ヤフー「エンジニア200名採用」の真意~3年前の“爆速”宣言からいよいよ次段階へ[PR]

あの“爆速”宣言から約3年。ヤフーはなぜこのタイミングで3桁の大量採用を開始するのか。その真相に迫る。

ヤフー「エンジニア200名採用」の真意

ヤフーが新卒・中途を合わせて200名規模のエンジニア採用を開始する――。今年9月11日、そんな一報が新聞紙面を賑わせた。

2012年4月に行われた新執行体制への移行後、“爆速”の旗印の下でさまざまな社内改革を行ってきた同社は、各種サービスのスマホシフトやeコマース革命などを背景に、これまでもエンジニア採用を強化していた。

が、あれから約3年が経ったこのタイミングで、なぜ3桁の大量採用を開始するのか。

その真相を同社のピープル・デベロップメント統括本部 人財採用部・部長の金谷俊樹氏に聞いたところ、「社内が“爆速”の変化に適応するフェーズが完全に終わり、次に進むフェーズがやってきた」とのこと。

中途採用者の配属先は全部門におよぶという“次のフェーズ”の概要に迫る。

「次のヤフー」を作る3本柱を強化するのが狙い

まず、今回打ち出した「エンジニア200名採用」の内訳として、中途採用は約100名程度を予定していると金谷氏。基本は目標人数を満たすことより「20代~40代前半くらいをボリュームゾーンに、スキルと資質が見合う方を採用していく」方針だが、中途採用で補いたい技術領域はフロントからバックエンド、ネットワーク、インフラ、セキュリティ、データ解析など多岐にわたっているという。

その理由は、同社が今後注力していくという3つのテーマを説明すると分かりやすいだろう。その3つとは

【1】Yahoo! JAPAN全体を支えるプラットフォーム基盤の強化/次世代プラットフォームへの刷新
【2】データサイエンス部隊の強化
【3】スマートデバイス向けフロントエンド開発の強化


である。

現在、Yahoo! JAPANが手掛けているサービスは100超におよぶが、これらのサービス群を入り口に日夜得ている膨大な数のユーザーデータを分析し、「より使いやすく、より気持ちいいサービスに発展させる」(金谷氏)のが狙いだ。

「最近のネット企業ではスマートデバイス対応が当たり前のように行われていますし、当社もサービスごとにスマホシフトを進めてきました。それでも、まだこの分野の『明確な勝者』はいないと考えています。ですから、今後ヤフーがあらゆるサービス領域で明確に勝ちに行くために、解消しなければならない技術的課題は山のようにあります」

『Yahoo!ニュース』一つを取っても月間100億PVを超えるという中で、【1】のプラットフォーム全体の強化・刷新から【2】、【3】へとつなげるサイクルを回していくには、会社全体で2000人以上いるというエンジニア数でも補い切れないということだ。

「“爆速化”によるチューニングと社内最適化の時期を終え、あらためて各現場の求めるスキルとエンジニア数を洗い出してみたら、『まだまだ足りないし、やりたいことだらけ』の状態でした。ですから今回の採用は、爆速のギアをさらに一段上げていくための取り組みなのです」

選考で特に重要視する2つの事柄

詳しい応募情報は記事末尾にある求人情報を見てもらうとして、最後に技術的な観点で採用選考のプロセスを紐解いていこう。

今回は前述のようにYahoo! JAPAN全体での採用活動であるため、特定サービスの開発に用いられている技術要素(開発言語やツール類など)とのマッチングだけでは採用可否を判断できないと金谷氏は言う。

ただし、どのようなバックボーンのエンジニアにも共通して確認したい項目があるという。それは、開発経験や手掛けてきたサービスの内容に加えて、

【a】どんな開発言語/技術分野でもいいので一定以上にマスターしているか?
【b】業務・プライベートを問わず、新しい言語やフレームワークなどを学ぶ際にどう勉強してきたか?


の2つだ。

金谷氏が特に【b】を強調する裏側には、応募者が過去のキャリアを通じて“未知との遭遇”をどのように捉え、乗り越えてきたかを知りたいという思いがある。

「Yahoo! JAPANのサービスはC言語やJava、PHPで作られているケースが多いのですが、皆が“枯れた技術”だけを使って開発をしているわけではありません。使う言語に関係なく、どのサービスでも過去に事例がないような開発を行うシチュエーションが豊富にあります。そういう開発環境の中でも適応していただける方かどうかを重視しています」

ちなみに、全体で2000人を超えるエンジニアがいる大所帯でも、実際の現場では1チーム5~10名程度の規模に分かれて開発が進んでいるという(※あくまで全体の平均値。人数はサービス規模で異なる)。

それゆえ、今回200名規模の採用を行っても、単純計算だと2チームに1人、エンジニアが加わるかどうかという計算になる。サービス開発のスピード重視は今もこれからも変わらない。

“爆速”でネット界隈の衆目を集めてから3年、次にヤフーがどのようなギアチェンジを行うのか注目したい。


取材・文/伊藤健吾



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