去年と比べ急増した「ボーナスなし」の悲哀
夏直前!
気温は上がる一方だが、ボーナスの結果によっては、気分が下がり気味のビジネスマンも多い模様…。
Q1:前回の冬のボーナスと比べて、今回のボーナス額の結果はどうでしたか?
事前に調査した「ボーナス予想アンケート」では、
この夏のボーナスに対して「もらえなそう」と見込んでいたビジネスマンは約3割だった。
が、しかし、予想を大幅に上回る約5割の人が「もらえなかった」という結果に。
ちなみに2010年冬のボーナス時には、7割の人がボーナスをもらえており、
この半年で大多数のビジネスマンが所得ダウンしているということになる。
このご時世、「アップした」と答えたごく少数のビジネスマンは
運が良かったのか、相当キャリアアップしているのか…。
「ボーナスがもらえなくて不満!」
5割のビジネスマンがボーナスを手にしていない時点で、かなり予想がつく質問ではあるが
今回のボーナスについて満足度を聞いてみた。
満足した:7.4%
不満だった:55.1%
どちらでもない:37.4%
……はい、そりゃそうですよね。
5割以上が「不満だった」という答えを選んでいるが、同じく「満足だった」と
答えたのもQ1で「アップした」とほぼ同じ割合であった。
単純に読み取ると当たり前の結果だが、前回の冬のボーナス時の回答の割合も同じような割合だったことをふまえると
こんなことも言えるのではないだろうか。
「人は満足しない生き物なのだ」と。
貪欲な人の性に気付いたところで次の質問、具体的な支給額を聞いてみた。
Q3:今回のボーナスの支給額を教えてください
もっとも多いのは「11?30万」で、次に「31?50万」と「51?100万」が同率2位。
ボーナス支給前の事前アンケートでは「51?100万」くらいもらえそうとの予想が
一番多かっただけに、より残念な結果になってしまったといえる。
前回の冬のボーナス結果と比べると金額差の分布はほぼ変わっていないので、
もらえなかった人の数は増えたけれど、もらえた人は前年並みにはもらえていたのかも?
11?30万円というと若手ビジネスマンの月給くらいだが
この金額が、ボーナスの使い道についても影響を与えているようだ。
自由に使えるのは一部の人だけ?例年通り「貯蓄・投資」が王座譲らず。
Q4:今回のボーナスの使い道は?
前回の冬のボーナス時は「貯蓄・投資」という使い道が37%だったが
今回40%に微増している。
事前アンケートによる予想と同様、「ローン返済・保険支払い」とのワンツーフィニッシュも不動の座となっている。
大きく差をつけられてはいるが「買い物」と答えた割合が前回よりも少しだけ増えており、「服」という答えが一番多かった。
旅行や自己投資などの見えないものではなく、実生活にリンクするような使い道を考えている人が多いようだ。
車やDVDレコーダーなどちょっと値の張る余剰品ではなく、
服やパソコンなど会社勤めをする者にとっての生活必需品を選択した人が多かったのも
支給額を考えれば納得できる。
もはや流行語にもならないであろう“スーパークールビズ”のために
かりゆしウェアを買い、サマータイム導入で早く家に帰るから、パソコンでも新しくして家での仕事環境を整えようかな、という
まじめなビジネスマンの姿が頭に浮かんでしまったのは私だけであろうか。
そんな彼らの転職意識はこのボーナス結果を受けて
どう変わったのだろうか。
ズバリ聞いてみた。
Q5:今回のボーナス結果を受け、転職意識が高まりましたか?
約4割が「高まった」と答えているが、5割以上が転職意識が高まったと答えていた冬のボーナス後と比べてみると
その割合は減少傾向。
満足度が高くなかった割に現状維持派が多いのは、未曾有の地震などを経て、気持ちが保守的になっているのだろうか。
ちなみにボーナス前の予想では、ボーナス額次第では転職を考えると
答えた人が約3割だったので、「やっぱり転職だ!」と思った人が少し多かったようだ。
しかし、全体の割合で見てみると「わからない」「高まっていない」という人の方が
多いので、「今はまだその時期ではないかも…」と、結論が出せないでいるということかもしれない。
どちらにしても、4割の転職意識を高めてしまう威力のある「ボーナス」、
改めてその影響力の大きさを実感したアンケート結果となった。
なんだか暗めの話題に終始してしまったが、各地での復興支援活動の盛り上がりやレジャー施設の再開など明るいニュースを聞くようにもなってきたので、個人レベルではそれほど悲観的なこともなさそうという印象を受けている。
人気アイドルや海外映画スターにまつわる消費が盛んなのもボーナスなしの暗い雰囲気を忘れさせてくれるトピックだ。
しかし、怖いのはこの冬のボーナスの方かもしれない。
3月に発生した地震の影響で業績が芳しくない場合、この夏のボーナスよりも半年後の業績に反映されるからだ。
さて、次回のアンケートはどうなるか、今から心の準備をしておこう。