更新日2018.05.28

【角田陽一郎×イシイジロウ】人気クリエイターの対談から学ぶ転職・独立に対する不安の解消方法【動画付き】

転職や独立など、新しい環境や仕事には不安がつきもの。とはいえそういったキャリアに関する不安をずっと抱えているだけでは、一向に新たな一歩を踏み出すことはできません。同じ境遇に立つ人々は、一体どのようにしてその不安を乗り越えているのでしょうか。今回は、ゲームクリエイターとバラエティ番組プロデューサーのスペシャル対談から、そのヒントを探っていきます。人気クリエイターが抱く、キャリアに対する不安と期待とは何なのでしょうか。

【角田陽一郎×イシイジロウ】人気クリエイターの対談から学ぶ転職・独立に対する不安の解消方法【動画付き】

  • 【プロフィール】

    イシイジロウ ゲームクリエイター、原作・脚本、映画監督

    ゲームクリエイター、原作・脚本、映画監督
    イシイジロウ

    チュンソフト(2000年入社)、レベルファイブ(2010年入社)において、主にアドベンチャーゲームのシナリオ・監督・プロデュース、ディレクションを務めた後、2015年に株式会社ストーリーテリングを設立。アニメシリーズ「モンスターストライク」のストーリー・プロジェクト構成を担当した他、映画監督や舞台原作など、活躍の場を広げている

  • 角田陽一郎 バラエティプロデューサー

    バラエティプロデューサー
    角田陽一郎

    1994年、TBSテレビに入社。TVプロデューサー、ディレクターとして「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」など、主にバラエティ番組を制作。2009年にはネット動画配信会社goomoを設立し、2016年にTBSを退職。現在もバラエティプロデューサーとして活躍中

人気クリエイターが抱く、独立に対する不安と期待

――これまで様々な作品に携わってきたお二人ですが、現在のメインビジネスについてお聞かせください

イシイ フリーになってからは原作から新しく作り出して、プロジェクトを進めるにはどうしたらいいのか?そんなことを考えながら取り組んでいます。この成功事例の一つが『Under the Dog』っていうアニメーション作品です。これはアメリカのクラウドファンディングで「アメリカ人向けのジャパニーズアニメーションを製作する」という目的で資金を調達して実現しました。そしてもう一つ、『龍よ、狼と踊れ』という舞台があります。舞台を製作するためにも予算は必要ですが、アニメーションやゲームをゼロから作るほどではありません。なので、この舞台を原作にしてアニメーションやゲームに展開していこうと考えています。

人気クリエイターが抱く、独立に対する不安と期待

角田 最初が舞台って面白いですね。一般的な順番だと、ドラマや映画が先にあって、それが舞台になりますもんね。

イシイ そうなんですよ。これまで人が考えてなかったモノの作り方が、まだある気がするんです。クラウドファンディングや舞台もそうですね。個人でも立ち上げられて、さらに展開していけるような取り組みをしていきたいです。

――続いて角田さんは、今どういった活動をしているんですか?

角田TBSを退職して、組織に属さないプロデューサーとして活動できるかチャレンジしています。今までは同じ会社の製作スタッフたちとほぼ毎日顔合わせてコミュニケーションを取りながら進めていたんですけど、個人になるとそれができない。なのでLINEとかメールで膨大な量のやりとりしています。今やろうとしていることって、音楽バンドに近いな、と思っているんです。ギターとベースに上下関係はありませんが、だからといって友達でもない。でも、理想の演奏のためにはそれぞれのパートのメンバーが必要不可欠ですよね。なので、相手が気持ちよく演奏でき、かつ自分も自分らしく演奏できる環境を作る必要がある。これってビジネスでも同じだな、と思うんです。
もう一つ、才能のあるクリエイターが世に出るための新しい方法を考えています。これまでは作家なら芥川賞を獲る、ミュージシャンなら大手レコード会社に所属してCMのタイアップ曲に選ばれる、などが主流でしたよね。ですが、今はその通りに進んでも売れるとは限らない。だから僕はバラエティのプロデューサーとして新しい方法を開発したいと思っているんです。そこで、2017年の3月までTSUTAYAさん協力のもと音楽のオーディション番組を製作していました。優勝したアーティストは、TSUTAYAさんが1年間全力で売り出してくれるんです。これって、今の時代でいうとメジャーデビューより全然おいしいんですよね。この企画は、アーティストだけでなくTSUTAYAさんにとってもメリットがありますよね。アーティストの人気が出れば、自分たちが売り出したという実績が持てるわけですから。

視点の変化によって変わる「挫折」の見え方

――独立や転職の経験を持つお二人ですが、そういった変化のタイミングには心身共に体力が必要となるかと思います。お二人は、転機となるタイミングで大切にしたことはありますか?

イシイ 20代の頃は、自分のやりたいことに一つ一つ近づいていったように思います。映像やゲームの製作に携わりたかったのですが、当時住んでいた関西では理想の仕事が見つからなくて。なので東京に出て、少しでもいい条件の会社に入るために勉強していきました。

――踏み出すのはこわくなかったですか?

イシイ 理想の環境で働くために、今までの苦労があったんだな、という気持ちが強かったです。その後フリーになってからも、もっと早くフリーになれば良かったと思いました。

――どんどん自分が理想としている環境に近づいている感覚があるんですね。

イシイ そうですね。50歳になったんですが、これまでずっと人生が面白くなり続けているんです。本当にありがたいなと思ってます。

――角田さんはいかがですか?

