太陽の光を感じる。
季節の変わり目を実感する。
毎日の食事をおいしく食べる。
都会で働いていると、時間に追われ、
「丁寧に生活する」ということを忘れがちになる。
そんな毎日を変えたい。
そう考えている人に、新しい生き方を提案してくれる仕事がある。
広島県と愛媛県の間の燧灘に浮かぶ上島町。
7つの島(※7つの有人島、25の島)が集まってできたこの町では
現在、“島おこし協力隊”という島を活性化し、
島全体を盛り上げてくれる人を募集しているという。
“島おこし協力隊”は、上島町で2011年から始まった島をあげてのプロジェクト。
都市住民を受け入れ、地域おこし活動の支援や農林漁業の応援、住民の生活支援など、
地域協力活動に従事してもらい、定住・定着を図りながら、地域の活性化に繋げる取り組みだ。
その仕事内容は、観光情報発信および各種イベントの企画・運営・実行。
隊員のこれまでの経験やスキルを活かした、新しいアイデアが求められている。
そんな“島おこし協力隊”の第一期生として、
3年前に上島町に移り住んだ藤巻光加さん。
東京でマーケティングの仕事に従事し、多忙な毎日を送る中で
「いつかは地方のゆったりとした場所で暮らしたい」と考えていた。
「そんな時に出会ったのが、上島町の“島おこし協力隊”の求人でした。
上島町は島ではあるが、フェリーで3分という場所に因島という大きな島があり、
生活するには、非常に便利な場所。
隣街までが遠いという生活環境が厳しい島が多い中で、
住みやすい島だと知り、移住を決めました」
初めて住む、これまでの自分とはゆかりのない島。
そんな場所で、上島町のこと、上島町の人のことを知るために
まず藤巻さんは、寄り合いやお祭りなど地域の行事に積極的に参加することに。
島の人と一緒の時間を過ごすことで、自分のことも知ってもらえると考えた。
少しずつ島の暮らしに慣れてくると、
都心とは全く違う生き方が見えてきたという。
「以前と大きく変わったことは、時間の使い方です。
これまでは時間に追われ、あっという間に1日が過ぎていってしまう毎日を過ごしていましたが、
ここでは、畑仕事をする、島の人と交流する…など
自分で時間の使い方を自由に選ぶことができ、
1日1日、自分の成長や日々の変化を感じながら生活していけます。
あとはやっぱりご飯がおいしい!
わかめやさざえなどの海の幸や山菜や畑で採れる新鮮な山の幸など、
採れたてのものを食べることができる幸せを感じられるのは、島の生活ならではですね」
このように、島の暮らしを満喫している藤巻光加さん。
移住後はこれまで培ってきたマーケティングの知識を活かして、
ポスターの作成や地域の中学生と島のおみやげ作りを行っている。
不特定多数の方に向けて、モノ作りをしていた前職とは違い、
すぐに顔の見える人に向けてのモノ作りを通して、仕事の仕方や意識が変わったと語る。
「島で仕事をすると、“ポスター見たよ”と住民の方からすぐにレスポンスがあるんです。
誰のために仕事をするのかが明確であるため、
顔を思い浮かべながら一つひとつの仕事ができますね。
自分の仕事で、島の方一人ひとりに変化が生まれていくのを実感できるので、
働く意義を感じやすい環境だと思います」
今後は農業を行いながら、食堂やゲストハウスを開きたいと語る藤巻光加さん。
同じ第一期生の中には、任期を終える前に農業がしたいと2年で独立し、
柑橘農家として新しいキャリアを歩んでいる人もいるという。
ゆっくり自分と向き合いながら、
人生を形作る大切な1つのパーツとして仕事を見つめ直してみる。
その時、新たなキャリアとの出会いが訪れるかもしれない。
応募要項
職種
島おこし協力隊員
応募条件
<未経験者OK>
・都市地域等(過疎地域以外)から移転し、上島町内に住民票を移せる方
・普通自動車運転免許証(AT限定可)を取得している方
・パソコンで基本的な事務処理ができる方
・“島おこし協力隊”終了後に上島町において起業・就業=定住を希望される方
・住民と協力しながら、地域の活動に意欲的に参加できる方
業務内容
・上島町の観光情報発信及び各種イベントの企画・運営・実行
・島おこし協力隊員からの提案業務
給与
月給16万5千円
勤務地
魚島・弓削・生名・岩城地区のいずれか
勤務時間
8:30?17:15
待遇・福利厚生
・社会保険等加入
・赴任手当/(限度額10万円)
・住居手当
・通勤手当
・上島町島おこし協力隊員定住環境整備補助金(起業・定住支援制度)あり
※活動車両については、原則公用車を使用
※待遇・福利厚生については、上島町職員に準ずる
休日休暇
・完全週休二日制(土・日)、祝日
※休日休暇については、上島町職員に準ずる
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取材・文/小林由乃(type編集部)