この1年、最も輝いたビジネスパーソンを表賞!
第7回type「キャリアデザイン大賞」 |
typeが考える「自立する個人のキャリア」というテーマにおいて、ここ1年で、「組織の中で大飛躍を遂げたビジネスパーソン」を表彰する「キャリアデザイン大賞」。第7回を迎え、今年も数多くの候補者が名を連ねる中、人材の専門家による審査の結果、4人の精鋭達が選ばれた。そんな「最高のビジネスマン」のキャリアスタイルから、あなたのロールモデルを見つけてほしい。 《2006年4月号より抜粋》 |
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今日の充実度が5年後の戦略になる 「インターネットという未曾有のビジネスチャンスを見逃せない」と、独学でインターネットの仕組みやWeb技術を学んでいた広告代理店時代。その後、レコード会社でインターネット音楽配信事業の経験を経て、USENへと発展的転職を決めた下浦敦史氏。 ただ、本人は「それほど戦略を考えて転職やキャリアアップを図ってきたわけではない」と言う。広告代理店時代も、USEN入社後も、実力やスキルを認められずにいた時代もあった。しかし、本流の仕事ではなく、「やりたいこと」ではなかった仕事でも、とにかく中に入り込んでみると、意外と適切ではない状況で運営されている場合がある。 「担当になったらまずは、外部視点で見える、“こうしたらいいのに”と思う点を徹底的に考えていきます。些細なことも一つずつ疑問点をつぶしていく。真摯な態度で何年か真面目に仕事をしていくと、いつしか全体を見渡せるようになってきて“その仕事を発展させること”が“やりたいこと”になるという、その繰り返しなんです」 素朴な疑問や、さらに突っ込んで調べるべきこと、思いついた改善点などのメモが隙間なく書き込まれた手帳が下浦氏の武器だ。マネジャーとなった今もメモは増える一方。審査員から「戦略的」と評価された下浦氏の日常は、非常に真面目なのだ。 「ものづくりが基本的に好き。作り上げたしくみやサイトが出した成果を眺めるのが一番うれしい。そのための努力や勉強は苦にならないタイプなんです。おいしいものを食べたいなら材料や作り方を真剣に勉強する。カップラーメンを買ってきて終わらせることは絶対にしない。ただそれだけなんです(笑)」 自分の仕事を“おいしく”味わうために積み上げた努力は、『OnGen』でも着々と成果を挙げている。会員数は前回取材時の04年7月から半年で12万人以上の増加。売り上げも軌道に乗り、「やっとUSEN内のいち事業として認識されるようになった」と語る。今後は、「音楽はダウンロードで聴くもの」として、“ダウンロード産業”を成熟産業に育てていくことが最重要課題だという。 「“やりたい!”と特に切望していなかった仕事にもたくさん携わった今、そもそも“やりたい仕事”というものは存在しないんだと実感しています。今だって、周囲のスタッフのほうが僕など比較にならないほどの音楽好きで、本当の音楽マニア(笑)。つまり、やりたい仕事や派手な仕事ではない仕事も、自分なりの視点で真剣に取り組めば、面白くてやりたいと思える仕事に変わっていくものです。現在は“事業をしっかりと運営し、成長拡大させていくこと”が自分のやりたい仕事になっていますね」 直近に焦点を合わせて熟視すれば、自然と遠くが見えてくる。下浦氏の戦略性は、今日と明日が緻密につながった結果なのだ。 |
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