角田 私はアルバイトもしたことがないですし、22年間TBSにいたので、独立するまでTBSしか知らなかったんですよ。かつて挫折経験を聞かれた時に、「挫折はない」と応えたのですが、むしろ「挫折がないことが挫折」だとも思っています。何かしらかの挫折や傷がないと、作品は面白くならないように思うんです。なので、この独立が挫折になってもいいと思っています。結果として路頭に迷ったとしても、それを本に書いたら売れるんじゃないかなって(笑)自分の人生を第三者の目線から見てみると、面白くなるんじゃないかという発想ですね。今何か悲しいことがあったとしても、別の視点から見て「もしかしてこの後どんでん返しが起るかも?」とか「もっといろんなことがあった方が、ストーリーとして面白いんじゃない?」と思えた瞬間に、悩みさえも超えられると思うんです。
私が「バラエティ視点で物事を見よう」って言ってるのはそういうこと。ジェットコースターじゃないけれど、人生は怖ければ怖いほど面白いんですよ。

転職・独立に対する不安の原因を見つける

ゲームクリエイターや脚本家として活躍してきたイシイさんはこれまで、自身が理想とする環境で働けるようになるため苦労をしてきたといいます。また、TVプロデューサーとして流行を作り上げてきた角田さんも、独立後は関係者との顔を合わせたコミュニケーションが取れずにいたと、お二人とも現在の働き方に至るまでの苦労を口にしていました。

新しい環境で働くことへ不安は尽きませんが、その不安の種を分析していくことが、最初の一歩を踏み出すために必要なのではないでしょうか。参考として、転職・独立を考えているビジネスマンが抱えている不安の例を以下に挙げてみました。

【転職編】

・転職先がちゃんと見つかるかどうか
・転職後、新しい仕事や職場に慣れることができるか
・今までの経験が無駄にならないか

【独立編】

・ちゃんと稼いでいけるか
・万が一失敗したとき、その後やり直すことはできるか
・独立するタイミングは今で正しいのか

転職・独立に対する不安の4つの解消方法

転職や独立についての不安は、どのようにすれば軽減することができるのでしょうか。人それぞれその解決方法は異なりますが、一般的に言われている不安の解消法を4つ紹介していきます。

■自己分析を深める

転職活動を始める前に自己分析を深めていくと、次はどういった職場なら自分に向いているのか、だんだんと具体的にイメージできるようになっていきます。そのイメージをふくらませて自分が幸せに働いているのを想像するだけでもポジティブな気持ちになり、転職や独立に対する不安が薄らいでいきます。

■転職活動を楽しむ

仕事を探している際に珍しい仕事と出会えるなど、転職活動の中には新しい出会いや発見がたくさんあります。それらを意識して楽しむことで、転職に対する不安を和らげることができます。

■思っていることをそのまま吐き出す

身近な人や友達などに、自分が抱えている不安について聞いてもらいましょう。その際、同じように独立をしようとしている人でなくてもかまいません。会社勤めでは同じ経験を積んでいく仲間がいることが多いですが、独立は一人で行なうことがほとんど。あなたの置かれた立場や不安を100%理解できる人はいません。だからこそ、身近な人に、本音を聞いてもらいましょう。

■プロに相談する

ずっとひとりで悩んでいては心細いですよね。そういった時には転職のプロであるキャリアアドバイザーなどに相談をするのがおすすめです。また、同じ悩みを抱えた人たちと、話し合うのも効果的。転職フェアや起業セミナーなどには多くの転職者が集まるため、そういった場所で仲間を見つけられます。

自分のタイプや強みを知る

前段の「不安の解消方法」で説明した通り、まずはしっかり自己分析をすることが大切。転職や独立について、何よりの原動力になるのは自分を信じる気持ちです。自分のタイプや強みを知ることで、転職や独立をスムーズに進めていくことができます。

自己分析は、「自分史」を書いてみることや、ひとつの考えに対して「なぜ?」を繰り返してみることで深めることができます。自分がこれまでとってきた行動や、考え方などを改めて振り返りながら深堀りしてみることで、自分でも気が付かなかった自分を発見することができます。

また、総合転職サイトである『type』には自己分析のためのツールが数多く用意されています。そういったコンテンツを利用してみるのもオススメです。

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>>>あなたのビジネスマンとしての価値は?『市場価値診断テスト』<<<
>>>あなたに合った仕事はコレ!『適職タイプ診断テスト』<<<

転職・独立は行動に移すことが大事

人は未知のものに対して不安を感じるもの。人生は、「この先どうなる」という確約があるわけではなく、未知のことだらけです。だからこそ、チャレンジしたいことがあるなら見えない未来を想像して不安に感じているのではなく、まずは第一歩を踏み出してみることが大切。

具体的には、転職や独立についておおまなかなステップを洗い出し、スケジュールを組んでみること。もちろんスケジュール通りに行くことは多くありません。しかし、スケジュールを組み、次に何をすべきかが頭の中で整理されているだけでも、行動に移しやすくなります。

まとめ:転職・独立は自己分析と行動がカギ

どんな人でも転職や独立には不安を抱えるもの。だからといって第一歩を踏み出さなければ、あなたが今抱えている不満が解決されたり、将来やりたいことを実現できることもありません。まずは小さなことでもいいので、行動に移すことがなにより大切です。

そして、転職や独立に対する不安を解消するには、まず自分を深く知ること。自己分析をしっかりと行い、自分の強みや、自分には何ができるのかといったポジティブな要素をたくさん見つけることが、何よりの原動力になりますよ。

>>>総合転職サイト『type』で転職をスタートする<<<

※このコンテンツは、2017年にtypeメンバーズパークに掲載された動画を新たに記事化したものです。

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