システムエンジニア(SE)への転職を成功させるためには、その仕事内容や求められる適性を理解する必要があります。ここではそれらと合わせて志望動機の書き方、そして例文をお伝えします。
システムエンジニア(SE)の仕事内容
システムエンジニア(SE)とは、システムの構築や保守運用を含め、開発を行う職種です。システムエンジニアはフェーズと言われる工程に沿って仕事を進めていきます。フェーズには主に「要求分析」「要件定義」「仕様書作成」「基本設計」「詳細設計」があります。要求分析では、顧客が抱える問題解決のためにシステムを使ってどのようなことをしたいか、どのくらいの予算を組んでいるかなどをヒアリングし、そのためにはどのようなシステムが必要か、またそれが実現可能かを考えていきます。次の要件定義では、要求分析によって得た情報を基に、実際にどのようなシステムを開発するか、費用や期間はどのくらいかなどを具体的に決めていきます。仕様書作成では決定事項を反映したシステム全体図を作成し、基本設計ではシステムをどのように構成していくのか大枠の設計を行います。それを基にして詳細設計において細かな仕様や設計を行っていきます。顧客はもちろんのこと、プロジェクトマネージャーなどを筆頭に、システムが出来上がるまでにはプログラマーやテスターといった専門的な技術者と関わっていくこととなります。
システムエンジニア(SE)でどのような技術やスキルが身に付くのか
業務を行っていく過程で、仕様書の作成やプログラミングなどの技術的なスキルが身に付いていきます。中には国家資格である基本情報技術者や応用情報技術者、さらに高度なシステムアーキテクトやプロジェクトマネージャといった資格を取得する人もいます。また、顧客の要望を聞き取り実現していくことから提案能力やコミュニケーション能力の向上も期待できます。
システムエンジニア(SE)に求められる適性
1.社会人一年目?第二新卒者(18才位?25才位)
この年代に求められる適性は、知識や技術の吸収に意欲的であることです。学生時代や社会に出て間もない頃にプログラミングなどの知識があったとしても実務ではさらに高度な知識や技術が必要です。新しい知識や技術を最も吸収しやすいと言われている世代なので、本人がそれに意欲的、積極的であることが求められます。
2.25才位?34才位の中堅
この年代は、現場最前線で経験を積み重ねている年代であり、システムエンジニアとして要求分析から詳細設計まで一通りの技術や知識を備えていることが求められます。後輩や部下の指導も視野に入れ、分からないことや詳しくないこと、苦手なことをなくしておきましょう。資格を取得するための学習や新しい技術に目を光らせるなど、自分の持つ技術の更新をし続ける向学心が必要です。
3.35才位?ベテラン層
この年代になると、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーのポストに就いている人も多くいます。そこで求められるのは、知識や技術のほかに、リーダーシップやマネジメント能力です。プロジェクトの完遂に責任を持ち、プロジェクトの進捗や予算を管理したり、メンバーのフォローを行ったりします。メンバーやプロジェクトの動向に目を配るとともに、自分自身がチームのリーダーとして信頼されているか振り返ることも必要です。
システムエンジニア(SE)の志望動機例文?24才男性、テスターの場合?
私はこれまでの経験を活かし、システムエンジニアとして勤めたいと考え、貴社を志望いたしました。現職ではテスターとしてシステムの不具合を発見し、各方面に与える損害を未然に防ぐことにやりがいを感じてまいりました。その中で、システムエンジニアがお客様との打ち合わせでさまざまな問題を聞き取り、それらを改善すべく最善策を考え提案を行い、それによってお客様が喜んでくださる様子を目の当たりにし、さらに上流工程に携わりたいと考えるようになりました。またWEB業界は近年急速に、さまざまな年齢の一般の人々にとって身近なものになっています。利用者の方々がITに詳しくなくても、分かりやすく使いやすいサービスを提供できると考えたことからWEB業界のシステムエンジニアを目指すことにいたしました。貴社では特に教育分野に進出されており、学生・生徒に勉強に関するアプリを提供されていること、それが「教育こそが財産である」として人を大切に育てる経営理念に基づくものであることに深く共感いたしました。IT業界にいたとはいえ、システムエンジニアとしては未経験ですので、現在独学で学んでおります。そして根気よく繰り返し行う仕事をしてきた経験を活かし、一日でも早く貴社の戦力となれるよう努めていく所存です。
彼のアピールポイント
まず、システムエンジニアとしては未経験ですが、テスターとしてシステム開発に携わってきたことが彼の大きなアピールポイントです。この職種の仕事内容や必要なスキルを理解できていると推測されるからです。何が必要かを分かっていれば、あとは学ぶことで身に付いてきますが、すでに独学で勉強を始めていることから向学心が評価されますし、テスターとして地道な作業を根気よく続けてきたことから、忍耐強さ伺えます。なお、彼のようになぜWEB業界なのか、志望動機の根拠も明確にすることも重要です。
システムエンジニア(SE)『職務経験あり』の志望動機・志望理由サンプル例文
貴社の口コミサイトは私自身ユーザーとして利用しており、世の中の意見を可視化し、人々の意思決定に役立つサービスです。よりサービスの情報精度を高くすることで、多くの人に使われるサービスに成長させたいと考えています。前職ではPHP言語を用いたSNSサイトの開発を担当し、サイト会員のコンテンツ投稿システムを構築しました。貴社が運営するユーザー投稿型口コミサイトは同じPHPを開発言語として使用していると伺っており、前職の開発経験を活かすことが可能です。前職で身につけた技術力で機能改善に貢献し、人々の意思決定に役立つサービスへ成長させたいと思い、志望しました。
『職務経験あり』アピールポイント・注意点
・技術力のアピールも大切ですが、転職先企業で「なにをやりたいか」アピールしましょう
・転職先の企業が展開するサービスや商品を理解し、共感するポイントがあれば伝えましょう
システムエンジニア(SE)『職種未経験』の志望動機・志望理由サンプル例文
前職では●●関連の提案営業を5年間担当しておりました。今までは営業として、作られたモノを売る仕事をしていましたが、モノづくりに参加したいという気持ちが強くなり、システムエンジニアを志望しました。プログラミングは実務未経験ですが、独学でhtmlやphp等を学習していたため、プログラミングについて簡単な知識はあります。システム開発業務を通じ、自身が仕事にしたいモノづくりを行いながら、貴社の事業に貢献したいと考え志望しました。
『職種未経験』アピールポイント・注意点
・何故システムエンジニアとして働きたいと考えたのか、理由を伝えましょう
・パソコンやプログラミングの知識・経験があればアピールしましょう
システムエンジニア(SE)『第二新卒』の志望動機・志望理由サンプル例文
新卒時の就職活動では、パソコンが好きだったので漠然とシステムエンジニアの職業に就きたいと思い就職活動を行っておりました。前職ではテスト業務や開発業務中心に行っていましたが、実務を通じて、要件定義・設計に参加したいと考えるようになりました。社内で上流工程の仕事は少なく、携われる可能性は低いと判断し転職を決意しました。貴社の案件は私が希望する要件定義や設計の案件が多いと伺っており、私の希望と合致していると考え、志望しました。
『第二新卒』アピールポイント・注意点
・第二新卒の転職では、学生時代の就職活動と結びつけて志望理由を作成しても問題ございません
・前回ミスマッチだった点をしっかり伝え、今回の職場はマッチしていて長く働けると考えていることを伝えましょう