JBossとはJava言語で書かれたJavaによるオープンソースソフトウェア開発コミュニティのこと。JBoss Group LLCが運営しています。JBossはオープンソースソフトウェアで、Webアプリケーションを開発するために、フレームワークとして利用されています。
JBossという名がついたソフトウェアにはほかに「JBoss Portal」「JBoss Cache」などもありますが、多くの場合はJ2EE準拠のアプリケーションサーバである「JBoss Application Server」を指すと考えてよいでしょう。
J2EEとは、Javaを用いてエンタープライズシステムを構築するための規格をいいます。
ミドルウェアは開発効率を向上させるために用いる
アプリケーションサーバとは、アプリケーションを構築する上でベースとなるアプリケーションです。トランザクション処理や認証機能、データのキャッシュなど、アプリケーションを構築する上で汎用的に必要となる機能をあらかじめ備えています。一般的にミドルウェアとも呼ばれます。
こうしたミドルウェアを利用することで、機能の欠陥を防止したり、アプリケーションの移植がしやすくなったりといった開発上の効果が期待できるのです。
有償製品に劣らない高性能で、あの世界的企業でも多数導入
JBoss.orgが運営するJBossプロジェクトには、40以上のさまざまなプロジェクトがあります。オープンソースなので、それぞれのプロジェクトからソフトウェアを自由にダウンロードして利用することができます。LGPLライセンスで配布されているため、商用目的での利用も許可されています。また、ソースの改変や再配布も許可されています。
オープンソースというと、有償で提供されているものよりも信頼性が低いと思われがちです。しかし、JBossの製品群は商用のミドルウェアと比較してもひけをとらないほどの高性能や安定性で知られています。また、J2EEに準拠しているため、ほかのソフトウェアとの連携が図りやすく導入が簡単なこと、サポートが充実していることでも高い評価を得ています。サポートは、世界中のボランティア開発者によるコミュニティサポートのほかに、有償で受けられるものもあります。
欠点としては、日本語での情報が少ないことが挙げられます。
ただ、そんな欠点を上回る数々の利点がJBossの商用利用を後押ししており、すでに日本国内だけでなく、世界各地の企業で導入実績があります。マクドナルド、モトローラ、ヒューレット・パッカードなどが知られています。
Webアプリケーションを開発するプログラマーとして転職を検討している場合は、JBossに関する知識を身に付けておいて損はないはずです。