社内SEへの転職を成功させるために、志望動機を書く上で知っておきたい社内SEの仕事内容、志望動機の書き方、そして例文をお伝えします。
社内SEの仕事内容とは
社内SEとは、自社内のシステム構築、開発、保守運用をするシステムエンジニアのことです。他社を顧客とする通常のシステムエンジニアと違い、自社内での仕事ですので自社について知り尽くしている前提で仕事をする必要があります。自社の経営戦略や事業戦略に基づいてどのようにITを使い、それによってどのように業績を上げていけるのかまで考えることが求められます。また、他部署の中にはITについて全く知識や経験のない人がいるのが普通です。パソコンすら触ったことがない、もしくは少し触れるだけという人も大勢います。「ちょっとパソコンの調子が悪いんだけど」「この仕事、パソコンで簡単にならない?」と言った要望や問い合わせに対応しなければならないことも多々あります。さまざまな事柄についてさまざまな部署とのやりとりを行うため、技術職といえども相応のコミュニケーション能力が求められます。スキルや経験面から言うと、たとえばシステムエンジニアとしてのスキルはもちろんそのまま活かすことができますし、経営戦略を立案する部署で活躍していたなどの経験も活かすことができます。
社内SEの志望動機の書き方
ポイント1.なぜその企業に応募したのか記載するようにしましょう
社内SEを募集している企業が複数ある中で、なぜその企業を選んだのかを記載しましょう。希望する企業の情報を徹底的に収集し、その企業でないとならない理由を見つけます。たとえば、独自の研修制度を設けていて社員のスキルアップの応援をしている、中途採用の実績が随一である、多くの中途採用の人が活躍しているなど、その企業の特徴を挙げるのも良いでしょう。どの企業にも通用する汎用的な動機は避けましょう。
ポイント2.なぜ社内SEなのか記載するようにしましょう
当然のことながら、なぜ社内SEという職種を選んだのかを記載しましょう。通常のシステムエンジニアではなく社内SEを志望するのはなぜかを明確にする必要もあります。自分が働く会社全体を良くするために、社内のシステム基盤が整え、自社の社員に仕事をしやすい環境を提供したいといった内容を盛り込んでいきます。
ポイント3.自分の経験をどう社内SEに活かすのか記載するようにしましょう
これまでの経験により記述の仕方や活かし方は異なってきますが、どのような経験であっても、それをどう活かすつもりなのかを記載しましょう。社内SEに直結するような通常のシステムエンジニアの経験、プログラマーの経験などではその技術を活かすことができますし、部署間の調整部門に所属して全社的な働きをしてきたという経験があればその折衝力を活かすことができます。その他の職種であっても、そこで何かを学んだということ自体が評価されます。
社内SEの志望動機の例文?29才男性、プログラマーの場合?
私はプログラマーとしてこれまで培ってきた技術と経験を活かして、自身が勤める会社の社内システム基盤を整えることによって、よりよい社内環境を構築する仕事に携わりたいと考え、社内SEを志望いたしました。貴社は〇〇業界において、他の企業よりかなり早い段階でITを導入されましたが、それは社員の方々の負担を軽減しながら生産性を飛躍的に向上させ、社員満足を名実ともに実現したいという貴社の理念に基づくものであったと知り大変感銘を受けた次第です。〇〇業界については全くの未経験であり、知識と経験を蓄えていくのはこれからであると承知しておりますが、システムにおいては、現職のプログラマーという仕事の中で、社内の他部署の人々がどのような課題や疑問を抱えているのか、難しすぎることはないか、もっとできることはないかなどを常に考えてまいりました。貴社の一員となり、よりよいシステムの提案、開発に貢献したいと考えております。
彼のアピールポイント
彼の最大のアピールポイントはプログラマーとして培ってきた知識と経験です。ただ、彼が実際どうであれ、プログラマーという職種の性質上、相手には直接顧客とやりとりすることが少なかったのでは?という印象を与えます。そこで、やみくもにプログラミングだけをしてきたわけではなく、他部署にも目を配り顧客目線で仕事をしてきたということを伝えています。特に「難しすぎることはないか」という視点は、企業に勤める誰もがITに詳しいわけではないことを理解していることを示します。なお、今の仕事において残業が多く、労働環境を変えたいというのは志望動機として触れないでおきましょう。労働環境が良ければどの企業でもいいと考えていると受け取られてしまうからです。
社内SE(社内システム企画)職『職務経験あり』の志望動機・志望理由サンプル例文
私は5年間、アプリケーション開発の会社でシステム構築や設計に携わってきました。チームリーダーを務めるなど、会社からも信頼を寄せられるようになり、次の段階にステップアップしたいと考えております。そこで今後は、貴社のようなグローバル企業の社内SEとして、さらにスキルを磨いていきたいと思っています。事業規模は異なるものの、前職ではリーダーとして“効率化”を常に意識して業務にあたっていたので、この強みを最大限に発揮して貴社の業務効率化に貢献したいと考えています。
『職務経験あり』アピールポイント・注意点
・責任感が重視される社内SE。新たな職場では長く勤める意志があることをアピールしましょう
社内SE(社内システム企画)職『職種未経験』の志望動機・志望理由サンプル例文
前職では総務として働きながら、以前から興味のあったプログラムやインフラについて独学で学んできました。現在はスクールに通い、レベルアップを図っています。総務は会社にとって重要な職種で、“問題解決のプロ”の一面があります。私は、社内で起きたトラブルを解決するのはもちろん、「どうしたら事前に防げるか」と考えて、事例をもとに新たな制度やルールの提案をしてきました。その結果、トラブルの激減に貢献した実績もございます。この経験を活かし、社内システム構築でも社内のニーズをしっかりくみ取ることで、業務の生産性を向上するようなシステムを作りたいと考えています。
『職種未経験』アピールポイント・注意点
・課題発見力や提案力が求められるため、それらのスキルをアピールできるエピソードを書きましょう
・未経験であっても、PCに対する強い興味や適性があることを盛り込むことが重要です
社内SE(社内システム企画)職『第二新卒』の志望動機・志望理由サンプル例文
私は2年間、お客様の会社に出向する常駐SEとして働いてきました。仕事は充実していましたが、短期間で次から次へと異動することもあり、「プロジェクトを最後までやり切りたい」という気持ちが日々強くなっていきました。私の今の目標は、誰からも信用される社内SEになり、長期スパンで会社のシステム構築に携わることです。社内システムは会社を支える重要な基盤になりますので、強い責任感をもって仕事に挑みたいと考えています。
『第二新卒』アピールポイント・注意点
・少数精鋭で会社全体を支える職種であるため、責任感や長く働く意欲が伝わる内容を心がけましょう