本当に使える、意味のある営業活動KPI 8選
営業マンだったら誰でも売上目標やノルマを持っていると思います。売上目標を達成するために必要となるのが、KPIです。
KPIはキーパフォーマンスインデックスの略。日本語では重要業績評価指数と訳され、目標達成のプロセスを測定するためのものです。同じKPIを長期的に測定することが理想的です。
そのため、自社の目的や状況に合わせて、最適なものを選択することが必要となります。この記事では、KPIの様々な例と、そのKPIからわかることや活用例をご紹介します。
1.新規リード数
営業の努力により獲得したものではなく、広告、マーケティング活動を通じ、営業チームに渡される新規リード数。総数だけでなく、獲得経路別に数を把握することがポイントとなります。
売上が思うように上がらない理由は、そもそもリード数が不足しているからという可能性もあります。その場合は、いくら増員などの営業強化策を行ってもあまり意味はなく、リード数をいかに増やすかについて検討をするべきです。
営業活動を行う上での材料が十分にあるかをまず確認することが大切です。
2.見込度が高い営業機会数
営業機会のうち、見込度が高い案件の数。見込度の高さの測り方にもいろいろあります。見積もり提示数を使っている方が多いかもしれません。
見積もり提示数はわかりやすい指標ですが、啓蒙が必要な商材の場合、見積もり提示の前のフェイズが良いかもしれません。
ここでは課題のヒアリングが済んでいる、その上で提案をしている、という2点を見込度が高い営業機会の基準とします。
課題のヒアリングが済んでおり、その上で営業する価値があると判断し、提案を行った案件は、かなり確度が高いと言えます。つまり、課題のヒアリングを基に作成をした提案数がKPIとなります。
いくらリード数が多くても確度の高い営業機会数が少なければ、売上目標の達成は厳しくなります。同様に、提案数が多くても、課題のヒアリングをしないまま、カスタマイズしていない提案を送っていれば、無駄な作業をしているだけとなってしまいます。
つまり、売り上げ目標に近づいているかどうかの他、効率的な営業活動ができているかの判断ができます。
3.見込客コンバージョン率
見込客コンバージョン率と言っても、すべてのリード数を基に算出をする、一般的な成約率のことではありません。リード総数を使わず、2の「見込度が高い営業案件数」を使います。
見込客コンバージョン率 = 新規顧客数(成約数)÷見込度が高い営業案件数
つまり、見込客が成約をしてくれた度合いをはかる数字です。
見込度が高い営業案件数を使うことが一番のポイントです。
ここでリード総数を使ってしまうと、リードの質が低い場合は、コンバージョン率が低く出てしまい、真の営業力が見えにくくなってしまいます。リードの質に問題がないかどうかについては、別途判断しましょう。
見込客コンバージョン率からは、提案の質や効果の他、見込度の確度の判断など、営業力が適切であるかどうかがわかります。
低い場合は見込度が低いのにもかかわらず提案をしてしまっていないか、課題やニーズのヒアリングの質も見直してみましょう。
4.新規売上
総数だけでなく、新規顧客からの売上、既存顧客の売上増加分、契約の更新による売上の3つを測定しましょう。
売上達成のための営業活動のターゲットが設定しやすくなります。
5.営業マンの営業案件数
総数と各営業マンが担当している数をチェックします。
少ない場合は新規リード数を増やす必要があります。また他の仕事をやる余裕があるかどうかもわかります。
多すぎる場合は営業活動の質が下がり、結果的に効果的な営業活動ができにくくなります。
長期的に測定することにより、適正な案件数が見えてきます。
6.平均取引額
成約した取引総額の平均です。
平均取引額の3倍以上など、平均取引額よりも極端に大きい売上見込の案件は成約率が大幅に下がる傾向にあるため、その点を考慮して売上見込に計上する必要があります。
平均取引額が下がっていく傾向であれば、その原因について探りましょう。少額の取引の方が成約率が高い傾向があるとすれば、ターゲットとする企業規模の変更など、営業戦略の見直しも視野に入れる必要があるでしょう。
また、成約率の向上のために、割引を多用した結果が平均取引額の下落の原因かもしれません。
逆に取引額が大幅に上昇した場合も、原因を探り、営業活動のプロセスや手法について再検証するべきでしょう。
7.セールスサイクル
セールスサイクルは成約に要した平均日数です。全体の日数だけでなく、各段階での平均日数も測定しましょう。
平均日数よりも長くかかっている場合は、成約の可能性が低くなり、売上目標達成への影響が出る可能性が高まります。
8.営業活動に関する指標
営業チームの人数が多い場合は、営業活動に関する指標を毎日確認し、適宜サポートや指示をすることが必要です。よりきめ細かい営業活動管理に役立つ指標例を3つご紹介します。
活動数
訪問件数、電話の発信数、送信メール数など、営業マンの活動がわかるもの
営業活動効率度
通話率、アポイント獲得率、訪問数など、総案件に対する営業マンの活動の効率度がわかるもの
営業目標達成率
売上目標、アポイント獲得など、与えられた営業目標の達成度合いがわかるもの
いかがでしたか?
ここにあげられた指標をすべて使う必要はありません。状況や課題に応じて、適宜選択しましょう。大切なのは選んだKPIはある程度長期間使い続けることです。
長期間見ることで、売上達成の見込度やリスクが見えやすくなってきます。また売上予測や目標設定も容易になっていきます。
課題やリスクが見えてきた場合はより深い分析をするために、細かく見ていくとよいでしょう。例えば、営業の効率化が課題であれば、最も効率のよい案件はどういうものなのか、取引額ごとに獲得率を分析することもできます。
営業活動状態、案件の進捗の現状、結果分析の3つの分野で、最低ひとつは指標を持つようにしましょう。
※こちらの記事は『セールスハックス』より転載しております
>>元記事はこちら
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