この1年、最も輝いたビジネスパーソンを表賞!
第7回type「キャリアデザイン大賞」 |
typeが考える「自立する個人のキャリア」というテーマにおいて、ここ1年で、「組織の中で大飛躍を遂げたビジネスパーソン」を表彰する「キャリアデザイン大賞」。第7回を迎え、今年も数多くの候補者が名を連ねる中、人材の専門家による審査の結果、4人の精鋭達が選ばれた。そんな「最高のビジネスマン」のキャリアスタイルから、あなたのロールモデルを見つけてほしい。 《2006年4月号より抜粋》 |
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実績と個性を社内に発信、注目される人間力が抜擢の理由 2005年にオープンしたKDDIデザイニングスタジオは、携帯電話販売を行わず、au、メタルプラスなど、KDDIブランドの統一感を発信する企業コミュニケーション施設。その館長を務める木村奈津子さんは、前職のホテルのコンシェルジュを結婚退職した後、人材派遣会社からIDO(現・KDDI)に派遣され、au新機種の販促を行っていた、いち派遣社員だった。 しかし、営業促進部隊から営業正社員登用の打診を受け、auショップスタッフの研修講師として中部地区の販売力強化に貢献。本社に引き抜かれ、活動の場を全国区に広げた2年後、KDDIデザイニングスタジオの館長へ。この大抜擢の理由を、木村さんはこう推察する。 「うるさくて元気で、ショップ研修の現場でも本社でも、とにかく目立っていたからだと思います(笑)。上司にも恵まれ、プレゼンや研修の場でも、あえて表に押し出してもらい、アピールチャンスを与えてもらったのも大きいと思います」 就任当初は、商品・携帯販売、契約を行わずにブランドイメージを発信するというコンセプトのイメージがつかめず、試行錯誤する時期が続いた。しかしオープン間際、採用したスタッフを前にして当時の上司が伝えた「このスタジオで売るのは、モノではなくKDDIの好感度です」という一言で、もやもやが一気に晴れていったという。 「私がすべきことは、KDDIのファンを増やすことだ、と腑に落ちたんです」 今のKDDIを支持してくれるのは主に若年層。「KDDI=僕らを応援してくれる会社だ」という共通認識を育てられることなら何でもやろう。そう思った木村氏が取りかかったのは、若手アーティスト発掘オーディション「ミュージック・コクーン」や、社内他事業部とコラボしたSTAR WARSの携帯オークションイベント、ロンドンのアーティスト集団“TOMATO”とのコラボなど。一見、通信キャリアのコミュニケーション施設の任ではないともいえるが、原宿のど真ん中に面白いことをやっているビルがある、と若年層の認知度も徐々にアップしてきたという。 昨年のクリスマスイベントでは、願い事を書いたボールを投げ入れ、皆の願いでツリーが完成するという「WISHツリー」というイベントを実行。約6,000個のボールが集まった。「このボールの数こそがKDDIでクリスマスを楽しんだ人の数」とイコールになる。 大企業なら埋もれてしまいがちな中で存在感を発揮し、社内上層部にまで自分の知名度を浸透させるのに不可欠なのは発信力。木村さんは自然体ながらもそのチャンスを活かし、実績と抱き合わせで自分の個性も最大限にアピールしてきた。数値では表れにくいブランドイメージの向上とユーザーの実距離を縮めるという難解な業務に抜擢された理由は、社内でも数値にできない好感度を発信し続けてきたからにほかならない。 |
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