。

いまは100円から積立できるネット証券会社もあります。手持ちのお金が潤沢になくても始められるのが、若い人たちでも始めやすいポイントです。

そして、つみたてNISAの魅力は、何といっても「低コスト」「非課税」です。

投資信託をしようとすると、購入時に支払う販売手数料や、投資信託を持っている間ずっと支払わなければならない信託報酬など、必ずかかる手数料があります。

つみたてNISAには国が厳選した低コストの商品がラインナップされているんです。

また、通常の証券口座(特定口座または一般口座)では利益の20.315%が国に税金として徴収されてしまいますが、つみたてNISAであれば徴収されません。

税金を取られない分も次の投資に回すことができるので、より効率よくお金を増やすことができるわけです。

つみたてNISAは年額40万円まで投資することができます。まずは上限額いっぱいを目指すといいでしょう。

その後、月5万円以上貯蓄できるようになってきたら、iDeCoも検討してはいかがでしょうか

自分の「リスク許容度」を正しく理解しよう

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最後に、これから投資を始める人に気をつけてほしいことをお伝えします。「生活費を投資に回さないこと」「ハイリスクな投資をしないこと」です。

投資には「リスク許容度」という言葉があります。これは「自分がいくらリスクに耐えられるか」を示す指標です。

金融商品のリスクは誰が買っても同じですが、リスク許容度は、収入・資産・年齢・投資経験・リスクに対する気持ちなどによって変わるため、人それぞれ異なります。

生活費を使ってまで投資をしたり、自分が取れるリスクの度合いを超えた投資をしていると、お金を失ってしまう可能性がかなり高くなります。

自分のリスク許容度を知ること、そのリスク許容度に合わせた投資先・資産配分を選ぶことが大切です。

最近では、仮想通貨やNFT、レバレッジ投資といったハイリスクハイリターンの投資で“ワンチャン”お金持ちを狙う若い人が増えています。

しかし、お金がないときにハイリスク商品へ投資したり、高レバレッジをかけたりするのは危険。自分が正しく理解できていない商品は、買うべきではありません。

【関連記事】
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それでもリスクの高い資産への投資にチャレンジしたい場合は、投資額を総資産の1割程度に抑えましょう。たとえば、総資産が300万円であれば、投資金額は30万円までといった具合です。

最後に、投資には「元本保証・ローリスクでハイリターン」といった商品はありません。もしそんな勧誘があった場合は、投資詐欺の9割を占めると言われる「ポンジスキーム」を疑ってください。

ポンジスキームとは、「出資してもらった資金を運用し、その利益を配当金として還元する」と言って出資を集めるものの、実際には運用せず、後から参加する別の出資者から集めたお金を配当金として渡すという、最初から破綻することが分かっている詐欺の手法です。

「絶対に儲かる商品を秘密のSNSグループで紹介したい」と誘われたら、まず詐欺だと思って間違いありません。

「投資で大金を稼ぎたい」と思うかもしれませんが、楽をして大金を稼げることはまずありません

大きく値上がりする可能性のあるものは、大きく値下がりするリスクもあります。まずは初心者にとってリスクが低く、堅実にお金を増やす制度「つみたてNISA」をうまく活用していってほしいですね。

文/松田小牧


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