話題にするならテロよりエロ!データ系ニュースの使い勝手の良さよ 【連載:長谷川豊】
フリーアナウンサー
長谷川 豊フジテレビ出身のフリーアナウンサー。13年間、朝の情報番組「情報プレゼンターとくダネ!」で、現場取材やニュースのリポートを担当。ニュースプレゼンテーションのプロフェッショナルとして活躍。現在はアナウンサーだけではなく、講演・執筆など、多方面で活躍中
公式ブログ:http://ameblo.jp/yutaka-hasegawa/
今、旬なネタを話すときにどんなことに注意して話題を振っていくか? フリーアナウンサーの長谷川豊が解説する、営業type式「今週の話題」。その話題の「使えるか? 使えないか?」の度合いによって☆の数が変化します。
今週はこの3つを取り上げてみました。
1、イスラム国を名乗るテロリストの話題 ☆☆
僕が営業なら間違いなく避けるのがこの話題です。と、言うのも、あまりにも真面目なニュースであり、あまりにも暗いニュースであり、あまりにも出口の見えないニュースだからです。
テロとの戦いって言いますが、そもそもテロって言うのは「憎しみ」のことを指します。憎しみを増幅させ、暴力的行為に出ているだけで、その根底にはアメリカと中東との根深い問題があったりします。はっきり言って皆さんが営業に行った場で、みんなでワイワイ話す内容ともとても思えません。飲みの場でも僕ならNGですね。討論的な話題が好きなオジサマはひょっとしたらこの話題をしてくるかもしれません。もしあなたの周りに他の人が少なく、巻き添えにする危険が少ない場合は
「どう思います? 難しいですよね~」
なんて言いながら話を聞いてあげましょう。何にも分かっていないおっさんは、若い人にアーダコーダと語るのが何より好きです。しかし、欠点としてそういうおっさんは話が長いです。注意されたし!
2、西島秀俊、向井理、東出昌大……相次ぐイケメン俳優の結婚 ☆☆☆
相手に女性陣がいたら、去年結婚したイケメン陣の話題は鉄板です。かなり話題としては有効な方だと思っておいてください。しかし、逆にこれを男性陣に対して話したら最悪です。盛り上がるとか盛り上がらないとかじゃないです。僕ら男は西島がどうとか、マジでどうでもいいです。なので☆3つです。
もし女性陣に話をするときは、簡単な振りで問題ありません。「誰が好きですか?」から入って「どんなタイプが好きなんですか?」「逆にこんなタイプは?」「あの人のドラマ、面白かったですよね!」などなど。どんな感じにも話題を広げられるでしょう。去年はイケメンの結婚だけではなく、熱愛もかなり盛んでした。AKBと一緒ですね。あれだけ人数がいれば、どこかに好みのタイプはいると思われます。去年の熱愛・結婚ラッシュは数が豊富なのであれだけいれば、バッチリです。大概どんな女性にもリーチ出来ます。
もし、それでも難しい場合は、西島秀俊さんの時に少し話題になった「プロ彼女」の話題をしましょう。徹底的に相手に合わせきり、結果、見事大物を射止めるというプロ彼女。皆さんの周りにいますか? なんて入りでもいいですよね。
3、若者の恋愛離れ、未経験男女の多さに関するニュース ☆☆☆☆☆
この手の調査データ系のニュースは定期的にテレビや新聞で取り上げられて話題になりますよね。こちらは満点です。どんな世代にも、どんな性別にも確実にリーチ出来ます。
ちなみに、話題を振る前に、詳しいデータをおおよそで仕入れておきましょう。最近の日本では、結婚しても離婚率は3人に1人と言われています。少子化は世界最悪のレベルで、合計特殊出生率は1.4ほどです。
その理由として若者が恋愛から離れていっていると一部で言われています。
これらの若者のことを博報堂の若者研究の第一人者、原田曜平さんは“さとり世代”と言います。恋愛するなら、一人がいい。失恋するリスクを取るなら一人がいい。誰か口説いて気を使うくらいなら一人がいい。
若者に説教したい年上層にはビンビンくるネタですし、若者の恋愛観を聞いてみるのもオッケーです。
ちなみに、最新の調査では男性の20代までの童貞率はおよそ30%です。10人に3人が29歳まで童貞です。すごくない? この数字? と入っていけばオッケーですね。誰が相手でもこのネタで15分以上は絶対持ちます。
公式HP:http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/
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