スキルアップ Vol.140

営業女子のための時間の使い方――「残業ゼロ」で結果をしっかり出すためには【連載:太田彩子】

“かしこカワイイ”を目指す
営業女子のお作法
営業女子の、営業女子による、営業女子のための連載コラム! 「営業部女子課」の太田彩子が悩める営業女子たちに贈る“オンでもオフでも輝けるヒント”。
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「営業部女子課」主宰 太田彩子女性営業を応援するコミュニティ「営業部女子課」主宰。早稲田大学法学部卒業後、リクルート『Hot Pepper』創刊期にメンバーとして携わり、営業として数々の社内表彰制度に表彰されたのちに起業。「女性営業の人材育成」や「女性の働き方」を専門とし、女性営業プロジェクトやダイバーシティプロジェクトの立上げ・企画支援を精力的に行う。「1億売るオンナの8つの習慣」(かんき出版)や「成功できる人の営業思考」(PHPビジネス新書)など

「営業部女子課」主宰の太田彩子です。

ワーク・ライフ・バランスという言葉が盛んに口にされる昨今、仕事だけでなくプライベートも充実させたいと考える営業女子が増えてきています。営業は顧客対応優先の業務ということもあり、いまだ「残業が多い」というイメージもありますが、内勤のように一定時間デスクに拘束されることはありませんし、しっかり顧客をまわり、しっかり結果を出していれば、それこそ残業ゼロで帰ることも可能な職種でもあります。できる営業女子としては、やはりそこを目指したいですよね。
そこで、今回はどのようにすれば時間を効率良く使い、生産性高く仕事することができるのかについて、お話したいと思います。

今回のテーマ:『営業女子のための時間の使い方 残業ゼロで結果をしっかり出すためには』

まず、私が以前密着取材した、売れる営業女子の一日の過ごし方をご紹介したいと思います。

1、売れる人は朝8時から9時の間に顧客接点を持つ

朝は間違いなく、早起きが鉄則ですね。営業部女子課のアンケートでも、大体4時~5時に起床されている方の9割以上は目標達成者。早く起きて何をしているかというと、まず朝食を取って、身支度をした後、新聞やスマートフォンで情報収集しながら出勤します。そして会社が開いていれば、そのまま出社しますが、まだの場合は、会社の近くの喫茶店で一日のスケジュールを立てます。

その際、顧客とのアポイントを組み込むのは当然として、例えば「A社の提案書を作る」「会議のアジェンダを作成する」といった内部でのちょっとした作業も、何時から何時までと細かくスケジューリングすることが重要です。

よく、顧客のアポイントしか入れない方もいらっしゃいますが、「その他の作業は空き時間に」という曖昧な考え方では、仕事の効率化は望めません。打ち合わせや会議、移動時間は事前に入念な計画をしていないと「無駄時間化」してしまいます。だから計画的に無駄をなくして生産性を高めるための戦略が必要です。

さらに営業部女子課アンケートによると、売れる人は朝8時から9時までの間に飛び込みで営業活動を行っていることもわかりました。業績の良い企業の社長は、朝早くに出社していますし、ダイレクトに接触できることが多いんです。

それが無理な場合も、朝一番に顧客に手紙やメールを書くなど、顧客接点に時間を費やす方は多いようです。朝は誰でも気持ちが前向きになっているものなので、メールを書くにしても受け取るにしても、気持ちがポジティブに働きます。

2、営業に必要不可欠な移動時間に「生み出す仕事」を

始業後、社内会議や報・連・相の業務を終えると、いよいよ営業の主軸となる顧客活動です。

営業が結果を出すためには、安定的な顧客基盤必要。それができあがるまでは、「営業活動量」を増やす必要があります。その分時間も掛かりますが、そこはどうしても必要な時間です。

仮に1日7時間勤務として、その中で3件、各商談時間が1時間ずつ、という場合、純粋な営業活動時間は3時間で、その他の4時間で移動とその他業務を終えなければいけません。だからこそ、その4時間を効率良く、何かを生み出す意識を持つ必要があります。

そこでキーとなるのが移動時間です。営業はその他の業務に比べて、業務時間の中で移動時間に割く割合がものすごく多いですよね。だから、その時間をただボーッと過ごすのではなく、企画書の叩きをメモするとか、報告書を書いてしまうとか、うまく有効利用すれば、業務をギュッと圧縮することができるのです。

3、朝一番に「帰る時間の目標」を決めてから取り組む

生産性を高めるために、朝の時点で「今日は絶対に○時に帰る」という目標を設定します。例えば19時に帰社目標であれば、この予定もカレンダー登録しておくのが得策。これも「終わったら帰ろう」という曖昧な考え方ではいけません。あらかじめ夜に予定を入れてしまうのも、生産性を高めるためには良い方法です。

もちろん退社後も、単にダラダラ過ごすのではなく、ビジネススクールに通うとか、社外の人と交流するとか、いろいろな刺激、インプットを受けて、充実した時間を過ごすようにするといいですね。

総じて、綿密なスケジュールを立て、無駄のないように行動することが、生産性を高める秘訣といえるでしょう。

一日単位だけでなく、一週間単位、一カ月単位、一年単位……と、大きくスケジュールを定め、動かしていくことができれば、長期の休みもちゃんと取ることができます。最終的にはやはり、キャリア上の目標をちゃんと持ち、そのためのプランを描くことが重要だと思います。

最終的には自分はどう生きていきたいのか? どういうキャリアを積んで、何をスキルアップしていきたいのか? ただ与えられた仕事をこなすのではなく、自らの意志で、大きな理想や目標を持てば、そのために取り組むべき課題や勉強、次に進むべきステップは、自ずと見えてくるもの。

そういったキャリア目標を持って仕事をすることこそが、効率良く結果を出し、ひいては充実した人生を送ることに繋がります。

構成/井口啓子

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営業部女子課
営業部女子課
太田彩子が主宰する、女性営業コミュニティでは日本最大級「営業部女子課」。その輪を全国47都道府県に広げる「花咲かプロジェクト47」をスタートさせ、各地元の女性リーダー(通称:花咲か特派員)とともに「女性の営業力」×「地域活性」にも取り組んでいる。
公式HP:営業部女子課: http://eigyobu-joshika.jp/

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