1984年の創業以来、最先端のテクノロジーや製品の開発でインターネットの発展に主導的な役割を果たしてきたシスコシステムズ。
今なおネットワーク製品の分野で圧倒的な世界シェアを誇る同社の躍進を支えるのは、
志あるエンジニアの熱い思いとそれをバックアップする会社の惜しみないファシリティにあるといえそうだ。 |
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渡邉 亮 氏
サービスプロバイダー営業
次世代ネットワーク技術本部
本部長 |
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ネットワークシステムのリーダーとして、インターネットの草創期から現在まで世界のネットワーク環境を支えてきたシスコシステムズ(以下シスコ)。同社のネットワークが世界に与える影響は大きくなる一方だ。
「これからシスコが事業領域を拡大しようとしているのが、『アドバンスドテクノロジー』と呼ばれるテクノロジーです」
そう語るのは、次世代ネットワーク技術本部の渡邉亮本部長だ。アドバンスドテクノロジーとは、従来から手掛けているRouter、LAN-Switchのコア製品に加え、Wireless、Security、Voice、Optical、Storageなどのネットワークに必要な各エレメントと要素技術の提供とその有効性や信頼性、安全性を高めるためのテクノロジーだ。同社は今後、このテクノロジーを製品やサービスに反映させる事業展開に乗り出している。
具体的に現在、同社がもっとも力を入れているのが「NGN」と呼ばれる次世代ネットワークだ。このIPネットワークインフラの整備を通じてデータを高レベルで統合し、電話網の機能をも吸収した多機能通信を可能とする。これまでできなかった「ネットワーク上のサービス保証」をすることができれば、日本中のネットワークユーザーが圧倒的な安心感のもと生産性の高いパフォーマンスを発揮できるに違いない。そしてもう1つが、ユニファイドコミュニケーション。これは、あらゆるコミュニケーションを共通のIPインフラストラクチャ上で行えるネットワークだ。たとえばテレビ会議や電話会議で、遠隔地にいるビジネスパートナーとも目の前にいるかのように会話ができる。
同時に、シスコではコマーシャル市場と呼ばれる、中小規模の顧客層へのアプローチにも注力している。これまでコマーシャル市場では、パートナーと呼ばれるシスコの代理店が顧客に対して対応することが多かった。しかし今後は、この市場に対してもシスコが直接対応し、製品を広げていくことで事業の裾野をさらに拡大することが目標だ。
これらの事業戦略を推進するには、なにより技術者の成長がカギになる。そのため同社は技術者の働く環境の整備に余念がなく、クオリティの高いさまざまなファシリティが用意されている。社内Webツールからは世界中の技術者が蓄積したメーカーならではの開発データ/仕様書、ナレッジ関連のトピックスに瞬時にアクセスできるほか、外部トレーナーによる質の高いトレーニング研修や日本最大規模のラボ(技術研究のために設けられた実験設備。次ページ以降の記事参照)など、実に多様な角度から技術者の成長をサポートする。
今後の数年間をかけて、世界中を股にかけてネットワーク環境の最適化を目指す同社だからこそ、その壮大な夢の実現の主導者である技術者の働きやすさには妥協を許さない。そうした企業の取り組みが優秀な技術者を育て、同社の成長を支えているといえそうだ。 |
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