キャリアコース分析営業職  

30歳からはじめる5つのキャリアコース

あなたがたどるべきはどのようなキャリアなのだろうか?4つの脳力から分析した志向や特性が浮かび上がってきたはず。ここでは、30歳からはじめる編集部のおすすめキャリアコースの「傾向と対策」に迫る。 《2006年5月号より抜粋》

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4つの営業脳力のなかでも、きわめて汎用性の高いプロセスマネジメント力。この脳力をブラッシュアップしていくことで開けてくるキャリアとしては、実際に現場でプロジェクトの遂行に携わっていくコンサルタントや、企画会社、ジョイントベンチャー、デベロッパーなどのプロジェクトマネジャーがあげられる。
一般的にIT業界に多い職種のイメージだが、「限られた期限までに成果を出す」という意味においては、文系職種に多く見られる職種だ。

プロジェクトマネジャー的な職種の需要は、ここ数年、伸び続けている。景気が回復してきたため、企業にとって前向きな意味を持つプロジェクトが増えてきていることがその理由。多くの企業が、新規事業の立ち上げや子会社化など、社内起業≠ニもいうべきプロジェクトに対してコストとリスクを払うことを厭わない姿勢を打ち出しているからだ。

その最たる例として挙げられるのが、楽天だ。ネット証券への進出は、ネットショッピングの延長で株を買いたい客層にヒット。また、過去50年間例を見なかった新規球団の創設プロジェクトは、日本でもっとも有名な新規事業になったといっても過言ではないだろう。

一方、伝統的に大型の新規プロジェクトが多いのは、商社である。海外ブランドとの提携や、国内企業とのジョイントベンチャーなど、常に新しいプロジェクトが動いている。また、不動産業界も、プロジェクト単位で物事が動く業界だ。マンションの建設や地域の開発などのプロジェクトは、販売と開発が一体化し、様々な関係者が関わる大規模なものとなっている。

マネジメント力の国際指標PMP取得者は高評価

では、プロジェクトマネジャーとして活躍するためには、どのようなスキルが必要なのだろうか? 冒頭に述べたように、必須なスキルとしては、プロセスマネジメント力が挙げられる。

一方、現場のプロジェクトマネジャーに求められるのは、現場寄り≠フ実践的なスキルである。経営者がボトルネックを指摘したとしたら、その滞りを、いつまでにどうやって解消するかを考えるのがプロジェクトマネジャーの仕事。そのときに役立つプロセスマネジメント力とは、いわゆる「段取り」や「仕切り」といわれるものだ。スケジューリング力や部下を上手に動かす力などもスキルに当たる。

こうしたスキルは、各部署や各人によって、ブラックボックス化している場合が多く、「あの人のマネジメントならうまく動くけど、違う人だとまるでダメ」という状況に陥ることも多い。そのため、各社では、ブラックボックス化している仕事の進め方を共有していこうという取り組みが行われている。トヨタ流企業改革で言うところの「見える化」だ。

もちろん、ブラックボックス化しているマネジメント手法を体系立てて整理していこうという取り組みは、日本だけの考え方ではない。現在では、プロジェクトの遂行に必要な基本的な知識を汎用的な形で整理したものとして、米国の非営利団体が策定した「PMBOK」がデファクトスタンダードになっている。また、PMBOKに準拠した国際的なマネジメントレベルの認定制度としては、「PMP」が知られている。

新規事業の立ち上げ期にマネジメントの疑似体験を

企業側も、個人のマネジメントレベルを図る指標として、PMPを重視するところが増えてきた。対外的なプロジェクトに就く機会が多い人や、将来転職を考えている人は、取得しておいて損はないだろう。

では、現在は営業職だが、将来的にプロジェクトマネジャーを狙っているというビジネスパーソンは、何を心掛けていけばよいだろうか?

まずおすすめしたいのが、30代くらいまでに、新規事業の立ち上げに関わっておくということだ。新規事業というのは、企画段階はマーケッターの独壇場であっても、実際の立ち上げ期には、営業の力が不可欠となる。そのドタバタの時期に関わることにより、スケジューリングや各部署との調整といった、プロセスマネジメントに必要な力を鍛えることができる。

もし、新規事業が無理だとしても、組織変革とか、新しい業種に対する新規開拓、新規営業所の立ち上げなどの「プチ新規事業」的なプロジェクトは経験しておきたい。例え、そのプロジェクトの中心になれなくとも、自分ならどうスケジューリングし、どう権限委譲していくかなどを間近でシミュレートしていくことにより、プロセスマネジメントの疑似体験が可能になる。

また、通常の営業の現場でも、常に段取りや仕切りといったことを意識しながら仕事を進めてみよう。「どう伝えれば相手は気持ちよく動いてくれるのか」などの問題は、対人関係のマネジメント力を鍛えるヒントにもなるはずだ。プロジェクトマネジャーとして登用されるか否かは、周囲の人の後押しによって大きく左右される問題だといっても、過言ではない。

INDEX
01. マーケティング型
02. プロジェクトマネージメント型
03. コーチング型
04. プロフェッショナル型
05. 経営型

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