
株式会社zenplus
イベント制作部
福田洋平(ふくだ・ようへい)さん
東京都出身。28歳。実家が飲食店だったため、子どもの頃からさまざまな年代の人と話すのが得意だったそう。性格はどちらかというと慎重派
業務としては広告関係の印刷とイベント制作がメインですが、弊社では「営業部」という部署はなく、制作サイドの私もクライアントへ直接売り込みに行く形で営業を行っています。これまでは、不動産・機械メーカー・美容品メーカーさんなどへ伺いました。どういう実績があり、どういったものが制作できるかをご説明し、見積もりを出して……という一般的な営業活動と同じですね。
一方で、広告代理店を介したり、コンペで仕事をいただくことも多いので、良いものを作って実績を出して、次の仕事につなげるということも営業の一つといえます。そのため、制作前の訪問や打ち合わせでは、クライアントや広告代理店の営業の方の意向も踏まえつつ、本質的に消費者へ伝えるべきことなど、「最終的なゴールが何か」を考えた上で制作物の方向性を決定するような提案を心掛けています。
横のつながりではないのですが、前職で不動産の飛び込み営業を行っていて、その時の上司からは非常に影響を受けました。特に「人の言葉を鵜呑みにしない」ということを、その上司から学びました。これは今の仕事にも大きく影響しています。
「人の言葉を鵜呑みにしない」ということは、「相手からその言葉が発せられた背景は何か?」ということを想像するという意味なんです。不動産の飛び込み営業として、一般家庭に突然売り込みに来た人間へ家族構成などを全て話す人はいません(笑)。ですので、その方が言ったことが事実かどうかは、関係者などに自分で確認したり、心を開いてもらえる話し方を勉強したりと能動的な取り組み方が必要になります。「相手が言った言葉の真意はどこにあるのか?」常にこれを意識するようになりました。もともと心配性で細かく確認する性格でしたが、この考え方を意識して働くようになり、以前に比べ仕事に対する充実感が増したように感じます。
その上司とは職場も近いですし、今でも連絡をとったりしてつながっています。
私の仕事が一般的に分かりにくいこともあり、初めて会う方がいる飲み会などへ参加した時には自分がどんな仕事をしているかをしっかり伝えています。先日も、もともと地方局のアナウンサーをしていた女性と飲み会で知り合い、休日にはフリーでイベントの司会をされていると聞いたので、その時私が関わっていたイベント案件のオーディションを受けてもらった、なんてこともありました。こういう形で仕事に結びつくこともあるので、これも営業活動の一つと言えるかもしれませんね(笑)。
メインで使用しているのはFacebookで、友達は500~600人ほどです。昔つながりがあった方と連絡を取る際は便利で、先日は高校の時の歴史の先生に会いました。
昔から枠にはまらない面白い先生だったんですが、ふと思い出し連絡したんです。10年ぶりに会って飲んだんですが、やっぱり人とは少し違った生き方をするカッコいい人だなと改めて刺激をもらいました(笑)。あとは、小学校の時のサッカーのコーチとも会いましたね。こうした昔のつながりが、今の自分を構成している要素だと思って結構大事にしています。
プレゼンで使用する小型スピーカーやオーディション撮影用のデジカメ、現場のスペースを測るメジャーなどが仕事のマストアイテム
地方出張が多いので、その土地ならではの「ここが面白い」とか「ここがおいしい」ということはよく話しますね。個人的にはパスタが大好きでいろいろと食べ歩くのですが、なかなかおいしい店がないので、お客さまにおすすめのお店を聞いたりもします。また、「博多は料理がおいしく女性もキレイだから好きです」といった地方の話をこちらからすると、その土地出身の方や行ったことのある方と盛り上がれますよ。
テレビとかお笑いの話が多いですね。仕事柄、深夜番組などで若手の面白い芸人さんは結構チェックしていて、「この人知ってる?」というような話をすると男女問わず盛り上がりますね。今は、シソンヌさん、チョコレートプラネットさんがおすすめです。
あと営業職に限らずなんですが、同世代とは結婚と子どもの話も盛り上がりますね。それから、盛り上がってはいけないのかもしれませんが、離婚の話なんかもそろそろ多くなってきた年代です(笑)。
『Bizcast』(http://bizcast.bz/)
実は、最近本をあまり読んでいません。以前はビジネス書や自己啓発本も読んだのですが、仕事での実体験に勝るものはないなと感じまして……。そのため現在はこちらのビジネス動画・音声コンテンツの配信サイトを移動中にチェックしています。動画や音声なので、移動中や作業中でもそこまで労力を割かずに、最新のビジネス情報を得ることができ重宝しています。
いただいた言葉をそのまま返します(笑)。山田さんは男前で多趣味だから、いろいろな方との付き合いも上手。自分よりも彼の方がフレンドリーだと思います。あえて、テクニックとして挙げるなら「相手に興味を持つ」ということは気を付けていますね。相手の現在の地位などでなく、生い立ちや家族構成にも興味を持つとその人の背景や言葉の真意が分かり、相手を深く知った上で関われます。
リレーションズ株式会社の尾崎俊介さんを紹介します。中学生の頃から付き合いのある友人で、おとぼけ者でひょうきんな一方、縁の下の力持ちとして常に周囲への気遣いも忘れない、そんなところが尊敬できる存在です。きっとビジネスでも、クライアントの心をつかむキャラクターを持ち合わせているだろうと思い、紹介させていただきました。
取材・文・撮影/questroom inc. 撮影/柴田ひろあき