広告代理店の営業女子が実践する「立場の異なる人の気持ちを理解する工夫」
つながり№003
良い仕事をするために必要なのは、立場の異なる人の気持ちを知ること
Q.1 営業スタイルは?
業務は、広告代理店の法人営業を行っています。具体的には、クライアントさまに合わせ雑誌やWebなどの広告媒体の選定を通し、商品の売り出し方を提案しています。現在は、外資系の美容系ブランドを担当しているのですが、美容商品は使用感といった統計では分からない要素もあります。ですので、美容商品の広告プランを提案する際には、費用対効果などの数字データをベースにしつつ、個人的に集めた“口コミ”なども裏付けの一つとして提示するように心掛けています。
Q.2 仕事での“つながリスト”を教えてください。
社内の他の部署のスタッフとのつながりはかなり重要です。実際の仕事では、営業だけではできない事も多く、社内のスタッフに協力をあおぐことがほとんど。ただ、スタッフは年齢も性格もさまざまなので、「自分はこうしたい」という事があっても、相手にお願いしにくい状況というのもたまにあります。
そういう時にモヤッとしたまま仕事をしないために、普段から社内のスタッフと積極的にコミュニケーションを取る “社内営業”で距離を近づけています。これは、入社後に先輩から教えられたことですが、それ以来ずっと心掛けていますね。
Q.3 新しい“つながリスト”の作り方は?
業界の勉強会にはよく参加します。社内で行われる、広告掲載をしている“媒体社さんに講演していただく勉強会”は特に、実際の事例をもとに解説していただくので、制作する人と営業する人がお互いの気持ちを理解する上で大変役に立ちます。
また実例を参考にするので、「実は自分も今同じようなことがあって……」といった話で盛り上がり、それまで関わりのなかった媒体社さんの制作の方と仲良くなることもあります。さらに過去には、私が媒体社さんへ発注した仕事の関係者の方が偶然来られ、「その節はありがとうございました。また今度もよろしくお願いします」とあいさつをして仲良くなったこともあります。そして、そのことがきっかけで、その方とした別案件の仕事がスムーズだったということもありましたね。
Q.4 SNSの“つながリスト”を教えてください。
SNSがきっかけでは無いのですが、プレス向けに送られている映画関係のメルマガを通し、高校時代の知人が「映画ソムリエ」として活動している事を知りました。そして、驚いたのですぐに連絡を取ろうと使ったのがFacebookです。やはり昔の知り合いを探すのには便利ですよね。連絡を取ったあと実際に会って話を聞いたんですが、今はネット上でコラムを書いたりしているらしいんです。同年代の女性とつながれたことは大きな刺激になりましたね。
また、SNSは仕事のツールとして使うことは少ないですが、仕事柄、トレンドを掴むためにも広告媒体の有名な編集長のTwitterアカウントなどはチェックしています。Twitterは情報が早く集まるので、情報を取りに行くという点では効率的だと思います。
Q.5 営業としての“テッパンネタ”ってありますか?
同世代の場合なら、携帯電話やインターネットでの思い出話が面白いです。私たちの世代は、『AirH”(PHSデータ通信サービス)』あたりから始まって、携帯電話でブログとかmixiなどが学生時代に流行っていましたよね。子どもの頃から生活の側にインターネットがあり、携帯電話をツールとして友達を作ったり、恋愛をしたりという世代だからみんな思い出があるんだと思います。「あんな携帯あった」とか、「こんなサイトが流行っていた」とか、結構盛り上がりますよ。逆に上の世代の人となら、「携帯の無い時代はどうやって待ち合わせしていたんですか?」と聞いてみたりしても話が広がります。
Q.6 同世代営業職の“つながリスト”と盛り上がる話題は?
営業職の知り合いだと、仕事の失敗や成功の話が多いですね。また、営業職に限らず年齢的には結婚・出産・転職の話も多いです。25歳くらいで、みんな一度は転職を考えて、28歳くらいで2度目の波がきて……という感じです(笑)。
他には、ダイエットの話もよくするかも。女性だけでなく男性もこの話題は盛り上がります。仕事の付き合いも増えて、お腹も出てきて……みたいな(笑)。仕事柄、美容関係の情報も知っているので、「あれいいよ」とアドバイスしたりすると喜んで貰えます。
Q.7 移動中の愛読書を教えてください。
高島彩『聞く 笑う、ツナグ。』(小学館)
高島さんは、アナウンサーとして24時間人から見られている状態なのにいつも素敵です。人間だから、良い時も悪い時もあるはずなのに、全く表に出さない。私もそんな風に振る舞えるようになりたいと思って、何度も読み返して参考にしています。
Q.8 前回の“つながリスト”芳賀さんによると「大学時代のサークルの先輩で、明るく楽しい空間を自然に作りだす府川さんに憧れていた。とのことでしたが……。
もったいないお言葉、ありがとうございます(笑)。サークルの後輩だった芳賀さんは、いつもニコニコと穏やかで、良い意味で都会にすれていない可愛い後輩でした。なので、現在営業部のマネージャーということで、大変驚きました!
どうしようもない先輩で本当にすみませんでした(笑)。
Q.9 最後に“つながリスト”からステキな営業マン・営業ウーマンを紹介してください!
ソフトバンクモバイル株式会社の山田洋介さんを紹介します。大学在学中に、マスコミの専門学校にも通っていて、そこで知り合いました。イマ風のさわやかな見た目ですが、話すと熱いんです。入社一年目から優秀な成績をおさめていたようで、本当に頑張り屋で熱い。その反面、全体を俯瞰的に見つつ冷静な判断や分析ができる。そんな熱さと冷静さを持った魅力的な人なので、ぜひご紹介させていただきたいと思います。
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取材・文・撮影/questroom inc. 撮影/柴田ひろあき
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